WHO 表記 | ツボ名 | 場所 | こんな時に使う | ツボの由来 |
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SI-1 | 少沢 しょうたく |
小指尺側爪甲根部、爪甲の角を去ること1分に取る。![]() |
感冒による発熱、 充血性疾患、小 児ひきつけ、頭痛 | 「隠」は隠す。隠れた白い部分。肺気がここに隠れているという意。脾経の井木穴。 |
SI-2 | 前谷 ぜんこく |
第5中指節関節の下、尺側陥凹部に取る。![]() |
感冒による発熱、充血性疾患、小児ひきつけ、頭痛、耳鼻咽喉病に著効 | 「前」は前方で、第5中手指節関節の前方。「谷」は谷あいで、骨と肉にはさまれた陥凹部のこと。小腸経の榮水穴 |
SI-3 | 後渓(後谿) こうけい |
第5中指節関節の上、尺側陥凹部、手を握ってできる横紋の端に取る。![]() |
感冒、前腕痙縮、リウマチ熱、肺炎、てんかん、熱性充血性疾患 | 中手指節関節の後方を意味し、拳を握った時にできる尺側横紋の溝を「渓(谿)」ようなため。小腸経の兪木穴、八脈交会穴 |
SI-4 | 腕骨 わんこつ |
手背尺側にあり、第5中手骨底と三角骨の間の陥凹部に取る。![]() |
充血性頭痛、歯痛、腕関節痛、尺骨神経痛、慢性関節リウマチ | 腕骨(=豆状骨)のところにあるから。小腸経の原穴 |
SI-5 | 陽谷 ようこく |
手関節後面にあり、尺骨茎状突起の下際陥凹部に取る。![]() |
尺骨神経痛、耳鳴り、眩暈、口内炎、発熱 | 「陽」は陰陽の陽の意味で、「谷」は陥凹。尺骨頭と三角骨の間の陥凹部にあり、形が谷のようであることから名づけられた。小腸経の経火穴。 |
SI-6 | 養老 ようろう |
陽谷穴の上1寸で、尺骨茎状突起と尺骨頭の頭の陥凹部に取る。![]() |
肩腕部激痛、腕神経痛、寝違い、顔のできもの | 「養」は有益の意味で、老化からくる病(眼疾患や関節痛など)に対して有効であることから名づけられた。小腸経の郄穴。 |
SI-7 | 支正 しせい |
手を胸にあて、陽谷と小海とを結ぶ線の中点の下方1寸(親指1横指分)に取る。![]() |
頚こり、肘腕手指痛、ノイローゼ、尺骨神経痛 | 「支」は経脈の分支の意味。「正」な主体という意味。小腸経は本穴から絡脈の分支が出て心経に連絡するため。小腸経の絡穴。 |
SI-8 | 小海 しょうかい |
肘関節を軽く屈曲し、尺骨神経溝中に取る![]() |
頭痛、全身の熱症、尺骨神経痛、頚肩痛、耳疾患、心疾患 | 「小」は小腸経の意味。肘を屈曲した陥凹部(=海)にに取るため。小腸経の合土穴。 |
SI-9 | 肩貞 けんてい |
腋窩横紋の後端から上1寸に取る。![]() |
肩甲部痛、側頭部痛、耳鳴り、腕挙上不能、五十肩 | 「貞」は正しい、「肩」は肩部のこと。腕を上げ下げしても正しい場所にあるため。 |
SI-10 | 臑兪 じゅゆ |
腋窩横紋後端の上方で、肩甲棘外端の下際陥凹部に取る。![]() |
肩関節痛、上肢の痛み、難治の五十肩、手一般の病 | 「臑」=上腕部の肌肉が豊富で骨に付着していないところ。「兪」は気が出入りする兪穴のような役目をするため。本穴は内外の気を通すため。小腸経・陽維脈・陽矯脈の交会穴。 |
SI-11 | 天宗 てんそう |
棘下窩のほぼ中央に取る。![]() |
肩甲部痛、顔面部の腫物、乳不足、乳腺炎、心疾患、狭心症 | 「天」は上部。「宗」は中心。集まる。肩甲骨の中心にあることから名づけられた。 |
SI-12 | 秉風 へいふう |
肩甲棘のほぼ中央上際に取る。![]() |
肩甲間部痛、手の痛み、運動麻痺 | 「秉」は受けとる。「風」は風邪を指す。風邪が原因で起こる肩甲骨周囲の筋肉痛の要穴。 |
SI-13 | 曲垣 きょくえん |
肩甲棘内端の上際で、棘上窩に取る。![]() |
肩甲部や上肢の痛み | 「曲」は彎曲したさまを、「垣」は低い塀を指す。肩甲棘上方にあり、肩甲棘の形が彎曲した低い塀のようであるため。 |
SI-14 | 肩外兪 けんがいゆ |
第1・第2胸椎棘突起間の外3寸、肩甲骨上角の骨際に取る。![]() |
肩甲部痛、肩こり、引きつり、頭痛 | 「肩外」とは肩甲骨外側を示しており、「兪」は気が出入りすること。本穴は肩甲骨外側上縁にあるため。 |
SI-15 | 肩中兪 けんちゅうゆ |
第7頚椎と第1胸椎棘突起間の外2寸に取る。![]() |
頭部の病、視力減退、肩肺痛、寝違え、気管支炎、喘息、風邪 | 「肩」は肩部、「中」は肩井・大椎2穴をつないだ中間の意味。 |
SI-16 | 天窓 てんそう |
下顎骨の後下方、胸鎖乳突筋の前縁で、扶突穴と天容穴のほぼ中央に取る。![]() |
耳鳴り、咽喉部腫痛、頚項のこわばり痛み、むち打ち、側頭痛、耳下腺炎 | 「天」は頭を指し、「窓」を穴とし、頭部にある七つの竅(耳・眼・鼻・口)指す。七竅の疾患を治すため。窓を開け気の通りを良くする穴ということから。 |
SI-17 | 天容 てんよう |
下顎角の後ろで、胸鎖乳突筋の前縁に取る。![]() |
耳病、扁桃炎、頚リンパ節炎、喘咳感熱、耳下腺炎、中耳炎 | 「天」=頭部、「容」=引き入れる・受け入れる。容貌の意味。頭頚部の疾患に有効なため。 |
SI-18 | 顴髎 けんりょう |
外眼角の直下で頬骨の下縁、陥凹部に取る。![]() |
顔面神経麻痺、三叉神経痛、咬筋痙攣、歯痛 | 「顴」は顔面部の顴骨(頬骨)。「リョウ」は骨のくぼみのこと。頬骨中央下の陥凹部にあるため。 |
SI-19 | 聴宮 ちょうきゅう |
耳珠中央の前、陥凹部、顎関節後縁に取る。![]() |
耳の諸疾患、下顎関節障害 | 「宮」は要所・重要な場所のこと。耳鳴り・難聴の治療の要穴であるため。小腸経・三焦経・胆経の交会穴。 |