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アストロン(超音波+低・高周波複合治療器)とは

アストロンは、超音波(1MHz、3MHz)と低周波(低〜高周波)を症状に合わせてコンビネーションで出力させることができる複合治療器です。

慢性的な疼痛の軽減や通常治療が困難だった深部の疼痛改善など、あらゆるトラブルの治療に対応しています。

  • 靭帯や腱だけでなく、同時に筋肉や神経にも影響
  • 急性期から慢性期疾患まで対応
  • 表層のみではなく表層~深部までのより深い領域をカバー
  • 温熱効果
  • 疼痛緩和、関節可動域の改善が期待

効果を高める組み合わせ治療

アストロン × 整体

アストロン
×

アストロンと当院独自の4D整体を組み合わせることにより相乗効果が生まれます。

アストロン × マッサージ

アストロン
×

アストロンと当院独自のマッサージを組み合わせることにより相乗効果が生まれます。

超音波治療器とは…

聴感覚を生じさせないほど細かな周波数で振動する音波を利用し、微細振動による微小マッサージ作用 (細胞レベル)と温熱作用により、筋肉・関節などのこわばりや疼痛を緩解させます。また、再生組織の活性が促され骨折なども治癒しやすくなります。

肩こりの場合、肩回りの血流が悪くなり、筋肉が収縮しています。すると、筋肉の内に疲労物質などの老廃物が蓄積しやすくなります。そこに超音波治療器を当てると、温熱や振動によって血管が拡張し、老廃物が流れやすくなります。さらに、腫れが伴うようなケガ・打撲・捻挫・肉離れなど急性のケガにも効果が高いのが特徴です。

アストロンの超音波治療

1MHzと3MHzに切り替えることができ、
1MHz(深層)
3MHz(浅層)  のカバーが可能です。

低周波治療器とは…

低周波治療器はEMSと原理は同じ物です。違いは医療機器の認証を取っているかどうかです。そして、低周波治療器とEMSでは、保険請求の否可や使用目的の制限に違いがあります。

低周波治療器と呼ばれることから「低周波治療器=低周波の器械」と思う方もいますが、中周波を使用していようと高周波を使用していようと、医療認可を取得すると、名称が「低周波治療器」に変わります。

超音波治療器と同様、マッサージ作用があります。低周波の電気は筋肉に働きかけをするものになりますので、超音波のように振動が伝達されるのではなく、筋肉自体を弛緩・収縮させ、筋肉のマッサージをします。その結果、血行が促進され、筋温度が上昇し疼痛や不快感を改善させます。超音波は、体感覚が無いのに比べ、低周波は電気が流れる感覚や筋肉がぴくぴく動くなどといった体感覚を味わえるというのを特徴です。

侵害刺激を伝えるゲートをコントロールして疼痛を軽減させるというゲートコントロール理論を利用し、低周波治療 により、伝導速度の速い触覚神経を刺激することで伝導速度の遅い痛覚神経の伝達を防ぎ、痛みの伝達を抑制する効果も期待できます。また、低周波治療の周波数に依存して脳脊髄液内への様々な鎮痛物質が誘発されることが報告されているため、広く鎮痛効果が期待できます。

アストロンの低周波治療
ランダムアクセス波

ランダムアクセス波(高位広帯域多重複合波)4種類の周波数をランダムに切り替えるとともに、ハンマーの出現間隔もランダムな低周波のことです。皮膚で消費される電気エネルギーが減少するため、不快感が軽減されます。また、絶えず波形や周波数、電圧、電流を変化させるで、治療部位には十分な刺激を、患部には鎮痛効果を期待できます。

エムキューブ波

皮膚に優しく体が受け入れやすい高周波の電流を変化させながら体の深部へ送り込み、体内で多種多様な低周波を作り出す電気の波のことです。優れた深部浸透性により、脂肪や筋肉の厚さに関係なくしっかり作用します。 深層筋肉の運動を可能にし、より効果的なシェイプアップや筋肉のリラクゼーション効果が期待できます。

プローブハンディープローブとマルチプローブの2つを備えています

ハンディプローブ

電気刺激と超音波が出力でき、コンビネーション治療にも対応しています。
凹凸のある関節から広い筋腹まで対応できます。

マルチプローブ

最大5つ使用でき、患部に対して超音波を広範囲に固定照射が可能です。
運転サイクルや出力パターンを選択できし、固定状態でも定在波の発生を抑えます。

アストロン症例集

コンビネーション治療の基本設定

コンビネーション治療は、基本的にAモードを使用
超音波の周波数は、基本的に1&3MHzを使用
デューティは、急性期を除き100%で使用(急性期は20%、出力強度0.2~0.5W/cm2)
インターバルは、基本的に使用しない

マルチプローブの目安

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
10-15分 1&3MHz 1.0-2.0W/ cm2 100%
テクトロン
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
A 運動閾値程度 OFF OFF 1分

時間:症状により10~15分と比較的長めに
出力強度:部位により1.5~2.0W/cm2と比較的強めに(音波痛が出たら下げる)
極性切換:ハンディプローブと比べて、長時間の通電になるため極性切換を使用

ハンディプローブの目安

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
3-5分 1&3MHz 1.0-2.0W/ cm2 100%
M3
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
D 運動閾値程度 ON/OFF OFF OFF

時間:症状により3~5分と比較的短めに
出力強度:部位により1.0~2.0W/cm2
部位によってハンマーON とOFFの切り替えが必要

症例の部位

外傷性頚部症候群

治癒に2~3ヶ月程度から数年におよぶ場合もある、いわゆる鞭打ち症
原因は、自動車の追突事故やスポーツでの衝突などの頚部への強い外力など
症状は、頚部痛、頭痛、上・下肢のしびれ、めまい、吐き気、耳鳴りなど

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
10-15分 1&3MHz 1.5-2.0W/ cm2 100%
テクトロン
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
A 運動閾値程度 OFF OFF 1分

ポイント
肢位:頚部を軽度屈曲
注意点:背部に疼痛の場合電極を上位胸椎
電極位置:胸椎
M3電極:大胸筋左右の筋腹
Cモード ハンマーON(10)
(大胸筋の緊張緩和)

肩関節周囲炎

症状
40~60代にみられ、特に50代に多いことから五十肩ともいう
原因は、加齢による関節包の癒着や肩板の血液循環の低下など
症状は、特に夜間や就寝時の痛みから、肩部の可動域制限へ

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
3-5分 1&3MHz 1.5-2.0W/ cm2 100%
M3
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
D 運動閾値程度 OFF OFF OFF

ポイント
肢位:座位で、肩部は脱力
注意点:つねに患者の反応を見ながら行う
電極位置:棘上筋
導子位置:肩峰を中心に、関節包に対して超音波を照射、関節内と筋を狙う

後縦靭帯骨化症

症状
遺伝的に日本人に多くみられ、OPLLの略称でも呼ばれる
原因は、椎骨後面を支持する靭帯が骨化、肥厚することで脊柱管内を圧迫など
症状は、手足のしびれ、痛み、歩行傷害、排尿・排便障害など

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
10-15分 1&3MHz 1.5-2.0W/ cm2 100%
テクトロン
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
A 運動閾値程度 OFF OFF 1分

ポイント
肢位:腹臥位
注意点:電極はマルチプローブの尾側に
電極位置:患部の脊髄神経
導子位置:1.下位頚椎、2.頚椎(C7)、3.上位胸椎、4.中位胸椎、5.下位胸椎
各椎骨の棘突起間を広範囲に狙う

上腕骨外側上顆炎

症状
女性や中高年に多く、テニスやゴルフを行う人にみられ、テニス肘ともいう
原因は、肘への繰り返し外力、オーバーユースによる筋や腱の損傷など
症状は、手関節の背屈や指の伸展時の肘、前腕外側の痛みなど

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
3分 1&3MHz 1.5-2.0W/ cm2 100%
M3
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
D 運動閾値程度 ON (8) OFF OFF

ポイント
肢位:肘部は軽度屈曲
注意点:つねに患者の反応を見ながら行う
電極位置:手首の甲側
導子位置:外側上顆の付着部から長橈側手根伸筋をねらう
二指が背屈するポイントにて

三角線維軟骨複合体損傷

症状
ゴルフやテニスや加齢変性でも生じ、TFCC損傷ともいわれる
原因は、尺骨茎状突起周囲に存在する軟部組織の繰り返し外力による損傷など
症状は、手関節の痛み、回内外時に痛みの増悪など

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
10-15分 1&3MHz 0.5W/ cm2 100%
テクトロン
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
A 運動閾値程度 OFF OFF 1分

ポイント
肢位:前腕を上肢台に乗せ、回内位
注意点:超音波の出力強度を0.5W/cm2に
電極位置:橈骨遠位端
導子位置:尺骨手根間隙を中心に、手掌の大きさに応じて1~3個を使用
TFCCを多方向から狙う

槌指

症状
スポーツなどによる指節間関節への過負荷で生じる痛み、炎症など
原因は、指節間関節への外力腱、靭帯などの損傷など
症状は、指節間関節の屈伸、加重時の痛みなど

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
2~3分 1&3MHz 0.4-0.6W/ cm2 100%
M3
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
D 運動閾値程度 OFF OFF OFF

ポイント
肢位:前腕を上肢台に乗せる
注意点:超音波の出力強度は弱めに
電極位置:手掌
導子位置:患部を中心に、各関節手背側に超音波を照射、関節内と靭帯を狙う

脊柱管狭窄症

症状
50代以降に多く、前屈で改善し、LCSの略称でも呼ばれる
原因は、脊柱管の年齢的な変化による馬尾や腰椎神経の圧迫など
症状は、腰椎や脚のしびれや間欠性跛行など

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
10-15分 1&3MHz 1.5~2.0W/ cm2 100%
テクトロン
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
A 運動閾値程度 OFF OFF 1分

ポイント
肢位:腹臥位
注意点:腹臥位になれない場合、側臥位でテクトロン使用後に再度コンビネーション
電極位置:仙骨下部から尾骨
導子位置:1.上位腰椎、2.上位腰椎、3.腰椎(L4)、4.下位腰椎、5.下位腰椎、表層の腰部伸筋、深部の腰部筋を狙い、馬尾神経から神経ブロック

腰椎分離症・すべり症

症状
野球、体操などのスポーツでみられ、10才前後の男子に多い
原因は、前屈から回旋を加えた後屈の繰り返し外力による疲労骨折など
症状は、坐骨神経症状を伴わない腰痛で、第5腰椎に好発する

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
3~5分 1&3MHz 0.8-1.2W/ cm2 100%
M3
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
D 運動閾値程度 OFF OFF OFF

ポイント
肢位:腹臥位
注意点:つねに患者の反応を見ながら行う
電極位置:仙骨下部から尾骨
導子位置:L5を中心に、上位腰椎から下位腰椎の方向に超音波を照射、表層の腰部
伸筋、深部の腰部筋を狙う

ハムストリングス挫傷

症状
ハムストリングス、腓腹筋など下肢で多くみられる、いわゆる肉離れ
原因は、スポーツなどでの自家筋力の筋収縮による筋損傷など
症状は、炎症による痛み、腫れや運動障害など

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
3-5分 1&3MHz 0.8~1.2W/ cm2 100%
テクトロン
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
A 運動閾値程度 OFF OFF OFF

ポイント
肢位:腹臥位
注意点:固定導子にて装着
電極位置:仙骨
導子位置:固定導子にて硬結部位に添付
ハムストの起始、停止部にM3粘着パッド添付 軽い筋収縮運動させる

変形性膝関節症

症状
中高年にみられ、特に肥満者、女性に多い
原因は、加齢による軟骨の変性、肥満、筋力低下による半月板の過負荷など
症状は、痛み、可動域制限、側方動揺性、腫脹、熱感、軋轢音など

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
5-10分 1&3MHz 1.0~1.5W/ cm2 100%
テクトロン
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
A 運動閾値程度 OFF OFF 1分

ポイント
肢位:座位で、膝関節は軽度屈曲
注意点:超音波は膝関節内に向けて照射
電極位置:外側広筋(内側に痛みの有る時)
導子位置:内側に痛みの有る時は膝関節内側にマルチ固定
        外側に電極を添付して疼痛に変化が無ければ膝窩に添付

オスグッド・シュラッター病

症状
10代前半の成長期にみられ、サッカーやバスケットボールなどのスポーツで多い
原因は、脛骨の成長に筋が追いつかず、膝蓋腱への亜急性外力による炎症など
症状は、脛骨粗面の突出部への圧迫、加重時の痛みなど

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
10-15分 1&3MHz 1.5~2.0W/ cm2 100%
テクトロン
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
A 運動閾値程度 OFF OFF OFF

ポイント
肢位 座位で、膝関節は軽度屈曲
注意点 つねに患者の反応を見ながら行う
電極位置 仙骨に装着する。
導子位置 固定マルチにてハムストの走行に装着
        内側広筋、外側広筋にM3(C)モード、収縮がでる程度

脛骨過労性骨膜炎

症状
偏平足やマラソンなどの陸上競技で多くみられ、シンスプリントともいう
原因は、オーバーワークなどの亜急性外力による脛骨骨膜の炎症など
症状は、運動時に下腿内側の下方3分の1で鈍痛、圧痛など

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
3~5分 1&3MHz 1.5-2.0W/ cm2 100%
M3
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
E 運動閾値程度 ON(5) OFF OFF

ポイント
肢位:座位で、膝関節は軽度屈曲
注意点:つねに患者の反応を見ながら行う
電極位置:膝関節
導子位置:脛骨骨膜を中心に、足底アーチの方向にコンビネーション
電気刺激で筋緊張を軽減しながら、超音波の温熱で疼痛を緩和
ヒフク筋にEMS装着、軽い筋収縮

内反捻挫(急性期)

症状
肥満やスポーツなどによる足関節への過負荷で生じる痛み、炎症など
原因は、足首への繰り返し外力、オーバーユースによる筋、腱、靭帯の損傷など
症状は、足関節の屈伸、加重時の足部や下腿に痛みなど

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
5-10分 1&3MHz 0.5W/ cm2 20%
テクトロン
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
A 感覚閾値程度 OFF OFF 1分

ポイント
肢位:足関節は軽度屈曲、下腿は中間位
注意点:超音波は非温熱、電気刺激は感じる程度で使用
電極位置 足底(踵骨)
導子位置 踵腓靭帯、前距腓靭帯に貼付し、距骨に対して5方向から超音波を照射、足関節全体を多方向から狙う

足底腱膜炎

症状
サッカーやマラソンなどのスポーツにみられ、偏平足や立ち仕事の人に多い
原因は、ジャンプやランニングでの足底への繰り返し外力による損傷など
症状は、起床時や荷重時の踵や土踏まずの痛み、圧痛など

超音波
時間 周波数 出力強度 デューティ
2-3分 1&3MHz 1.5~2.0W/ cm2 100%
M3
モード 出力レベル ハンマ インターバル 極性切換
D 運動閾値程度 ON(8) OFF OFF

ポイント
肢位:腹臥位
注意点:つねに患者の反応を見ながら行う
電極位置:足背
導子位置:踵骨を中心に、拇指球の方向にコンビネーション
電気刺激で筋緊張を軽減しながら、超音波の温熱で疼痛緩和

参考文献