1. 卵胞期(月経開始日から14日目ぐらいまでの期間)

卵巣にある原始卵胞が、脳の下垂体前葉でつくられるFSH(卵胞刺激ホルモン)に刺激されて成長し始めます。成熟した卵胞からはエストロゲン(卵胞ホルモン)が多量に分泌され、子宮の内膜が徐々に肥厚していきます。

2. 排卵(次の月経開始日のおよそ14日前)

血中のエストロゲン量が一定量を超えると、脳(間脳)の視床下部からGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が分泌されます。血中のGnRHが一定量を超えると、下垂体からLH(黄体形成ホルモン)が大量に分泌されます。このLHの大量分泌を皮切りに卵胞から卵子が飛び出し排卵が起こります。

3. 黄体期(排卵後から月経が始まるまでの約14日間)

排卵後の卵胞は黄体という組織に変わり、プロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンをつくり始めます。プロゲステロンは体温を上げる作用があり、この時期に「高温期」となります。
このプロゲステロンのはたらきで子宮内膜はさらに厚く柔らかくなり、受精卵が着床しやすい状態になります。妊娠の準備のための期間です。受精が成立すれば、黄体からプロゲステロンが分泌され続けますが、受精が成立しなかった場合には、黄体(寿命2週間)は白体へ変化し、プロゲステロンは減少、内膜の肥厚も維持できなくなるため、内膜が剥がれて月経が起こります。