ぐるぐる?ふわふわ?クラッ?タイプ別にわかる“めまい”の原因とセルフケア
その「フラッ」とする感覚、放っていませんか?

「立ち上がるとクラッとする」「天井がぐるぐる回るように感じる」
そんな“めまい”の経験はありませんか?
実はめまいにはいくつかの種類があり、原因や対処法がまったく異なります。
一時的な疲労やストレスが関係することもあれば、耳の平衡器官や脳、血流の異常が関係していることも。
この記事では、
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めまいの種類とその特徴
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それぞれの原因とセルフケア
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放置してはいけない危険なサイン
を、わかりやすく解説します。
1. なぜ“めまい”が起きるのか?基本的なメカニズム
▶ めまいとは何か?
めまいとは、実際には体が動いていないのに動いているように感じる感覚を指します。
体のバランスを保つためには、以下の3つの情報が正しく連携する必要があります。
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内耳(平衡感覚)
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目(視覚情報)
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筋肉・関節(体の傾きを感じる感覚)
これらのどこかが乱れると、脳が混乱し「めまい」を感じるようになります。
▶ 主な原因は「耳・脳・自律神経」の3つ
めまいは大きく分けて以下の原因によって起こります。
| 原因領域 | 主な病態・トラブル例 |
|---|---|
| 内耳の異常 | 良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎など |
| 脳の異常 | 脳梗塞、脳出血、小脳疾患など |
| 自律神経の乱れ | ストレス、更年期、睡眠不足、低血圧など |
中には命に関わるケースもあるため、原因を見極めることが最も重要です。
2. めまいの種類別に知る「出方・原因・特徴」
🌀 回転性めまい(グルグルタイプ)
【特徴】
自分や周囲が回っているように感じるタイプ。
吐き気や耳鳴り、難聴を伴うことがあります。
【主な原因】
内耳の平衡感覚(前庭器官)が過剰に刺激されることで発生。
例)メニエール病・良性発作性頭位めまい症(BPPV)・前庭神経炎
【対策】
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頭位変換体操(エプリー法など)
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安静と十分な睡眠
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耳鼻科での診断と平衡リハビリ
🌫 浮動性(動揺性)めまい(フワフワタイプ)
【特徴】
体が浮いている、ゆらゆら揺れているような感覚。
歩くと不安定で、ふらつきを感じやすい。
【主な原因】
自律神経の乱れや、脳の血流不足、ストレスなどが関係。
例)脳循環障害、自律神経失調症、精神的ストレス
【対策】
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深呼吸・ストレッチで血流改善
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栄養バランスのとれた食事
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リラックス・睡眠環境の見直し
⚡ 立ちくらみ(眼前暗黒感タイプ)
【特徴】
立ち上がった瞬間にクラッとする、一時的に視界が暗くなる。
【主な原因】
急激な血圧低下(起立性低血圧)や、血流の乱れ。
例)脱水・貧血・自律神経障害など
【対策】
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ゆっくり立ち上がる習慣をつける
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水分・塩分をしっかり補給
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低血圧体質の方は朝の動作をゆっくり行う
🧠 中枢性めまい(脳が関係するタイプ)
【特徴】
体が傾くような感じ、手足のしびれ・ろれつが回らないなどを伴う。
【主な原因】
脳幹・小脳などの障害によるバランス異常。
例)脳梗塞、脳腫瘍、多発性硬化症
【注意】
このタイプは緊急性が高く、早急な医療機関受診が必要です。
3. めまいの種類ごとの対策・セルフケア
▶ ① 内耳由来(回転性めまい)のケア
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急に動かず、首の位置を安定させる
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耳鼻科で正しい姿勢法(頭位変換)を指導してもらう
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塩分・カフェインを控え、内耳の水分バランスを整える
▶ ② 自律神経・血流由来(浮動性・立ちくらみ)
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朝晩の深呼吸・ストレッチ
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38〜40℃のぬるめ入浴で副交感神経を高める
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規則正しい生活・食事リズムを意識する
▶ ③ 体質改善・予防法(共通)
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睡眠リズムを整える
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水分を1日1.5〜2L摂る
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ストレスをためないリラックスタイムを持つ
💡 めまいは「体のサイン」。
繰り返す場合は、無理せず専門家に相談しましょう。
4. 放っておけない「危険なめまい」のサイン
次のような症状を伴う場合は、すぐに医療機関を受診してください。
🚨【要注意症状】
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めまい+手足のしびれ
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めまい+強い頭痛・吐き気
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めまい+耳鳴り・難聴
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意識が遠のく/言葉が出にくい
こうした場合は、脳や血管に関わる病気の可能性があるため、救急対応が必要です。
5. まとめ:めまいの種類を知ることが、正しいケアの第一歩
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めまいには「回転性」「浮動性」「立ちくらみ」など複数のタイプがある
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原因によって対処法が異なるため、まずは自分のタイプを知る
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自律神経を整え、血流を改善する生活習慣が大切
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繰り返す・強い症状があるときは、早めに医師へ
めまいは、体の「バランスセンサー」からのSOS。
焦らず、体の声を聞きながら正しくケアしていきましょう🌿


