スタッフブログ - 立川No.1実績|選ばれる整体・鍼灸院|メディカルジャパン立川 - Page 2
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  • かかと・足裏の痛みは足底筋膜炎?原因と改善方法

    朝起きて床へ足をついた瞬間、かかとに強い痛みが走る。長く座った後の歩き始めが痛い。立ち仕事やランニングを続けると、かかとから土踏まずがつらくなる――このような症状がある場合、足底筋膜炎が関係している可能性があります。

    「足底筋膜炎」という呼び方が一般的ですが、医療分野では「足底腱膜炎」と表記されることもあります。

    足底筋膜炎は、単に足裏の筋肉が硬くなった状態ではありません。かかとの骨から足趾の付け根へ伸びる足底腱膜に繰り返し負荷がかかり、付着部周辺に微小損傷や炎症、組織の変性などが生じることで痛みが現れる状態です。特に、朝の一歩目や長時間休んだ後の歩き始めに痛みが出やすいことが特徴です。

    1.足底筋膜炎とは

    足底筋膜炎とは、足裏にある足底腱膜の付着部を中心に痛みが生じる状態です。

    足底腱膜は、かかとの骨である踵骨から足趾の付け根に向かって扇状に広がる丈夫な線維性組織です。足の縦アーチを支え、立位や歩行、ランニングの際に足へ加わる衝撃を分散する役割があります。

    足底腱膜の役割

    足底腱膜には、主に次の役割があります。

    • 足の縦アーチを支える
    • 立っているときに体重を受け止める
    • 着地時の衝撃を和らげる
    • 歩行時に足を安定させる
    • 地面を蹴り出す動きを補助する

    歩行時に足の親指が反ると、足底腱膜が巻き上げられ、土踏まずが高くなって足部が安定します。この働きは「ウインドラス機構」と呼ばれ、歩行時の蹴り出しに関係します。

    「足底筋膜炎」と「足底腱膜炎」の違い

    一般の方には「足底筋膜炎」という名称が広く知られています。

    一方、日本足の外科学会や日本臨床整形外科学会などでは、「足底腱膜炎」という名称が使われています。

    どちらも、基本的には足底腱膜付着部周辺の痛みを表す言葉として使用されています。本記事ではSEO上の検索需要を考慮して「足底筋膜炎」と表記します。

    炎症だけが起きているわけではない

    「炎」という文字があるため、足底筋膜炎は単純な炎症だけだと思われがちです。

    しかし、ランニングや長時間の立位、歩行などで足底腱膜へ繰り返し牽引力と圧迫力が加わると、組織に小さな損傷が蓄積します。症状が長引いたケースでは、炎症だけでなく、線維の変性や柔軟性の低下なども関係すると考えられています。

    そのため、冷却や安静だけで対応するのではなく、活動量、靴、足首の柔軟性、足部の筋力、歩き方などを総合的に見直すことが重要です。

    痛みが出やすい場所

    足底筋膜炎では、かかとの中央全体ではなく、かかとのやや内側前方に痛みが出ることが多くあります。

    代表的な場所は次のとおりです。

    • かかとの骨の内側
    • かかとと土踏まずの境目
    • 土踏まずの内側
    • 足底腱膜に沿った足裏

    日本臨床整形外科学会も、足底腱膜が踵骨へ付着する部分で、刺すような痛みや圧痛が現れると説明しています。

    踵骨棘が原因とは限らない

    X線検査を受けると、かかとの骨に「踵骨棘」と呼ばれるトゲ状の骨が見つかる場合があります。

    しかし、踵骨棘がある方全員に痛みがあるわけではありません。痛みのない方にも踵骨棘が確認されることがあり、骨棘そのものと症状は必ずしも一致しないとされています。

    そのため、「骨のトゲが足裏へ刺さっているから痛い」「骨棘をなくさなければ治らない」と単純に考えるのは適切ではありません。

    足底筋膜炎と間違えやすい状態

    かかとや足裏の痛みが、すべて足底筋膜炎とは限りません。

    次のような病気でも似た症状が現れることがあります。

    • 踵骨の疲労骨折
    • 踵部脂肪体の障害
    • アキレス腱付着部症
    • 足根管症候群
    • 神経の圧迫・絞扼
    • 腰椎由来の神経症状
    • 痛風
    • 関節リウマチ
    • 感染症
    • 腫瘍

    足底の痛みには足底腱膜炎以外にも足根管症候群などがあるため、強い腫れやしびれ、安静時痛などがある場合は整形外科での確認が必要です。

    2.足底筋膜炎で起こりやすい症状

    足底筋膜炎では、いつでも同じように痛むとは限りません。

    歩き始めに強く痛み、少し動くと軽くなる一方、長時間歩いた後や夕方に再び痛みが強くなることがあります。

    朝起きた直後の一歩目が痛い

    足底筋膜炎で特に特徴的なのが、朝起きて床へ足をついた最初の一歩の痛みです。

    「かかとに針を刺されたように痛む」「床へ足をつけられないほど痛い」と感じる方もいます。

    睡眠中は足底腱膜やふくらはぎが動かない状態が続きます。朝に急に立ち上がると、硬くなった足底腱膜が強く引き伸ばされ、付着部へ負担がかかりやすくなります。

    日本足の外科学会でも、足底腱膜炎は朝起きた際の最初の一歩で痛みが強く出ることを代表的な症状として紹介しています。

    長時間座った後の歩き始めが痛い

    朝だけでなく、次のような場面でも歩き始めの痛みが出ることがあります。

    • デスクワーク後に立ち上がったとき
    • 車を長時間運転した後
    • 映画を見た後
    • 電車で長く座った後
    • 昼休み後に歩き始めたとき

    動かない時間が続いた後に、再び足底腱膜へ急に体重がかかることで痛みが出やすくなります。

    歩き始めると一度軽くなる

    足底筋膜炎では、最初の数歩は痛くても、歩いているうちに少し楽になることがあります。

    これは動くことで足底やふくらはぎの組織が温まり、柔軟性が一時的に高まるためと考えられます。

    ただし、痛みが軽くなったから治ったわけではありません。長時間歩き続けたり、ランニングを行ったりすると、再び足底腱膜へ負担が蓄積します。

    長時間の立ち仕事や歩行で悪化する

    次のような仕事や生活では症状が強くなる場合があります。

    • 接客業
    • 調理・厨房業務
    • 看護・介護職
    • 工場作業
    • 教員
    • 営業職
    • 配送・運送業
    • 長時間の買い物や旅行

    足底腱膜炎では、長時間の立位、歩行、走行時に痛みが強くなることが一般的です。

    かかとの内側を押すと痛い

    足底腱膜が踵骨へ付着する部分を押すと、限局した圧痛が出ることがあります。

    足裏全体ではなく、かかとの内側前方にピンポイントで痛みを感じることが特徴です。

    ただし、強く押し続けると症状を悪化させることがあります。自分で繰り返し強く揉むことは避けましょう。

    土踏まずが引っ張られる・痛む

    足底筋膜炎では、かかとだけでなく、土踏まずに沿って張りや痛みを感じる場合があります。

    • 足裏が突っ張る
    • 土踏まずがつる
    • 足の指を反らすと足裏が痛い
    • 裸足で歩くと痛い
    • 硬い床で痛みが強くなる

    足底腱膜は、かかとから足趾へ連続しているため、足趾を反らすことで足底腱膜が引っ張られ、痛みが誘発される場合があります。

    ランニング中・運動後の痛み

    ランナーでは、運動開始時に痛みがあり、身体が温まると一時的に軽くなり、走り終わった後や翌朝に強く痛むことがあります。

    次の変化があった場合は注意が必要です。

    • 急に走行距離を増やした
    • スピード練習を増やした
    • 坂道や階段の練習を始めた
    • 硬い路面を走るようになった
    • シューズを変更した
    • 体重が増えた
    • 休養日が減った

    痛みを我慢して運動を続けると、症状が長引く可能性があります。

    階段やつま先立ちで痛む

    階段を上る、つま先立ちになる、足趾で地面を蹴る動作では、足底腱膜とふくらはぎへ負荷がかかります。

    そのため、次の動作で痛みが出ることがあります。

    • 階段を上る
    • 坂道を歩く
    • つま先立ち
    • ジャンプ
    • ダッシュ
    • 足趾で床を蹴る

    3.足底筋膜炎の主な原因・関連要因

    足底筋膜炎は、一つの原因だけで発症するとは限りません。

    運動量、仕事、体重、靴、足部の形、足首の柔軟性など、複数の要因が重なって足底腱膜へ負担が集中します。

    ランニング・ジャンプによる繰り返し負荷

    ランニングやジャンプでは、着地のたびに足底腱膜へ牽引力と圧迫力が加わります。

    特に次の競技では負担が蓄積しやすくなります。

    • マラソン
    • 陸上競技
    • サッカー
    • バスケットボール
    • バレーボール
    • テニス
    • バドミントン
    • ダンス
    • 縄跳び

    日本足の外科学会とメディカルジャパン立川のページでも、ランニングやジャンプによる繰り返し負荷が主な関連要因として示されています。

    急激な運動量の増加

    運動習慣そのものよりも、負荷を急に増やしたことが発症のきっかけになる場合があります。

    • ランニング距離を急に増やした
    • 久しぶりに運動を再開した
    • 毎日練習するようになった
    • 新しい競技を始めた
    • 急に階段や坂道を増やした
    • 旅行で歩数が増えた

    組織が負荷へ適応する前に運動量を増やすと、回復が追いつかなくなる可能性があります。

    長時間の立ち仕事・歩行

    長時間足へ体重をかけ続ける仕事では、足底腱膜への負担が蓄積します。

    硬い床で立つ職場や、休憩を取りにくい仕事では、症状が出やすくなる場合があります。

    日本足の外科学会は、長時間の立位や歩行を足底腱膜炎の関連要因として挙げています。

    体重増加

    体重が増えると、立位や歩行のたびに足底へかかる負荷も大きくなります。

    短期間で体重が増えた場合、足底腱膜が新しい負荷へ十分適応できず、症状につながる可能性があります。

    ただし、体重だけが原因ではありません。運動量、足部の形、靴、足首の柔軟性などもあわせて考えます。

    偏平足・過回内

    偏平足では、立った際に土踏まずが低くなります。

    歩行中に足部が内側へ大きく倒れ込む過回内があると、足底腱膜が繰り返し引き伸ばされ、付着部へ負担がかかる場合があります。

    ただし、偏平足の方全員に足底筋膜炎が起こるわけではありません。足の形だけで原因を断定せず、実際の歩行や足圧を確認することが大切です。

    ハイアーチ

    土踏まずが高いハイアーチでは、足部の柔軟性が低く、着地時の衝撃を分散しにくいことがあります。

    そのため、かかとや前足部へ荷重が集中し、足底腱膜へ負担がかかる場合があります。

    メディカルジャパン立川のページでも、偏平足だけでなく、甲高・ハイアーチが関連要因として挙げられています。

    足首の硬さ

    足首を前方へ曲げる背屈可動域が不足すると、歩行やスクワットの際に次の代償が起こることがあります。

    • かかとが早く浮く
    • 足部が内側へ倒れる
    • 足先が外側へ開く
    • 歩幅が小さくなる
    • 足底腱膜へ負担が集中する

    ふくらはぎやアキレス腱の柔軟性が低い方では、足底への張力が高まりやすくなります。

    ふくらはぎの柔軟性低下

    足底腱膜、踵骨、アキレス腱、ふくらはぎは連動して働きます。

    腓腹筋やヒラメ筋が硬いと、足首の動きが制限され、歩行時に足底腱膜へ負担が増える場合があります。メディカルジャパン立川の既存ページでも、ふくらはぎからアキレス腱、踵骨、足底腱膜の連続性が説明されています。

    靴の問題

    次のような靴は、足底へ負担をかける可能性があります。

    • 靴底が薄い靴
    • クッション性が低い靴
    • かかとがすり減った靴
    • サイズが小さい靴
    • 大きすぎて中で足が動く靴
    • 長時間使用するハイヒール
    • 足幅に合わないパンプス
    • 硬いローファー

    ハイヒールを長時間履くと、ふくらはぎが短くなった状態が続き、足首が硬くなる場合があります。

    加齢による組織変化

    中年以降では、明確な運動のきっかけがなく発症することもあります。

    年齢とともに足底腱膜の柔軟性や回復力が低下し、足部やふくらはぎの筋力も変化することで、日常的な負荷でも症状が出る場合があります。

    筋力・動作の問題

    足底筋膜炎では、足趾や足部内在筋、ふくらはぎなどの筋力や使い方も確認します。

    • 足趾で床を支えられない
    • 片脚立ちが不安定
    • 歩行時に足部が大きく倒れ込む
    • かかとから前足部への重心移動が不自然
    • 蹴り出しが弱い
    • 左右差が大きい

    単に足裏を揉むだけでなく、足部が身体を支える機能を回復させることが重要です。

    4.足底筋膜炎に対するインソールとは

    インソールとは、靴の中に入れて足底を支える補助具です。

    足底筋膜炎に対しては、かかとや足底の荷重を分散し、足底腱膜へかかる負担を調整する目的で使用します。

    日本臨床整形外科学会も、足底腱膜への体重負荷を軽減するために足底板を処方する場合があると説明しています。

    インソールで目指すこと

    足底筋膜炎に対するインソールでは、次のようなことを目指します。

    • かかとへ集中する衝撃を和らげる
    • 足裏の荷重を分散する
    • 土踏まずを補助する
    • 足部の過度な倒れ込みを抑える
    • 歩行時の足部を安定させる
    • 痛みの強い部分への圧を減らす
    • 長時間の立位・歩行を行いやすくする

    インソールは足底腱膜を直接治す道具ではなく、患部へ加わる負荷を調整するための補助具です。

    かかとのクッション

    かかとに痛みが強い方では、ヒールカップやクッション素材によって、着地時の衝撃を和らげることがあります。

    ただし、柔らかければ柔らかいほどよいわけではありません。沈み込みが大きすぎると、足部が不安定になる場合があります。

    足部アーチの支持

    偏平足や過回内がみられる場合は、内側縦アーチを補助する形状を使用することがあります。

    ただし、アーチを強く押し上げすぎると、土踏まずが痛くなったり、足の外側へ荷重が偏ったりする場合があります。

    本人の足型、足圧、靴、歩行に合わせて調整することが大切です。

    インソール作製前に確認したい項目

    インソールを使用する前には、次の項目を確認します。

    • 痛みの場所
    • 足部アーチ
    • かかとの向き
    • 足圧分布
    • 歩行時の重心移動
    • 足首の可動域
    • 股関節・膝の動き
    • 左右差
    • 普段使用している靴
    • 仕事・スポーツの内容

    靴との相性が重要

    良いインソールを作っても、靴が合っていなければ十分に機能しません。

    確認したいポイントは次のとおりです。

    • かかとが靴の中で浮かない
    • 足趾を動かす余裕がある
    • 靴幅が狭すぎない
    • インソールを入れて足の甲が圧迫されない
    • 靴底が過度にすり減っていない
    • 使用目的に合った靴である

    インソールを入れると靴の内部が狭くなるため、取り外し可能な中敷きの靴が適している場合があります。

    使用時間は徐々に増やす

    新しいインソールは、最初から一日中使用せず、短時間から慣らします。

    例えば、最初は1~2時間から始め、足裏や膝、腰などに問題がなければ徐々に時間を増やします。

    次の症状が出た場合は調整が必要です。

    • 土踏まずが強く痛む
    • 足の外側が痛くなる
    • しびれが出る
    • 膝や股関節が痛くなる
    • 靴ずれができる
    • 以前より歩きにくい

    インソールだけに頼らない

    インソールは、ストレッチや運動療法、負荷管理などと組み合わせることが大切です。

    足底筋膜炎の改善には、次の要素も必要です。

    • 足底腱膜ストレッチ
    • ふくらはぎストレッチ
    • 足首の可動域改善
    • 足部・足趾の筋力訓練
    • 活動量の調整
    • 靴の見直し
    • 歩行・ランニングフォームの確認

    5.足底筋膜炎に対するアストロンとは

    アストロンは、超音波と電気刺激を組み合わせて使用できる複合治療器です。

    アストロンの超音波とは

    超音波は、人の耳には聞こえない高い周波数の音波振動を身体へ加える物理療法です。

    画像を確認する「超音波検査・エコー」と、治療目的で使用する「治療用超音波」は別のものです。

    超音波検査

    • 足底腱膜の厚さを確認する
    • 付着部周辺の状態を見る
    • 周囲組織を画像で観察する
    • 診断の補助に用いる

    治療用超音波

    • 音波による機械的刺激を加える
    • 設定によって温熱刺激を利用する
    • 痛みや筋緊張への補助として使用する
    • 運動や手技の前準備に使用する

    1MHzと3MHzの違い

    治療用超音波には、1MHzと3MHzなどの周波数があります。

    一般的には、次のように使い分けられます。

    • 1MHz:比較的深い組織への刺激を目的とする
    • 3MHz:比較的浅い組織への刺激を目的とする

    足底腱膜の痛む場所や周囲の筋肉、皮下組織の状態などに応じて設定します。

    強い出力ほど効果が高いわけではありません。

    電気刺激を組み合わせる目的

    アストロンでは、超音波に加え、低周波から高周波の電気刺激を組み合わせられます。

    電気刺激は、次のような目的で使用する場合があります。

    • 痛みに対する物理的な刺激
    • 足底やふくらはぎの筋緊張への対応
    • 筋肉を動かしやすい状態にする
    • 運動療法前の準備
    • 手技療法と組み合わせる

    刺激の感じ方には個人差があるため、痛みや不快感がない強さへ調整します。

    アストロンで目指すこと

    足底筋膜炎に対するアストロンでは、主に次のことを目指します。

    • かかとや足底の痛みを軽減する
    • 足底・ふくらはぎの筋緊張を整える
    • 足首や足趾を動かしやすくする
    • ストレッチを行いやすい状態にする
    • 歩行練習や運動療法へつなげる
    • 患部へ集中する負担を減らすための準備をする

    アストロンは、運動療法、インソール、歩行指導などを補助する施術です。

    インソールとアストロンの役割の違い

    インソール

    • 歩行時の荷重を調整する
    • かかとの衝撃を和らげる
    • 足部アーチを補助する
    • 日常生活中の負担を減らす

    アストロン

    • 患部や周囲組織へ物理刺激を加える
    • 痛みや筋緊張へ補助的に対応する
    • ストレッチや運動を行いやすくする
    • 施術時間内に使用する

    インソールは日常生活中の負荷を調整し、アストロンは施術時の痛みや動かしにくさへ補助的に使用するという違いがあります。

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  • 脚のラインが気になる方へ|XO脚改善と原因を徹底解説

    「膝はつくのに、ふくらはぎの間が開いている」「太ももは内側へ入り、膝下が外へ曲がって見える」「歩くと膝が内側へ入る」といった脚のラインに悩んでいませんか。

    このような状態は、一般的に「XO脚」と呼ばれることがあります。

    ただし、XO脚は医療機関で統一された正式な診断名ではありません。見た目が似ていても、大腿骨や脛骨の形、股関節・膝・足首の向き、筋力、立ち方、歩き方など、関係する要素は人によって異なります。

    そのため、XO脚の改善では、骨盤だけを整える、内ももだけを鍛えるといった一つの方法に偏らず、股関節から足部までを総合的に評価することが大切です。

    1.XO脚とは

    XO脚とは、立ったときに膝周辺はX脚のように内側へ寄り、膝から下はO脚のように外側へ開いて見える脚のラインを表す一般的な呼び方です。

    代表的には、次のような見え方があります。

    • 膝の内側は接触する
    • 内くるぶしは接触しにくい
    • ふくらはぎの間に隙間がある
    • 太ももが内側へ入りやすい
    • 膝下が外へ広がって見える
    • 膝蓋骨と足先の方向がそろっていない

    O脚・X脚・XO脚の違い

    日本整形外科学会では、O脚とX脚を次のように説明しています。

    **O脚(内反膝)**は、左右の内くるぶしをそろえても膝の内側が接触しない状態です。

    **X脚(外反膝)**は、左右の膝の内側をそろえても内くるぶしが接触しない状態です。

    XO脚は、このX脚とO脚の特徴が混ざったように見える状態を指します。ただし、見た目だけで「大腿骨が内側へねじれている」「脛骨が曲がっている」と断定することはできません。

    XO脚は正式な病名ではない

    XO脚という言葉は、主に美容・整体・運動指導の分野で使われています。

    医学的な評価では、単にXO脚かどうかではなく、次の項目を個別に確認します。

    • 膝関節の内反・外反角度
    • 大腿骨の回旋
    • 脛骨の回旋や彎曲
    • 膝蓋骨の向き
    • 股関節の可動域
    • 足首の可動域
    • 足部アーチ
    • 立位時の荷重位置
    • 歩行やスクワット中の膝の動き

    脚の見た目には、骨そのものの形と、立ち方や歩き方による機能的な要素の両方が関係します。

    骨格的なXO脚と機能的なXO脚

    XO脚の評価では、骨格的な要素と機能的な要素を分けて考えることが重要です。

    骨格的な要素

    • 大腿骨のねじれ
    • 脛骨のねじれや彎曲
    • 膝関節の外反・内反
    • 左右の脚長差
    • 先天的な骨格の特徴
    • 外傷後の変形
    • 変形性膝関節症

    骨そのものの角度や形は、ストレッチや手技だけで大きく変えることはできません。高度な骨格変形では、整形外科で装具や手術が検討される場合があります。膝の骨切り術は、関節の荷重位置や下肢の配列を医学的に修正する治療です。

    機能的な要素

    • 立つと膝が内側へ入る
    • スクワットで膝が内側へ崩れる
    • 片脚立ちが不安定
    • 足部が内側へ倒れ込む
    • 内股歩き
    • 股関節周囲筋をうまく使えない
    • 足首が硬い
    • 足先と膝の向きが一致しない

    このような機能的要素は、運動療法や動作指導によって変化を目指せる場合があります。

    2.自分でできるXO脚のセルフチェック

    XO脚のセルフチェックでは、無理に足や膝をくっつけず、普段どおりに立った状態を確認します。

    ただし、セルフチェックは診断ではありません。骨格的な変形や膝の病気を判断するには、整形外科での診察やX線検査が必要になることがあります。

    正面から脚のラインを確認する

    鏡の前に立ち、足を腰幅程度に開きます。

    次の点を確認してください。

    • 膝蓋骨が正面を向いているか
    • 膝が内側へ入りすぎていないか
    • 足先が内側または外側へ向いていないか
    • 左右の脚の形に大きな差がないか
    • ふくらはぎの隙間が左右で異ならないか
    • 土踏まずが極端につぶれていないか

    足先だけを無理に正面へ向けると、股関節や膝の自然な位置が分かりにくくなります。まずは、普段の立ち方を確認しましょう。

    膝蓋骨と足先の向きを確認する

    膝蓋骨が内側を向き、足先は正面または外側を向いている場合、大腿部と下腿の回旋に差がある可能性があります。

    反対に、膝蓋骨は正面でも、足部だけが大きく内側へ倒れ込んでいることもあります。

    XO脚の見た目だけでなく、膝と足先の方向が一致しているかを確認することが大切です。

    ミニスクワットで確認する

    壁や椅子の近くで、浅いスクワットを行います。

    1. 足を腰幅程度に開く
    2. 足先を自然な方向へ向ける
    3. お尻を少し後ろへ引く
    4. 膝を軽く曲げる
    5. 正面から膝の動きを確認する

    次のような動きがないか確認します。

    • 膝が急に内側へ入る
    • 膝と足先の方向がずれる
    • 片側だけ骨盤が下がる
    • 足の内側だけへ体重が集中する
    • かかとが浮く
    • 左右の深さが異なる

    膝が内側へ入る動きは、股関節だけでなく、足首の硬さ、足部の倒れ込み、体幹の傾きなどでも起こります。

    片脚立ちで確認する

    壁や椅子につかまれる場所で片脚立ちを行います。

    次の点を確認してください。

    • 骨盤が大きく傾かないか
    • 膝が内側へ入らないか
    • 足部が内側へつぶれないか
    • 上半身が大きく傾かないか
    • 左右で安定性に差がないか

    片脚立ちは、歩行や階段、ランニングなどで必要となる下肢の支持能力を確認する簡単な方法です。

    靴底の減り方を確認する

    靴底の減り方には、歩き方や荷重の癖が表れる場合があります。

    • 片側だけ極端に減っている
    • かかとの内側だけ減る
    • かかとの外側だけ大きく減る
    • 左右で減り方が大きく違う
    • 靴の内側がつぶれている

    ただし、靴底の減り方だけでXO脚の原因を特定することはできません。靴の種類、使用期間、歩く場所などにも影響されます。

    3.XO脚の主な原因・関連要因

    XO脚の原因は一つではありません。

    実際には、股関節、膝関節、足首、足部、体幹の要素が複数重なることで、XO脚のような見え方になる場合があります。

    大腿骨の向き・回旋

    股関節から膝までをつなぐ骨が大腿骨です。

    大腿骨が内側へ向きやすいと、膝蓋骨も内側を向き、膝同士が近づいて見える場合があります。

    ただし、大腿骨の向きには次の両方があります。

    • 骨格そのもののねじれ
    • 立ち方や動作による一時的な内旋

    骨格的な回旋を筋トレだけで変えることはできませんが、動作中の過剰な内旋は運動指導によって調整できる可能性があります。

    脛骨のねじれ・彎曲

    膝から足首までをつなぐ主な骨が脛骨です。

    脛骨が外側へねじれている、または骨自体に彎曲があると、膝蓋骨と足先の向きが一致しにくくなり、膝下が外へ開いて見えることがあります。

    脛骨の骨格的な形態は手技やストレッチで変えられません。左右差が強い、外傷歴がある、痛みを伴う場合は、整形外科での画像評価が必要です。

    股関節周囲筋の働き

    歩行やスクワットでは、臀部の筋肉が骨盤と大腿骨を安定させます。

    特に関係しやすいのは次の筋肉です。

    • 中殿筋
    • 大殿筋
    • 深層外旋筋群
    • 内転筋群
    • 腸腰筋

    単純に「お尻が弱いからXO脚」とは限りません。筋力があっても、動作中に適切なタイミングで使えていない場合があります。

    そのため、筋力だけでなく、片脚立ちやスクワットで膝を制御できるかを確認します。

    足部の回内・扁平足

    足部が内側へ倒れ込む動きを回内といいます。

    立ったときや歩いたときに足部が過剰に内側へ倒れると、下腿や膝も内側へ動きやすくなる場合があります。

    ただし、扁平足がある人全員にXO脚が起こるわけではありません。足部の柔軟性、筋力、靴、歩行速度なども関係します。

    足首の硬さ

    足首を前へ曲げる背屈が不足すると、スクワットや階段で身体を下げる際に、次の代償が起こることがあります。

    • かかとが浮く
    • 足部が内側へ倒れる
    • 膝が内側へ入る
    • 上半身が過剰に前傾する
    • 足先が外側へ開く

    XO脚の改善では、股関節だけでなく足首の可動域も確認する必要があります。

    立ち方・歩き方の癖

    次のような習慣が脚の見え方へ影響する場合があります。

    • 内股で立つ
    • 膝を反らせて立つ
    • 片脚に体重をかけ続ける
    • 足先を内側へ向けて歩く
    • 膝を内側へ入れて階段を下りる
    • ハイヒールを長時間履く
    • 座るときに膝を内側へ寄せ続ける

    ただし、姿勢や生活習慣だけですべてを説明することはできません。骨格的な要素が強い場合もあります。

    加齢・外傷・膝関節の病気

    成人で脚の形が変わってきた場合、変形性膝関節症などが関係している可能性があります。

    変形性膝関節症では、膝の痛み、腫れ、動かしにくさ、O脚変形などが起こります。診断には、診察とX線検査、必要に応じてMRI検査などが用いられます。

    骨折、靱帯損傷、半月板損傷などの後に、脚の配列が変化する場合もあります。

    4.XO脚を放置するとどうなる?

    XO脚のような見た目があっても、痛みや機能障害がなく、必ず悪化するとは限りません。

    日本整形外科学会も、O脚・X脚は初期には外見上の変化だけであることが多く、高度になると痛みや機能障害を伴う場合があると説明しています。

    大切なのは、見た目だけで将来の病気を決めつけず、現在の痛みや動作を確認することです。

    脚が疲れやすくなる場合

    膝、股関節、足部の向きが合わず、歩くたびに余分な動きが増えると、次の部位へ疲労を感じることがあります。

    • 太ももの内側・外側
    • お尻
    • 膝周辺
    • ふくらはぎ
    • 足裏
    • 足首

    長く歩くと疲れる場合は、脚の形だけでなく、歩幅、重心移動、左右の荷重差を確認します。

    膝周辺に痛みが出る場合

    XO脚のような配列や、動作中に膝が内側へ崩れる状態では、膝蓋骨周囲などに負担がかかる可能性があります。

    膝蓋骨の不安定性では、下肢のアライメントや筋力も評価され、リハビリでは大腿部の筋力強化などが行われます。

    ただし、膝の痛みには半月板、靱帯、軟骨、腱など多くの原因があります。XO脚だけが原因とは限りません。

    足首・足部へ負担がかかる場合

    膝が内側へ入り、足部も内側へ倒れ込むと、次のような悩みにつながることがあります。

    • 足裏が疲れる
    • 土踏まずが痛む
    • 足首が不安定
    • 靴の内側がつぶれる
    • タコやウオノメができやすい
    • 外反母趾が気になる

    メディカルジャパン立川の既存ページでも、歩行診断、足圧評価、フットケア、インソールなど、足部を含めた介入が紹介されています。

    運動時の安定性が低下する場合

    ランニング、ジャンプ、着地、方向転換などでは、片脚で身体を支える力が必要です。

    片脚支持で膝が内側へ大きく崩れる場合は、スポーツ時の安定性に影響する可能性があります。

    ただし、見た目のXO脚だけでスポーツ障害の危険性を判断することはできません。筋力、可動域、競技動作、練習量なども含めて評価します。

     

    5.XO脚に対して運動療法で改善を目指せること

    XO脚に対する運動療法では、骨そのものを真っすぐにするのではなく、股関節・膝・足首の動きを整え、立ち方や歩き方の改善を目指します。

    膝が内側へ入る動きを減らす

    スクワットや階段で膝が内側へ入る方には、膝を足先と同じ方向へ動かす練習を行います。

    ただし、膝だけを外へ開こうとすると、足の外側へ体重が偏ることがあります。

    次の項目を同時に確認します。

    • 股関節の位置
    • 膝蓋骨の方向
    • 足先の方向
    • 土踏まずの状態
    • かかとの接地
    • 体幹の傾き

    股関節周囲筋を使いやすくする

    中殿筋や大殿筋などは、片脚支持や歩行時に骨盤・大腿骨を安定させます。

    運動では、単に筋肉を強くするだけでなく、立つ、歩く、しゃがむ動作で使えるようにすることが重要です。

    足首の可動域を整える

    足首が硬い場合は、ふくらはぎのストレッチや荷重下での背屈運動を行います。

    足首が動きやすくなることで、スクワット時のかかとの浮きや、膝・足部の過剰な代償を減らせる可能性があります。

    足部の支持機能を高める

    足趾や足部アーチの運動を行い、足裏の3点で体重を支える練習をします。

    基本となる3点は次のとおりです。

    • かかと
    • 親指の付け根
    • 小指の付け根

    土踏まずを無理に持ち上げるのではなく、3点を床につけたまま足部を安定させます。

    歩き方を整える

    歩行時には、次の点を確認します。

    • 左右の歩幅
    • かかとの接地
    • 足裏の重心移動
    • 膝と足先の方向
    • 骨盤の左右差
    • 片脚で支える時間
    • 足の振り出し方

    立川院の歩行診断では、トレッドミル上の足圧、重心移動、左右荷重、カメラによる歩行姿勢を確認する方法が紹介されています。

    改善を判断する指標

    XO脚の改善は、立った写真だけでは判断しません。

    次の変化を含めて確認します。

    • 膝の痛みが減った
    • 長く歩いても疲れにくい
    • スクワットで膝が内側へ入りにくい
    • 片脚立ちが安定した
    • 足裏の荷重が均等になった
    • 歩行時の左右差が減った
    • 日常生活やスポーツを行いやすい
    • 脚の見え方が変化した

    写真を撮る場合も、足幅、撮影角度、立ち方をそろえることが重要です。

    6.整体でXO脚にできること

    整体では、股関節、膝、足首、足部の可動性や筋緊張を確認し、運動療法を行いやすい状態づくりを目指します。

    ただし、整体で骨そのもののねじれや彎曲を元へ戻すことはできません。

    筋肉の緊張を確認する

    XO脚の見え方に関係する可能性がある筋肉として、次の部位を確認します。

    • 臀部
    • 股関節前面
    • 内転筋群
    • 大腿外側
    • ふくらはぎ
    • 足底
    • 腰部

    硬い筋肉をすべて緩めればよいわけではありません。筋力不足とのバランスや、動作時の使い方を確認します。

    股関節・足首の可動性を整える

    股関節や足首の可動域が不足している場合、手技やストレッチを用いて動かしやすい状態を目指します。

    施術後には、スクワットや歩行で実際に膝の動きが変わったかを再評価することが重要です。

    運動前の準備として利用する

    筋緊張や痛みが強いと、正しいフォームでトレーニングを行いにくい場合があります。

    手技療法で痛みや動かしにくさへ対応したあと、筋力トレーニングや動作練習につなげます。

    歩行・スクワットを確認する

    XO脚の改善では、施術台の上だけでなく、立位や動作を確認する必要があります。

    • 片脚立ち
    • ミニスクワット
    • 階段動作
    • 歩行
    • ランニング
    • 着地動作

    見た目の原因が股関節にあるように見えても、実際には足首の硬さや足部の倒れ込みが大きく関係している場合があります。

    インソールや靴の提案

    足部の荷重に大きな偏りがある場合は、靴やインソールを検討することがあります。

    インソールは足部を支持し、荷重位置を調整する補助具ですが、骨格自体を治すものではありません。

    使用する場合は、足圧、歩行、靴の形、症状を確認し、定期的に調整することが大切です。

    7.自宅でできるXO脚改善トレーニング

    自宅でのトレーニングは、痛みのない範囲から始めます。

    見た目だけを無理に変えようとして、膝を外へ強く押したり、足を縛ったりする方法は避けましょう。

    1.クラムシェル

    股関節周囲筋を使う練習です。

    方法

    1. 横向きに寝る
    2. 股関節と膝を軽く曲げる
    3. 両足を重ねる
    4. 骨盤を後ろへ倒さず、上側の膝を開く
    5. ゆっくり戻す
    6. 10回を1~2セット行う

    腰を反らせたり、身体ごと後ろへ倒したりしないようにします。

    2.サイドレッグレイズ

    中殿筋などを使う運動です。

    方法

    1. 横向きに寝る
    2. 下側の膝を軽く曲げる
    3. 上側の脚をまっすぐ伸ばす
    4. つま先を正面へ向ける
    5. 上側の脚をゆっくり持ち上げる
    6. ゆっくり下ろす
    7. 10回を1~2セット行う

    脚を高く上げすぎると、腰や大腿前面へ力が入りやすくなります。

    3.ヒップリフト

    臀部と体幹を使う運動です。

    方法

    1. 仰向けになる
    2. 両膝を曲げる
    3. 足を腰幅に置く
    4. 膝と足先を同じ方向へ向ける
    5. お尻をゆっくり持ち上げる
    6. 2~3秒保つ
    7. ゆっくり下ろす
    8. 10回行う

    膝が内側へ入らないようにします。ただし、無理に外へ開きすぎないようにしてください。

    4.ミニスクワット

    膝と足先の方向をそろえる練習です。

    方法

    1. 足を腰幅程度に開く
    2. 足裏全体を床につける
    3. お尻を少し後ろへ引く
    4. 膝を浅く曲げる
    5. 膝蓋骨と足先を同じ方向へ向ける
    6. ゆっくり立ち上がる
    7. 5~10回行う

    痛みがある場合は、椅子や手すりにつかまり、曲げる深さを浅くします。

    5.サイドステップ

    横方向への移動で股関節と膝を安定させる運動です。

    方法

    1. 膝を少し曲げる
    2. 足先を正面へ向ける
    3. 片側へ小さく一歩移動する
    4. 反対側の足を近づける
    5. 膝が内側へ入らないようにする
    6. 左右へ5~10歩行う

    慣れてきたら、膝上に軽いトレーニングバンドをつける方法もあります。

    6.片脚立ち

    足部・膝・股関節の協調性を高める運動です。

    方法

    1. 壁や椅子の近くに立つ
    2. 片方の足を少し持ち上げる
    3. 支持脚の膝を軽く曲げる
    4. 膝が内側へ入らないよう保つ
    5. 10~20秒保つ
    6. 左右2~3回行う

    転倒しないよう、必ずつかまれる場所で行ってください。

    7.足首の背屈ストレッチ

    ふくらはぎと足首の動きを整える運動です。

    方法

    1. 壁へ手をつく
    2. 片脚を後ろへ引く
    3. 後ろ足のかかとを床につける
    4. 膝と足先を同じ方向へ向ける
    5. 身体を前へ移動する
    6. ふくらはぎを20秒程度伸ばす
    7. 左右2~3回行う

    膝やアキレス腱に痛みが出る場合は中止します。

    8.足部アーチの運動

    足裏の3点を保ちながら、土踏まずを軽く引き上げる練習です。

    方法

    1. 椅子に座る
    2. かかと、親指の付け根、小指の付け根を床につける
    3. 指を丸めず、土踏まずを軽く持ち上げる
    4. 3秒保つ
    5. 力を抜く
    6. 10回行う

    足の指を強く握る運動とは異なります。

    トレーニングの頻度

    最初は週2~3回程度から始めます。

    膝の運動では、低負荷のウォームアップを行い、筋力と可動域を継続的に保つことが推奨されています。

    回数を増やすより、膝と足先の方向、足裏の接地、左右差を丁寧に確認することが大切です。

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  • 夜中に肩が痛い・腕が上がらない方へ|五十肩治療と鍼・アストロン

    腕を上げると肩が痛い、夜中に肩がズキズキして眠れない、髪を結ぶ動作や服の着替えがつらい――このような症状がある場合、四十肩・五十肩と呼ばれる肩関節周囲炎が関係している可能性があります。

    四十肩・五十肩は、肩の痛みだけでなく、腕が上がらない、背中へ手を回せないといった動きの制限を伴うことが特徴です。ただし、同じような症状は腱板断裂、石灰沈着性腱板炎、上腕二頭筋長頭腱炎、頸椎の病気などでも起こります。

    そのため、強い痛み、外傷後の症状、明らかな筋力低下、しびれなどがある場合は、五十肩と自己判断せず、整形外科で画像検査や診察を受けることが大切です。

    1.四十肩・五十肩とは

    四十肩・五十肩とは、40代以降に起こりやすい肩の痛みと動きの制限を表す一般的な呼び方です。

    医学的には「肩関節周囲炎」や「凍結肩」「癒着性関節包炎」などの言葉が使われます。

    四十肩と五十肩の違い

    四十肩と五十肩は、基本的には発症した年代による呼び方の違いです。

    • 40代で起こった場合:四十肩
    • 50代で起こった場合:五十肩

    症状、原因、治療法が大きく異なるわけではありません。40代や50代以外でも同様の症状が起こることがあります。

    肩こりとの違い

    肩こりは、一般的に首から肩、肩甲骨周辺の筋肉が緊張し、重さやだるさを感じる状態です。

    一方、四十肩・五十肩では、肩関節の周囲に炎症や拘縮が起こり、特定の方向へ腕を動かすと痛む、他の人に動かしてもらっても肩が動かない、といった特徴がみられます。

    肩こりでは腕をある程度動かせることが多いのに対し、五十肩では次のような動作が難しくなります。

    • 腕を頭の上まで上げる
    • 上着の袖へ腕を通す
    • 髪を洗う、結ぶ
    • エプロンのひもを結ぶ
    • 背中のファスナーを上げる
    • ズボンの後ろポケットへ手を入れる

    凍結肩とは?

    痛みによって肩を動かさない状態が続くと、肩関節を包む関節包が硬くなり、腕を動かせる範囲が狭くなります。

    このように肩が固まった状態を「凍結肩」と呼びます。凍結肩では、自分で動かす自動運動だけでなく、他の人に動かしてもらう他動運動も制限されることが特徴です。

    自然に治ることはあるのか

    五十肩は、時間の経過とともに改善する場合があります。

    ただし、回復までには数か月から数年かかることがあり、痛みや可動域制限が長期間残る場合もあります。

    「放っておけば必ず治る」と考えて動かさない状態を続けると、拘縮が進み、日常生活へ影響する可能性があります。

    2.四十肩・五十肩で起こりやすい症状

    四十肩・五十肩では、肩を動かしたときの痛み、夜間痛、可動域制限が代表的な症状です。

    症状は一度にすべて現れるとは限らず、発症時期や病期によって変化します。

    腕を上げると肩が痛い

    最初に気づきやすい症状は、腕を上げたときの肩の痛みです。

    次のような動作で痛みが出やすくなります。

    • 高い棚の物を取る
    • 洗濯物を干す
    • 電車のつり革につかまる
    • 髪を洗う
    • ドライヤーを使う
    • シャツや上着を着る
    • シートベルトを取る

    肩の外側から上腕にかけて痛みを感じることもあります。

    背中へ手を回せない

    五十肩では、腕を後ろへ回す「結帯動作」が難しくなることがあります。

    具体的には、次の動作です。

    • エプロンのひもを結ぶ
    • 背中のファスナーを上げる
    • 下着を着脱する
    • 後ろポケットへ手を入れる
    • 腰や背中を洗う

    この動作には肩関節の伸展、内旋、内転が必要です。関節包や周囲の組織が硬くなると、背中の中心へ手を近づけにくくなります。

    夜間痛

    夜間痛とは、就寝中や夜間に肩がズキズキ痛む症状です。

    次のような訴えが多くみられます。

    • 痛みで寝つけない
    • 寝返りで目が覚める
    • 痛い肩を下にできない
    • 仰向けでも肩が痛い
    • 腕の置き場が分からない
    • 朝方に痛みが強くなる

    肩から腕まで痛む

    五十肩の痛みは、肩関節周辺だけでなく、上腕の外側や肘に近い部分まで広がることがあります。

    腕そのものに原因があるように感じることもありますが、肩関節周囲の炎症や筋緊張による関連痛の可能性があります。

    ただし、手までしびれる、指に力が入りにくい、首を動かすと症状が変化する場合は、頸椎や神経の問題も考える必要があります。

    急な動作で激痛が走る

    炎症が強い時期は、次のような予期しない動作で強い痛みが走ることがあります。

    • 物を落としそうになって手を伸ばした
    • 電車でバランスを崩してつり革をつかんだ
    • 寝返りをした
    • 後部座席の荷物を取ろうとした
    • 上着を勢いよく脱いだ

    この時期に、痛みを我慢して大きく腕を回したり、強いストレッチを行ったりすると、症状が悪化する可能性があります。

    肩が固まったように動かない

    痛みの強い時期を過ぎると、痛みは少し落ち着いても、腕が上がらない状態が目立つことがあります。

    • 前方へ上げられない
    • 横へ開けない
    • 外側へひねれない
    • 背中へ手を回せない

    この状態では、肩関節を無理に動かすのではなく、痛みの程度や病期を確認しながら、徐々に可動域運動を進める必要があります。

    五十肩以外が疑われる症状

    次のような場合は、五十肩以外の病気や損傷が隠れている可能性があります。

    • 転倒や外傷後に痛みが出た
    • 腕を上げる力が急に低下した
    • 肩が赤く腫れている
    • 発熱を伴う
    • 強いしびれや麻痺がある
    • 胸痛や息苦しさがある
    • 突然、耐えられないほど痛くなった
    • 痛みが日に日に悪化している

    3.四十肩・五十肩の主な原因

    四十肩・五十肩の明確な原因は、一人ひとり異なります。

    加齢による肩関節周囲組織の変化を背景に、関節包、腱、滑液包などへ炎症が起こり、さらに動かさない状態が続くことで拘縮が進むと考えられています。

    関節包の炎症と拘縮は

    肩関節は「関節包」という袋状の組織に包まれています。

    炎症が起こると関節包が厚くなり、硬くなることがあります。その結果、肩関節の動きが制限されます。

    特に制限されやすい動きは次のとおりです。

    • 腕を前方へ上げる
    • 腕を横へ開く
    • 肩を外側へひねる
    • 背中へ手を回す

    関節包の拘縮が強くなると、自分で動かすだけでなく、施術者が動かしても可動域が制限されます。

    肩峰下滑液包の炎症

    肩峰下滑液包は、肩の骨と腱板の間で摩擦を減らすクッションのような組織です。

    炎症が起こると、腕を上げたときに肩の外側が痛む場合があります。

    ただし、肩峰下滑液包炎や腱板損傷でも似た症状が出るため、五十肩だけで説明できるとは限りません。

    腱板周辺の変化

    腱板とは、肩関節を安定させる4つの筋肉と腱の集まりです。

    • 棘上筋
    • 棘下筋
    • 小円筋
    • 肩甲下筋

    これらの組織は、年齢とともに変性しやすくなります。

    ただし、腱板断裂がある場合は、五十肩とは治療方針が異なる可能性があります。腕を上げる力が入らない、外傷後に急に痛くなった場合は、整形外科で超音波検査やMRIを受けることが重要です。

    痛みによる防御性収縮

    肩に強い痛みがあると、身体は痛む部分を守ろうとして、肩周囲の筋肉へ力を入れます。

    緊張しやすい筋肉として、次が挙げられます。

    • 三角筋
    • 棘上筋
    • 棘下筋
    • 小円筋
    • 大円筋
    • 肩甲下筋
    • 上腕二頭筋
    • 僧帽筋
    • 肩甲挙筋
    • 大胸筋・小胸筋

    筋肉の緊張が続くと、肩甲骨を持ち上げる、身体を反らす、首を傾けるといった代償動作が増えます。

    動かさないことによる拘縮

    痛いからといって肩を長期間まったく動かさないと、関節包や周囲の軟部組織が硬くなりやすくなります。

    一方、炎症が強い時期に無理に動かすと痛みが増える場合があります。

    そのため重要なのは、「安静か運動か」の二択ではなく、病期と症状に合わせて動かす範囲を調整することです。

    原因が分からない場合も多い

    五十肩は、明確な外傷やきっかけがなく発症することも少なくありません。

    「姿勢が悪いから」「血流が悪いから」と一つの原因へ決めつけるのではなく、関節包、腱板、滑液包、筋肉、肩甲骨、首、基礎疾患などを総合的に確認する必要があります。

    4.四十肩・五十肩の3つの病期

    五十肩は一般的に、炎症期・拘縮期・回復期の3段階を経過すると考えられています。

    ただし、病期の期間や症状の強さには個人差があり、明確に切り替わるとは限りません。

    第1段階:炎症期・疼痛期

    炎症期は、痛みが最も強くなりやすい時期です。

    主な症状

    • 腕を動かすと強く痛む
    • 安静にしていても痛い
    • 夜間痛で眠れない
    • 急な動作で激痛が走る
    • 肩から腕へ痛みが広がる
    • 少しずつ動かせる範囲が狭くなる

    この時期の治療法

    病院では、消炎鎮痛薬、湿布、関節内注射、ブロック注射、安静指導などが検討されます。

    この時期は、強いマッサージや痛みを我慢するストレッチを避けます。

    完全に動かさないのではなく、肘、手首、指を動かし、肩も痛みが強くならない範囲で小さく動かします。

    第2段階:拘縮期

    拘縮期では、強い痛みが少し落ち着く一方、肩の硬さが目立ちます。

    主な症状

    • 腕が上がらない
    • 肩を外へひねれない
    • 背中へ手を回せない
    • 着替えや洗髪が難しい
    • 他の人に動かしてもらっても動かない
    • 痛みは動かしたときに出やすい

    この時期の治療法

    痛みの程度を確認しながら、可動域運動、温熱療法、手技療法、運動療法などを進めます。

    無理に一度で可動域を広げるのではなく、継続的に少しずつ動かすことが重要です。

    第3段階:回復期

    回復期では、痛みや硬さが徐々に改善します。

    主な症状

    • 腕を上げやすくなる
    • 夜間痛が減る
    • 背中へ手を回せる範囲が広がる
    • 日常生活の動作が楽になる
    • 筋力低下や動作の癖が残る

    この時期の治療法

    可動域運動に加え、肩関節や肩甲骨周囲の筋力トレーニングを行います。

    長期間動かしにくかったことで、筋力や動作の協調性が低下している場合があります。

    回復期では、肩を動かすことだけでなく、肩甲骨、体幹、肘などを含めて、日常生活で自然に使える状態を目指します。

    病期によって対応を変える理由

    炎症期に拘縮期と同じ強さでストレッチをすると、痛みが増えることがあります。

    反対に、拘縮期や回復期になっても肩をまったく動かさないと、硬さが長引く可能性があります。

    そのため、五十肩の治療では、現在がどの病期に近いかを評価することが重要です。

    5.四十肩・五十肩に対して鍼・アストロンでできること

    四十肩・五十肩に対する鍼やアストロンは、腱板断裂や骨折などを治す治療ではありません。

    肩関節周囲炎に伴う痛み、筋緊張、動かしにくさに対して補助的に用い、運動療法へ取り組みやすい状態を目指します。

    鍼でできること

    鍼では、肩関節周囲炎に伴って緊張した筋肉や、押すと痛む部位を確認し、症状に応じて施術します。

    施術対象となることがある筋肉は次のとおりです。

    • 三角筋
    • 棘上筋
    • 棘下筋
    • 小円筋
    • 大円筋
    • 肩甲下筋
    • 上腕二頭筋
    • 僧帽筋
    • 肩甲挙筋
    • 胸筋群

    痛みに伴う筋緊張をやわらげる

    肩の痛みが強いと、肩をすくめたり、首を傾けたりして動作をかばうことがあります。

    鍼では、肩だけでなく、首や肩甲骨周囲の緊張も確認します。

    筋緊張がやわらぐことで、肩を動かす際の代償動作が減り、運動療法を行いやすくなることを目指します。

    病期に合わせて刺激量を変える

    炎症期では、痛みが強いため、患部へ強い刺激を行うとは限りません。

    肩から離れた部位や、周囲の緊張部位へ軽い刺激を行う場合もあります。

    拘縮期・回復期では、肩周囲の筋緊張を確認しながら、可動域運動と組み合わせます。

    アストロンとは

    アストロンは、超音波と電気刺激を組み合わせて使用できる複合治療器です。

    アストロンで目指すこと

    四十肩・五十肩に対してアストロンを使用する場合は、次のような目的があります。

    • 肩周囲の筋緊張をやわらげる
    • 痛みに対する物理的な刺激を加える
    • 運動前に肩を動かしやすい状態へ整える
    • 鍼や手技療法の前処置として使用する
    • 肩甲骨をすくめるなどの代償動作を減らす
    • 可動域運動へつなげる

    6.夜間痛を軽減する寝方の工夫

    五十肩では、昼間よりも夜間の痛みがつらいと感じる方が少なくありません。

    寝ている間は肩周囲の筋肉が冷えたり、肩関節へ圧力がかかったり、腕の重さで関節包が引っ張られたりするため、痛みが出る場合があります。

    痛い肩を下にしない

    痛い肩を下にして横向きになると、肩関節へ体重がかかります。

    炎症期や夜間痛が強い時期は、痛い側を下にする寝方を避けましょう。

    仰向けで腕の下に枕やタオルを置く

    仰向けでは、腕の重さによって肩が後方へ引かれ、痛みが出る場合があります。

    次の方法を試します。

    1. 仰向けになる
    2. 痛む側の肘から前腕の下へ、折ったバスタオルや薄い枕を置く
    3. 腕を少し身体から離す
    4. 肩が後ろへ落ちない高さへ調整す

    枕が高すぎると肩が前へ押されるため、楽に感じる高さを探してください。

    横向きでは痛い腕をクッションで支える

    痛くない側を下にして横向きになる場合は、痛む腕を身体の前に置きます。

    1. 抱き枕やクッションを胸の前へ置く
    2. 痛む側の肘を軽く曲げる
    3. 前腕全体をクッションに乗せる
    4. 肩が下へ引っ張られないよう支える

    腕を宙に浮かせないことがポイントです。

    半仰向けにする

    完全な仰向けや横向きがつらい場合は、背中へクッションを入れて、半仰向けの姿勢にします。

    身体を30~45度程度傾けることで、痛む肩へ直接体重がかかりにくくなります。

    寝返りしやすい環境をつくる

    柔らかすぎる寝具では、身体が沈み込み、寝返りが難しくなる場合があります。

    寝返りの際に肩を急に動かすと痛みが出るため、身体全体でゆっくり向きを変えましょう。

    就寝前の工夫

    拘縮期以降で、温めると楽になる場合は、入浴や温かいタオルで肩周囲を温める方法があります。

    ただし、炎症が強く、熱感や安静時痛が強い場合は、温めることで痛みが増える場合があります。

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  • 眼精疲労とまぶたのぴくつき|鍼と物理療法

    パソコンやスマートフォンを長時間使用したあとに、目が重い、目の奥が痛い、ピントが合いにくいと感じることはありませんか。

    目の疲れだけでなく、まぶたがぴくぴくする、頭痛や首肩こりが続くといった症状がある場合は、眼精疲労や目の周囲の筋肉への負担が関係している可能性があります。

    一方で、まぶたのぴくつきがすべて眼精疲労によるものとは限りません。

    片方のまぶたが細かく動く一時的な「眼瞼ミオキミア」のほか、両目が強く閉じてしまう眼瞼けいれん、顔の片側まで動く片側顔面けいれんなど、眼科や神経内科での評価が必要な状態もあります。

     

    1.眼精疲労とは

    眼精疲労とは、目を使う作業を続けたことで目の痛みや重さ、かすみなどが現れ、休息や睡眠を取っても症状が十分に軽くならない状態です。

    目の症状だけでなく、頭痛、首こり、肩こり、吐き気、集中力の低下など、身体全体の不調を伴うことがあります。

    日本眼科医会では、目の使いすぎによって、目の疲れに加えて首肩こり、頭痛、イライラ感などが生じる状態を眼精疲労と説明しています。

    疲れ目と眼精疲労の違い

    一般的な疲れ目は、目を閉じて休んだり、一晩しっかり眠ったりすることで軽くなることがあります。

    一方、眼精疲労では、休んでも症状が残りやすく、目以外の不調を伴うことがあります。

    疲れ目の特徴

    • 目を休ませると軽くなる
    • 一晩眠ると回復する
    • 症状が一時的
    • 主に目の重さや乾燥を感じる

    眼精疲労の特徴

    • 睡眠を取っても目が重い
    • 毎日のように症状が繰り返される
    • 頭痛や首肩こりを伴う
    • 仕事や日常生活に支障が出る
    • ピントが合いにくい状態が続く

    十分な睡眠を取っても目の疲れが残る場合は、単なる目の使いすぎだけでなく、ドライアイ、眼鏡の度数、眼位の問題などが関係している可能性があります。

    眼精疲労で起こりやすい目の症状

    眼精疲労では、次のような症状が起こることがあります。

    • 目が重い
    • 目の奥が痛い
    • 目がショボショボする
    • 目が乾く
    • 目がかすむ
    • ピントが合いにくい
    • まぶしく感じる
    • 涙が出る
    • 目が赤くなる
    • まばたきが増える
    • まぶたがぴくぴくする
    • 物が二重に見える

    日本眼科医会も、疲れ目の症状として、目の重さ、痛み、乾燥、かすみ、まぶたのぴくつきなどを挙げています。

    目以外にも症状が出る理由

    パソコンやスマートフォンを長時間使用すると、目だけでなく首や肩にも負担がかかります。

    画面を見るために頭が前へ出る姿勢が続くと、首や肩の筋肉が緊張します。また、作業に集中することで、まばたきが少なくなり、目が乾燥しやすくなります。

    その結果、次のような全身症状が起こる場合があります。

    • 頭痛
    • 首こり
    • 肩こり
    • 背中の張り
    • 吐き気
    • めまい感
    • 集中力の低下
    • イライラ
    • 倦怠感

     

    2.まぶたがぴくぴくする状態とは

    まぶたが自分の意思とは関係なく細かく動く状態を、一般的に「まぶたのぴくつき」と呼びます。

    一時的な疲労や睡眠不足に伴って起こる場合もありますが、ぴくつき方や範囲によっては、眼科や神経内科で確認したほうがよい場合があります。

    眼瞼ミオキミアとは

    最もよくみられるまぶたのぴくつきは「眼瞼ミオキミア」と呼ばれるものです。

    上まぶたまたは下まぶたの一部が、細かく波打つように動きます。

    次のような特徴があります。

    • 片方の目に起こることが多い
    • 上まぶた・下まぶたのどちらにも起こる
    • 数秒から数分で止まる
    • 断続的に繰り返す
    • 数日から数週間続く場合がある
    • まぶたが完全に閉じるほどではない

    眼瞼ミオキミアは、多くの方が一度は経験する一般的なぴくつきです。片目だけに起こることが多く、短時間で治まる場合もあります。

    眼瞼ミオキミアに関係しやすい要因

    一般的な眼瞼ミオキミアには、次のような要因が関係することがあります。

    • 眼精疲労
    • 睡眠不足
    • 身体的な疲労
    • 精神的なストレス
    • カフェインの過剰摂取
    • 飲酒
    • 目の乾燥
    • コンタクトレンズの刺激
    • 長時間のパソコン・スマホ作業

    多くの場合は、休息や睡眠、カフェインの調整などによって自然に軽くなります。

     

    3.眼精疲労・まぶたのぴくつきの主な原因

    眼精疲労やまぶたのぴくつきは、一つの原因だけで起こるとは限りません。

    パソコンやスマートフォンの使いすぎ、目の乾燥、睡眠不足、眼鏡やコンタクトレンズの問題、首肩の緊張など、複数の要因が重なっていることがあります。

    スマートフォン・パソコンの長時間使用

    画面を長時間見続けると、目は近い距離へピントを合わせ続けます。

    さらに、仕事や動画などに集中すると、まばたきの回数が減り、目の表面が乾燥しやすくなります。

    次のような作業は目への負担になりやすい傾向があります。

    • 長時間のデスクワーク
    • スマートフォンでの動画視聴
    • 細かい文字の入力
    • ゲーム
    • オンライン会議
    • 暗い場所での画面操作
    • 休憩を取らない作業

    日本眼科医会では、パソコンや携帯電話などの画面を長時間見るVDT作業によって、眼精疲労が起こりやすくなると説明しています。

    近い距離を見続けることによる負担

    近くを見るとき、目はピントを合わせるために調節機能を働かせます。

    近距離作業が長く続くと、遠くへ視線を移した際にピントが合いにくい、目の奥が重いといった感覚が出ることがあります。

    スマートフォンはパソコンよりも顔へ近づけて使用することが多いため、使用距離にも注意が必要です。

    まばたきの減少とドライアイ

    まばたきには、涙を目の表面へ広げ、乾燥を防ぐ働きがあります。

    画面へ集中すると、まばたきの回数が減少し、涙が蒸発しやすくなります。

    目が乾燥すると、次のような症状が起こることがあります。

    • 目がショボショボする
    • 異物感がある
    • 目がかすむ
    • 光をまぶしく感じる
    • 涙が出る
    • コンタクトレンズがつらい
    • まぶたがぴくぴくする

    意識してまばたきを増やすことは、目の疲れ対策の一つとして日本眼科医会でも案内されています。

    睡眠不足・身体的疲労

    睡眠不足が続くと、目や身体の回復が追いつきにくくなります。

    特に、夜遅くまでスマートフォンを見ている場合は、目を使う時間が長くなるだけでなく、睡眠時間も短くなるため、翌日の眼精疲労につながる可能性があります。

    ストレス・緊張

    精神的なストレスや緊張が続くと、無意識に目を見開いたり、眉間へ力を入れたりすることがあります。

    また、首肩へ力が入りやすくなり、眼精疲労と頭痛、肩こりが同時に起こる場合があります。

    ストレスだけを眼精疲労の原因と断定することはできませんが、症状を長引かせる関連要因になる可能性があります。

     

    4.眼精疲労と首・肩・姿勢の関係

    眼精疲労は目だけに負担がかかって起こるものではありません。

    パソコンやスマートフォンを見る姿勢が続くと、首肩の筋肉にも負担がかかります。

    頭が前へ出る姿勢

    画面へ顔を近づけると、頭が身体より前へ出やすくなります。

    頭を支えるため、首の後ろや肩の筋肉が働き続け、次のような症状につながる場合があります。

    • 首の付け根の張り
    • 後頭部の重さ
    • 肩こり
    • こめかみの頭痛
    • 背中の張り
    • 腕の疲労

    首肩へ力が入りやすい作業環境

    次のような作業環境では、首肩への負担が増えやすくなります。

    • モニターが低すぎる
    • 椅子と机の高さが合っていない
    • ノートパソコンを長時間使用している
    • 肘が机から浮いている
    • スマートフォンを下へ置いて見ている
    • 画面が暗すぎる、明るすぎる
    • 小さな文字を見続けている

    後頭部と目の疲れ

    後頭部には、頭の位置や視線の安定に関わる小さな筋肉があります。

    画面を見続ける姿勢では、これらの筋肉が緊張しやすくなり、後頭部の張り、頭痛、首の動かしにくさなどにつながる場合があります。

    鍼灸施術では、目の周囲だけでなく、後頭部や首肩の筋緊張も確認します。

    胸鎖乳突筋の緊張

    胸鎖乳突筋は、耳の後ろから鎖骨・胸骨へ伸びる首の筋肉です。

    頭が前へ出る姿勢や、画面へ顔を向け続ける姿勢では、胸鎖乳突筋へ負担がかかることがあります。

    ただし、首の筋肉が硬いことだけで眼精疲労の原因を説明することはできません。眼鏡の度数やドライアイ、眼科疾患などの可能性も含め、目と身体の両方から状態を確認することが大切です。

    姿勢を正すだけでは不十分な場合もある

    姿勢を意識しすぎて胸を張り、身体へ力を入れ続けると、かえって疲れる場合があります。

    大切なのは、同じ姿勢を長時間続けないことです。

    一つの理想的な姿勢を維持し続けるよりも、定期的に立つ、遠くを見る、肩を動かすなど、負担を分散することが重要です。

    5.眼精疲労に対して鍼でできること

    目の周囲の筋緊張を確認する

    眼精疲労では、目の周囲や額、こめかみに力が入りやすくなることがあります。

    鍼では、状態に応じて次のような部位を確認します。

    • 眼輪筋周辺
    • 眉間周辺
    • 前頭筋
    • 側頭筋
    • 後頭部
    • 首肩部

    施術部位は、症状、体調、鍼への慣れ、皮膚の状態などを確認して選びます。

    首肩こりへの施術

    眼精疲労と首肩こりが同時にある場合は、顎や目の周囲だけでなく、首肩部の筋肉にも施術を行うことがあります。

    対象となることがある部位は次のとおりです。

    • 僧帽筋
    • 肩甲挙筋
    • 胸鎖乳突筋
    • 後頭下筋群
    • 側頭筋
    • 背中の筋肉

    筋肉の緊張をやわらげ、首や肩を動かしやすくすることで、デスクワーク中の負担を減らしやすい状態を目指します。

    頭痛への補助的なケア

    眼精疲労に伴い、こめかみや後頭部に頭痛が出る方がいます。

    鍼では、側頭筋や後頭部、首肩の筋肉を評価し、頭痛に関係すると考えられる筋緊張へ施術します。

    ただし、突然起こった激しい頭痛、手足のしびれ、ろれつの回りにくさ、発熱などがある場合は、鍼灸を受けず医療機関を受診してください。

    まぶたのぴくつきへの鍼

    まぶたがぴくぴくしている場合も、まず状態を確認します。

    一時的な眼瞼ミオキミアが疑われ、睡眠不足、眼精疲労、首肩こりなどが伴う場合は、目の周囲や頭頸部への鍼を補助的に検討できます。

     

    6.眼精疲労に対する立体動態波とは

    立体動態波は、複数の中周波を身体の中で立体的に干渉させ、電気刺激を加える物理療法です。

    伊藤超短波製のES-530を使用し、症状や施術目的に応じて複数のモードを使い分けています。

    立体動態波の仕組み

    一般的な低周波治療器は、皮膚に貼った電極から電気刺激を加えます。

    立体動態波では、複数方向から流れる中周波を組み合わせ、広い範囲または深部へ立体的な刺激を届けることを目的とします。

    眼精疲労への施術では、眼球へ直接電気を流すのではなく、専用スティックなどを使用して、眼窩の骨の周囲、こめかみ、額、頭部、首肩などへ刺激する場合があります。

    立体動態波で目指すこと

    立体動態波は、次のような目的で補助的に使用します。

    • 目の周囲の筋緊張をやわらげる
    • こめかみや額の重さを軽減する
    • 首肩部の筋緊張へ刺激を加える
    • 眼精疲労に伴う不快感を軽減する
    • 筋肉を動かしやすい状態へ整える

     

    7.自宅でできる眼精疲労・まぶたがぴくぴくするときのセルフケア対策

    眼精疲労や一時的なまぶたのぴくつきでは、施術だけでなく、日常生活で目への負担を減らすことが重要です。

    定期的に画面から目を離す

    長時間画面を見続けないよう、定期的に休憩を入れましょう。

    作業の区切りごとに、数十秒でも遠くを見る時間をつくります。

    遠くを見るときは、目を凝らさず、窓の外や部屋の奥を楽に眺めます。

    20-20-20ルールを取り入れる

    デジタル機器を使用するときの目安として、20分ごとに20秒間、約20フィート、つまり約6メートル先を見る「20-20-20ルール」が知られています。

    厳密に20分ごとでなくても構いません。目の疲れを感じる前に、近くを見る作業を中断する習慣をつけることが大切です。

    意識してまばたきをする

    画面へ集中すると、まばたきが減ります。

    作業中は、ときどきゆっくり目を閉じ、まぶたを軽く閉じ切るようにしましょう。

    目を強くつぶる必要はありません。

    日本眼科医会も、目の疲れ対策として、意識的にまばたきを行うことを案内しています。

    画面との距離を見直す

    スマートフォンを顔へ近づけすぎないようにします。

    パソコン画面は、文字が無理なく読める大きさに調整し、画面へ顔を近づけなくても見える環境をつくりましょう。

    文字サイズを大きくすることも有効です。

    モニターの高さを調整する

    画面の上端が目の高さと同じか、やや下になる程度を目安にします。

    画面が低すぎると頭が前へ出やすくなり、高すぎると目や首へ負担がかかります。

    ノートパソコンを長時間使用する場合は、台や外付けキーボードを活用する方法があります。

    照明と画面の明るさを調整する

    画面だけが極端に明るい、または暗い状態を避けます。

    窓や照明が画面に映り込む場合は、モニターの角度や机の位置を調整します。

    画面の明るさは、周囲の明るさと大きく差が出ないように設定しましょう。

    目を強く揉まない

    まぶたがぴくぴくすると、指で押したり揉んだりしたくなるかもしれません。

    しかし、強く揉むと目の表面や皮膚へ負担がかかります。

    目をこすらず、まぶたを閉じて休ませましょう。

    睡眠時間を確保する

    眼瞼ミオキミアでは、疲労や睡眠不足が関係する場合があります。

    夜遅くまでスマートフォンを見る習慣がある方は、就寝前の使用時間を減らしましょう。

    蒸しタオルを使用する場合

    目の周囲を温めると心地よく感じる方もいます。

    蒸しタオルを使用する場合は、熱すぎない温度にして、まぶたの上へ短時間置きます。

    首肩を軽く動かす

    長時間の作業後は、痛みのない範囲で首や肩を動かします。

    肩回し

    1. 肩をゆっくり持ち上げる
    2. 後ろへ大きく回す
    3. 力を抜いて下ろす
    4. 5回程度繰り返す

    胸を開く運動

    1. 椅子へ座る
    2. 両手を身体の後ろで軽く組む
    3. 肩甲骨を軽く寄せる
    4. 10~20秒間保つ
    5. 痛みやしびれが出たら中止する

    深呼吸で身体の緊張を減らす

    呼吸法は眼科疾患を治すものではありませんが、作業中に力が入り続けている方が休憩を取るきっかけになります。

    1. 椅子へ楽に座る
    2. 肩の力を抜く
    3. 鼻から自然に息を吸う
    4. 口または鼻からゆっくり吐く
    5. 1~2分繰り返す

    無理に大量の空気を吸い込む必要はありません。

     

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  • 朝の顎の疲れは食いしばりかも?原因と鍼灸ケア

    朝起きると顎が疲れている、仕事中に無意識に歯を噛みしめている、頭痛や首肩こりがなかなか取れない――このような症状には、食いしばりが関係している可能性があります。

    食いしばりは、上下の歯を強く噛み合わせる動作です。睡眠中に起こる場合だけでなく、パソコン作業やスマートフォンの操作、運転、家事などへ集中しているときにも起こります。

    食いしばりの原因は、ストレスだけではありません。日中に上下の歯を長時間接触させる癖、睡眠状態、生活習慣、顎関節や咀嚼筋の状態など、複数の要因が関係します。

    また、食いしばりによって歯が欠けたり、詰め物が壊れたり、口が開きにくくなったりすることもあります。このような場合は、鍼灸だけで対応せず、歯科・口腔外科で歯や顎関節の状態を確認することが大切です。

     

    1.食いしばりとは

    食いしばりとは、上下の歯を強く噛み合わせる動作のことです。

    専門的には、歯ぎしりなどとあわせて「ブラキシズム」と呼ばれることがあります。ブラキシズムには、睡眠中に起こるものと、日中起きているときに起こるものがあります。

    普段は上下の歯が離れているのが自然

    口を閉じているときは、上下の歯も常に接触していると思っている方がいるかもしれません。

    しかし、身体に力が入っていない安静時は、唇が軽く閉じていても、上下の歯の間にはわずかな隙間があるのが自然です。

    食事や会話以外の時間にも歯が接触していると、顎を動かす筋肉が休めなくなります。

    特に、弱い力であっても長時間歯を接触させる癖は「歯列接触癖」または「TCH」と呼ばれます。TCHでは強く噛みしめていなくても、顎周辺の筋肉が長く収縮し続けるため、顎の疲労感や筋肉の痛みにつながることがあります。

    食いしばりと歯ぎしりの違い

    食いしばりと歯ぎしりは、似た意味で使われることがありますが、動き方に違いがあります。

    食いしばり・クレンチング

    上下の歯を強く噛み合わせるタイプです。

    歯を横へ動かす音が少ないため、睡眠中に起こっても本人や家族が気づかない場合があります。

    歯ぎしり・グラインディング

    上下の歯を強く接触させながら、左右へこすり合わせるタイプです。

    睡眠中に「ギリギリ」「ギシギシ」と音がするため、家族から指摘されて気づくことがあります。

    睡眠中に起こる食いしばり

    睡眠中に起こる食いしばりや歯ぎしりは、「睡眠時ブラキシズム」と呼ばれます。

    本人には自覚がないことも多く、次のような症状から気づくことがあります。

    • 朝起きると顎が疲れている
    • 朝にこめかみや頭が痛い
    • 家族から歯ぎしりを指摘された
    • 歯がすり減っている
    • 詰め物や被せ物が繰り返し壊れる
    • 起床時に口を開けにくい

    睡眠中の食いしばりを、自分の意識だけで止めることは困難です。

    歯や詰め物を保護するため、歯科でナイトガードやマウスピースを作製することがあります。

    日中に起こる食いしばり

    起きている時間に起こる食いしばりは、「覚醒時ブラキシズム」と呼ばれます。

    次のような場面で起こりやすくなります。

    • パソコン作業へ集中している
    • スマートフォンを見ている
    • 自動車を運転している
    • 家事や細かい作業をしている
    • 緊張する仕事や会議に参加している
    • 重い物を持ち上げている
    • スポーツ中に力を入れている

    日中の食いしばりは、自分の癖へ気づき、歯を離す習慣をつけることで、接触時間を減らせる可能性があります。

    食いしばりと顎関節症は同じではない

    食いしばりと顎関節症は、同じものではありません。

    食いしばりは、歯を接触させる習慣や筋肉の活動を表す言葉です。

    一方、顎関節症は、顎関節や顎を動かす筋肉に次のような症状が起こる病気の総称です。

    • 顎が痛む
    • 口が開けにくい
    • 食事中に顎が疲れる
    • 顎からカクカク音がする
    • 顎を動かしにくい

    食いしばりが顎関節や筋肉への負担になる場合はありますが、顎関節症には複数の要因が関係します。また、食いしばりがあっても症状が出ない方もいます。

    2.食いしばりで起こりやすい症状

    食いしばりの影響は、顎だけに現れるとは限りません。

    歯、歯周組織、こめかみ、頭、首、肩などにも負担が広がることがあります。

    顎の疲労感・痛み

    食いしばりでは、顎を閉じるときに働く筋肉が長時間緊張します。

    特に負担がかかりやすいのは、次の筋肉です。

    • 咬筋
    • 側頭筋
    • 内側翼突筋
    • 外側翼突筋

    咬筋は奥歯を噛みしめたときに頬の外側で硬くなる筋肉です。

    側頭筋は、こめかみから側頭部に広がる筋肉です。

    これらの筋肉が疲労すると、次のような症状が起こることがあります。

    • 朝から顎が重い
    • 顎の横側がだるい
    • 物を噛むと疲れる
    • 硬い物を食べると痛む
    • 長く話すと顎がつらい
    • 大きく口を開けにくい

    口の開けにくさ

    食いしばりによって顎周辺の筋肉が緊張すると、口を開けにくく感じる場合があります。

    あくびや食事の際に痛みが出たり、指が縦に2本程度しか入らなかったりする場合は、顎関節症などが関係している可能性があります。

    急に口が開かなくなった場合や、顎が外れて口を閉じられない場合は、鍼灸院ではなく歯科口腔外科へ相談してください。

    顎から音がする

    顎を開け閉めしたときに、次のような音がすることがあります。

    • カクッ
    • コキッ
    • ジャリジャリ
    • ミシミシ

    音がするだけで、痛みや開けにくさがない場合は、必ずしも治療が必要とは限りません。

    ただし、痛みを伴う場合や、以前より口が開かなくなった場合は、顎関節や関節円板の状態を歯科・口腔外科で確認することが大切です。

    頭痛・こめかみの痛み

    側頭筋は、こめかみから頭の横に広がっています。

    食いしばりで側頭筋が緊張すると、こめかみの重さや締め付けられるような頭痛を感じる場合があります。

    次のような特徴がみられることがあります。

    • 朝起きたときから頭が重い
    • 仕事中にこめかみが痛くなる
    • 奥歯を噛むと頭痛が強くなる
    • 顎の疲れと頭痛が同時に起こる
    • 頭を締め付けられるように感じる

    ただし、突然の激しい頭痛、手足のしびれ、ろれつの回りにくさ、発熱などを伴う場合は、食いしばりと自己判断せず、医療機関を受診してください。

    首こり・肩こり

    食いしばるときは顎の筋肉だけでなく、首や肩にも力が入りやすくなります。

    特に緊張しやすい筋肉には、次のものがあります。

    • 胸鎖乳突筋
    • 僧帽筋
    • 後頭下筋群
    • 肩甲挙筋

    顎の筋肉と首肩の筋肉は、頭部を安定させるために協力して働きます。

    そのため、食いしばりと同時に首こり、肩こり、後頭部の張りを感じる方もいます。

    エラの張り

    咬筋へ繰り返し負荷がかかると、筋肉が発達し、エラの部分が張って見える場合があります。

    ただし、顔の輪郭には骨格や皮下脂肪なども関係するため、エラの張りがすべて食いしばりによるものとは限りません。

    鍼灸によって骨格そのものを小さくしたり、顔の形を永久的に変えたりすることはできません。

    3.食いしばりの主な原因・関連要因

    食いしばりには複数の要因が関係します。

    「ストレスだけが原因」「噛み合わせだけが原因」と一つに決めつけることはできません。

    精神的な緊張・ストレス

    不安、緊張、怒り、仕事のプレッシャーなどがあると、無意識に歯を噛みしめることがあります。

    仕事へ集中しているときや、困難な作業をしているときに食いしばる方もいます。

    ただし、ストレスがある方全員に食いしばりが起こるわけではありません。食いしばりの原因は一つではなく、睡眠や生活習慣なども関係します。日本歯科医師会も、歯ぎしりにはストレス、飲酒、喫煙など複数の要因があると説明しています。

    日中の歯列接触癖

    仕事中やスマートフォン使用中に、上下の歯が軽く触れたままになっている方がいます。

    強く噛んでいる感覚がないため、自分では気づきにくいことが特徴です。

    次のような場面で確認してみましょう。

    • パソコンを操作しているとき
    • スマートフォンを見ているとき
    • 自動車を運転しているとき
    • 料理をしているとき
    • テレビを見ているとき
    • 読書をしているとき
    • 緊張する会話をしているとき

    上下の歯が触れていたら、一度肩の力を抜き、歯を離します。

    睡眠状態

    睡眠中の食いしばりや歯ぎしりには、睡眠の質や睡眠中の覚醒反応などが関係する可能性があります。

    次のような特徴がある場合は、睡眠時ブラキシズムが疑われます。

    • 家族から歯ぎしりを指摘される
    • 朝に顎が疲れている
    • 起床時に頭痛がある
    • 歯の摩耗がある
    • マウスピースがすぐに削れる

    睡眠中の食いしばりは意識して止めることが難しいため、歯科で歯の保護について相談します。

    飲酒・喫煙・カフェイン

    就寝前の飲酒、喫煙、カフェインの過剰摂取は、睡眠状態やブラキシズムに関連する可能性があります。

    特に夕方以降にコーヒー、エナジードリンク、濃いお茶を多く飲む方は、量や時間帯を見直すことも一つの方法です。

    ただし、これらを控えれば必ず食いしばりがなくなるわけではありません。

    硬い物やガムを長時間噛む習慣

    硬い食べ物やガムを長時間噛むと、咀嚼筋や顎関節への負担が増えることがあります。

    顎が痛い時期は、次のような食品を控えると負担を減らせる場合があります。

    • 硬いせんべい
    • スルメ
    • フランスパン
    • 硬い肉
    • 長時間噛むガム

    顎が楽になったら、状態を確認しながら徐々に通常の食事へ戻します。

    頬杖・うつぶせ寝

    頬杖やうつぶせ寝では、顎へ外側から力がかかります。

    これだけが食いしばりの原因になるとは限りませんが、顎が痛い方では症状を悪化させる可能性があります。

    スマートフォンやパソコン作業

    画面へ顔を近づけ、頭が前へ出た姿勢になると、首肩に力が入りやすくなります。

    作業に集中することで歯も接触しやすくなり、顎・首・肩の筋緊張が同時に起こる場合があります。

    食いしばり対策では、顎だけでなく、画面の高さ、休憩時間、首肩の状態も確認します。

     

    4.食いしばりに対して鍼灸でできること

    食いしばりに対する鍼灸では、歯そのものや噛み合わせを治療するのではなく、食いしばりに伴って緊張した顎・こめかみ・首肩の筋肉や痛みに対して補助的な施術を行います。

    鍼灸によって、睡眠中の食いしばりを完全に止めたり、摩耗した歯を元へ戻したりすることはできません。

    咬筋の緊張にアプローチする

    咬筋は、奥歯を噛みしめたときに頬の外側で硬くなる筋肉です。

    食いしばりが続くと、咬筋が硬くなり、次のような症状が起こる場合があります。

    • 頬の張り
    • 顎の疲労感
    • 口の開けにくさ
    • 物を噛んだときの痛み
    • エラ周辺の重さ

    鍼灸では、触診や顎の動きを確認し、必要に応じて咬筋へ施術します。

    ただし、顎の腫れや歯の感染が疑われる場合は、鍼灸よりも歯科での診察を優先します。

    側頭筋の緊張にアプローチする

    側頭筋は、こめかみから頭の横に広がる筋肉です。

    食いしばりで側頭筋が緊張すると、こめかみの痛みや頭痛につながることがあります。

    鍼灸では、顎の疲労と頭痛が同時にある場合などに、側頭筋の硬さや圧痛を確認します。

    首・肩・後頭部の緊張に対応する

    食いしばりのある方は、顎だけでなく首肩にも力が入っていることがあります。

    鍼灸では、必要に応じて次の部位も確認します。

    • 胸鎖乳突筋
    • 僧帽筋
    • 肩甲挙筋
    • 後頭下筋群
    • 首の深部筋
    • 肩甲骨周辺

    顎の筋緊張と首肩こり、頭痛が重なっている場合は、顎だけに施術するのではなく、身体全体の状態を見ながら対応します。