逆子と診断されたら、不安を感じる妊婦さんが多いでしょう。「自然に治るのか？」「治療法はどれがベストなのか？」という疑問を抱えることもあります。この記事では、逆子の原因やリスク、具体的な治療法をわかりやすく解説します。逆子に対する不安が軽減し、安心して出産に向けた準備を進めるための知識が得られますよ！

1.逆子とは？
逆子（さかご）とは、妊娠中の赤ちゃんが通常の「頭が下」の姿勢ではなく、「お尻や足が下」の姿勢で子宮内にいる状態を指します。逆子のまま出産を迎えると、通常の経腟分娩が難しくなり、帝王切開などの特別な処置が必要になることが多いです。

逆子になる理由はさまざまですが、妊娠の中期から後期にかけて自然に治ることが多く、30〜35週ごろにはほとんどの赤ちゃんが正常な「頭位」に戻ります。そのため、妊娠後期に入るまでは過度に心配する必要はありません。逆子に関する知識を深め、正しい対策を取ることで、安心して出産準備を進めていただければ幸いです。

2. 逆子が起こる要因
逆子が起こる理由とは？
逆子が起こる原因は多岐にわたりますが、いくつかの代表的な要因があります。例えば、羊水の量が少ない場合（羊水過少）、赤ちゃんが十分に動き回るスペースがなくなり、逆子になることがあります。また、双子などの多胎妊娠の場合も、胎児同士のスペースの関係で逆子になることがよくあります。

その他の要因として、母親の子宮の形が通常と異なる場合や、胎児が大きすぎる場合なども挙げられます。しかし、原因がはっきりしないケースも少なくありません。

3. 逆子の種類と診断方法
逆子の種類
逆子にはいくつかの種類があります。それぞれの違いを理解することで、妊娠中のケアや出産方法についての知識を深められます。

単殿位（たんでんい）
胎児がお尻を下にしてV字型の姿勢をとっている状態で、逆子の約80％がこの形です。初産の場合は帝王切開が推奨されますが、経産婦の場合は自然分娩が可能な場合もあります。

複殿位（ふくでんい）
胎児があぐらをかいたような姿勢をとっている状態で、場合によっては頭よりも幅が大きくなり、帝王切開が必要になることがあります。

足位（そくい）や膝位（しつい）
足が下になっている姿勢です。これらの姿勢では出産時に胎児が危険にさらされる可能性が高いため、帝王切開が推奨されます。

診断方法
逆子は通常、妊娠中期から後期にかけての超音波検査で診断されます。また、胎動の位置や感覚によっても逆子かどうかを推測することができます。逆子と診断されても、妊娠週数が進むにつれて自然に治ることが多いため、初期の段階であまり心配する必要はありません。

4. 逆子のリスクと治療法
出産時のリスク
逆子の場合、自然分娩は通常の頭位分娩よりリスクが高くなります。特に、胎児の頭が最後に出るため、分娩時に頭が骨盤に引っかかる可能性があります。このため、帝王切開が推奨されることが多いですが、条件が整えば自然分娩も可能です。

治療法の選択肢
逆子が治らない場合、いくつかの治療法があります。最も一般的なのは「逆子体操」と「鍼灸治療」、「外回転術」です。

逆子体操
「胸膝位（きょうしつい）」や「橋のポーズ」など、体の姿勢を調整することで胎児の向きを変える体操です。自宅でも行えるため、多くの妊婦が試みますが、無理のない範囲で行うことが大切です。

外回転術
医師が母親のお腹を外から手で押して、胎児の向きを頭位に変える治療法です。この方法は妊娠35週以降に行われ、成功率は60～70％とされていますが、リスクもあるため、医師と十分に相談する必要があります。

鍼灸治療
鍼灸やお灸の効果
鍼灸やお灸は、逆子治療の補完療法として知られています。特に、鍼灸で特定のツボを刺激することで、胎児が自然に頭位へ回転することが期待されています。これらの治療法は、専門家の指導のもとで行うことが推奨されており、特に日本や中国では広く行われています。

5. 逆子の予防と再発防止
再発防止策
逆子が治った場合、再び逆子になることを防ぐためにいくつかの生活習慣を改善することが重要です。例えば、妊娠中に正しい姿勢を保つことや、適度な運動を心がけることが推奨されます。特に、姿勢や寝方が逆子のリスクを減らすのに役立つとされています。

6. よくある質問（FAQ）
逆子に関するよくある質問をいくつかみてみましょう。

Q: 逆子体操はいつから始めるべきですか？
A: 逆子体操は妊娠30週ごろから行うのが一般的です。35週を過ぎても治らない場合は、外回転術を検討することが推奨されます。

Q: 外回転術は痛いですか？
A: 個人差がありますが、多くの人が「不快感」を感じることがあります。手術ではなく外部からの手技であるため、医師の指導のもとで安全に行われます。