帯状疱疹後神経痛が冬に悪化する原因は?症状の特徴と「鍼灸」による改善アプローチ – 立川No.1実績|選ばれる整体・鍼灸院|メディカルジャパン立川
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帯状疱疹後神経痛が冬に悪化する原因は?症状の特徴と「鍼灸」による改善アプローチ

1. 12月に急増?帯状疱疹後神経痛(PHN)とは

「帯状疱疹の赤い発疹は治ったのに、痛みがずっと続いている」 「12月に入って急に寒くなり、古傷のように患部が疼き出した」

もしあなたがこのような状態なら、それは単なる皮膚の治りかけではなく、**帯状疱疹後神経痛(PHN)**かもしれません。特に12月は、この症状が悪化しやすく、当院への相談も急増する時期です。

帯状疱疹後神経痛(PHN)の正体

帯状疱疹後神経痛とは、帯状疱疹の原因ウイルスによって神経繊維が傷つけられ、皮膚の症状(発疹やかさぶた)が治った後も、3ヶ月以上にわたって痛みが続く状態を指します。 50歳以上で帯状疱疹にかかった人の約2割が移行すると言われる、非常に厄介な後遺症です。

なぜ「12月」に痛みが悪化するのか?

冬、特に年末の12月に症状が辛くなるのには、明確な理由があります。

  1. 気温低下による「血行不良」 寒さで血管が収縮すると、傷ついた神経への血流が滞ります。すると、発痛物質(痛みの素)が患部に留まりやすくなり、痛みが激化します。

  2. 年末の多忙とストレス 12月は「師走」と言われる通り、仕事や家事で忙しくなりがちです。疲労やストレスは自律神経を乱し、痛みを抑える身体の機能を低下させてしまいます。

  3. 筋肉の「冷え固まり」 寒さで無意識に体に力が入り、筋肉が硬直します。これが神経をさらに圧迫し、痛みの引き金となります。

2. 帯状疱疹後神経痛の主な症状と部位

帯状疱疹後神経痛の痛みは、一般的な切り傷や打撲の痛みとは質が異なります。 ウイルスが神経そのものを傷つけているため、**「神経障害性疼痛」**と呼ばれる独特な症状が現れます。

特徴的な3つの痛み

患者様は、その痛みを以下のように表現されることが多いです。

  • 持続的な焼けるような痛み(灼熱痛): 「火傷をした後のようにヒリヒリ、カーッと熱く痛む」

  • 突発的な鋭い痛み(電撃痛): 「前触れなく、ズキン!ビリビリ!と電気が走るような激痛がある」

  • 触れるだけで痛い(アロディニア・異痛症): これが最も辛い症状の一つです。「服が擦れるだけで痛い」「風が当たるだけで痛い」「洗顔やお風呂の水流が痛い」など、本来痛みを感じないはずの刺激を激痛として感じてしまいます。

症状が出やすい「部位」

ウイルスが潜んでいた神経の領域に沿って、身体の左右どちらか片側に出るのが特徴です。

  • 胸〜背中(肋間神経領域): 最も多い部位です。呼吸や咳をするだけで脇腹や背中に響くことがあります。

  • 顔面・目の周囲(三叉神経領域): 激しい頭痛を伴ったり、洗顔や化粧が困難になることがあります。

  • 首〜腕・手先(頚神経領域): 首の根元から腕、指先にかけて、しびれや脱力感を伴う痛みが出ます。

3. 痛みが残る根本的な「原因」

「皮膚はきれいに治ったのに、なぜ痛みだけが残るの?」 「痛み止めを飲んでいるのに、なぜ効かないの?」

多くの患者様が抱く疑問ですが、これには神経特有のメカニズムが関係しています。

原因①:神経の「配線ショート」

帯状疱疹ウイルスは、神経の繊維を破壊したり変性させたりします。 これを電気コードに例えると、被膜が剥がれて銅線がむき出しになり、ショートしている状態です。そのため、わずかな刺激でも過剰な電流(痛み信号)が流れ続けてしまうのです。

原因②:脳が痛みを記憶する(中枢性感作)

強い痛みが長期間続くと、脳や脊髄の神経回路が興奮状態になり、過敏になります。 その結果、患部の炎症が治まっていても、脳が「痛い」という誤った信号を作り出し続けてしまうことがあります。これが、薬が効きにくい慢性痛の正体です。

原因③:痛みの悪循環(ペイン・サイクル)

特に冬場に多いのがこのパターンです。

  1. 痛いから動かさない・力が入る

  2. 筋肉が痩せて硬くなり、血管を圧迫する

  3. 血流が悪くなり、神経が酸欠・栄養不足になる

  4. さらに痛みが強くなる この悪循環を断ち切らない限り、痛みはなかなか引きません。

4. 「鍼灸治療」が帯状疱疹後神経痛に効く理由

病院での薬物療法(リリカなどの神経障害性疼痛治療薬)で十分な効果が得られない場合や、副作用が辛い場合、**「鍼灸治療(しんきゅうちりょう)」**が非常に有効な選択肢となります。

特に冬場の帯状疱疹後神経痛に対して、鍼灸は以下の4つの作用で改善を促します。

① 局所の血流を劇的に改善する(神経の酸欠解消)

鍼やお灸の温熱刺激は、血管を拡張させる効果があります。 硬くなった筋肉を緩め、血流を一気に良くすることで、酸欠状態の神経に酸素と栄養を届け、神経の修復(リペア)を促進します。これが「12月の冷えによる悪化」に対して最も効果的なアプローチです。

② 痛みの信号をブロックする(ゲートコントロール説)

鍼の刺激は、痛みを伝える神経よりも早く脳に到達する性質があります。これにより、**「痛い」という信号が脳に伝わるのを途中で遮断(ブロック)**し、その場で痛みを和らげる効果が期待できます。

③ 脳内麻薬(エンドルフィン)の分泌

鍼刺激は、脳内でモルヒネのような鎮痛作用を持つホルモン(エンドルフィンなど)の分泌を促します。これにより、長引く痛みで過敏になった脳を鎮め、全身のリラックス効果を生み出します。

④ 自律神経を整え、免疫力を上げる

鍼灸は患部だけでなく、全身のツボ(経穴)を刺激します。 12月の忙しさで乱れた自律神経のバランスを整えることで、**人間が本来持っている「痛みを治そうとする力(自然治癒力)」**を高めることができます。

「寒くなってから痛みがぶり返した」 「一生この痛みと付き合うのかと不安」

そう感じている方は、諦める前にぜひ一度、鍼灸治療をご検討ください。 温める力と、神経の興奮を鎮める技術で、あなたの辛い冬をサポートします。

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