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  • 【プロ解説】冷え性は鍼灸で治る?温めても治らない理由と最強ツボ

    1. イントロダクション

    「靴下を2枚履いても、足の指先が氷のように冷たい…」 「寝る時に電気毛布がないと眠れない…」 「オフィスで自分だけひざ掛けが手放せない…」

    冬本番のこの時期、こうした頑固な冷えにお悩みではありませんか?

    カイロを貼ったり、厚着をしたり、「外から温める対策」を頑張っている方は多いと思います。しかし、それはあくまで一時的な対処法。外した瞬間、またすぐに冷えてしまうのが現実ではないでしょうか。

    実は、慢性的な冷え性は、あなたの身体の**「自家発電機能(熱を作る力)」**が低下しているサインです。

    この機能を復活させるのに、今、再注目されているのが東洋医学の**「鍼灸(しんきゅう)」**です。 「鍼(はり)や お灸(きゅう)が冷えに効くの?」と疑問に思うかもしれませんが、実はこれ、医学的な根拠に基づいた最強の温活メソッドなのです。

    この記事では、なぜあなたの冷えは治らないのか、そしてどうすれば「自ら熱を作れるポカポカ体質」になれるのか、プロの視点で分かりやすく解説します。


    2. なぜ、あなたの冷えは「温めても治らない」のか?

    そもそも、なぜこれほどまでに身体が冷えてしまうのでしょうか? 主な原因は「寒さ」そのものではなく、身体の内側の仕組みにあります。

    原因① 自律神経の乱れ(血管の収縮)

    人間の体温調節をしているのは「自律神経」です。 仕事や家事で忙しく、常にストレスや緊張を感じていると、自律神経の「交感神経(戦うモード)」が優位になりっぱなしになります。 すると、身体は中心部の臓器を守ろうとして、手足などの末端の血管をギュッと閉じてしまいます。 ホースを足で踏んでいるのと同じ状態で、これではいくら外から温めても、温かい血液が指先まで届きません。

    原因② 筋肉量の不足と運動不足

    体温の約6割は、筋肉が動くことで作られています。 女性に冷え性が多い最大の理由は、男性に比べて筋肉量が少ないからです。特に「ふくらはぎ」の筋肉が弱いと、足先まで行った血液を心臓に戻すポンプ機能が働かず、冷たく古い血液が足元に溜まってしまいます。

    原因③ 内臓の冷え(胃腸の弱り)

    冷たい飲み物を好んだり、胃腸の働きが弱かったりすると、お腹の中心が冷えます。 人間の身体は生命維持を最優先するため、内臓が冷えていると、**「手足に血液を送っている場合じゃない!内臓を温めなきゃ!」**と判断し、手足への血流をカットします。 手足の冷えは、実はお腹を守るための防御反応なのです。


    3. 冷えに「鍼灸(しんきゅう)」が効果的な3つの医学的理由

    では、なぜ鍼やお灸が冷え性改善に効果的なのでしょうか?スピリチュアルな話ではなく、生理学的な反応として説明できます。

    ① 強制的に血管を広げる「軸索反射」

    鍼を打つと、その刺激を身体のセンサーが感知し、「軸索反射(じくさくはんしゃ)」という反応が起こります。 簡単に言うと、鍼の刺激によって血管を広げる物質(CGRPなど)が放出され、強制的に血管が拡張し、血流が良くなるのです。これにより、閉じていた手足の血管が開き、温かい血液が流れ込みます。

    ② お灸(温熱刺激)による深部体温の上昇

    お灸の熱は、カイロやヒーターとは質が異なります。 もぐさを燃やす熱には遠赤外線効果があり、皮膚の表面だけでなく、身体の深部(筋肉や血管)まで熱を届けることができます。また、ツボを温めることで、全身に温かいエネルギーを巡らせる効果があります。

    ③ 自律神経のリセット効果

    鍼灸治療には、高ぶった交感神経を鎮め、リラックスモードである「副交感神経」を優位にする強力な作用があります。 治療中に眠くなってしまう方が多いのはこのためです。身体がリラックスすることで、全身の血管が緩み、指先までポカポカと血が通うようになります。


    4. あなたはどのタイプ?東洋医学で見る「4つの冷えタイプ」

    一言で冷え性と言っても、タイプによって対策やツボが変わります。あなたはどれに当てはまりますか?

    🔹 末端冷えタイプ(気滞・瘀血)

    • 症状: 手足の先だけ氷のように冷たい。しもやけができやすい。

    • 特徴: 若い女性や、ストレスが多い方に多い。「気が巡っていない」状態で、緊張すると余計に冷えます。

    🔹 下半身冷えタイプ(上熱下寒)

    • 症状: 足は冷たいのに、顔や頭はほてって汗をかく。

    • 特徴: デスクワークの方や、更年期世代に多い。「冷えのぼせ」とも呼ばれ、上半身と下半身の温度差が大きいのが特徴です。

    🔹 内臓冷えタイプ(隠れ冷え性)

    • 症状: 手足は温かいが、お腹やお尻を触ると冷たい。下痢をしやすい。

    • 特徴: 胃腸が弱く、消化機能が落ちています。自覚症状がない場合も多く、免疫力が低下しやすい要注意タイプです。

    🔹 全身冷えタイプ(気虚・陽虚)

    • 症状: 常に寒気を感じる。お風呂に入ってもすぐ冷める。体温が低い(35℃台)。

    • 特徴: 「エネルギー(気)」そのものが不足している「バッテリー切れ」状態。慢性疲労を伴うことが多いです。


    5. 【図解】自宅でできる!冷え性改善「最強のツボ」5選

    プロも治療で必ず使う、冷えに効く「最強のツボ」をご紹介します。 市販の「せんねん灸」を使ったり、指で痛気持ちいい強さで押してみてください。

    ① 三陰交(さんいんこう)

    • 場所: 足首の内くるぶしの頂点から、指4本分上がった骨の際。

    • 効果: 女性ホルモンのバランスを整え、足元の冷えを解消する万能ツボ。

    ② 太衝(たいしょう)

    • 場所: 足の甲、親指と人差し指の骨が交わる付け根のくぼみ。

    • 効果: ストレスによる「末端冷えタイプ」におすすめ。気の巡りを良くします。

    ③ 湧泉(ゆうせん)

    • 場所: 足の裏、指を曲げた時にできる「へ」の字のくぼみの中央。

    • 効果: その名の通り「エネルギーが湧く泉」。冷えた身体を底から温めます。

    ④ 関元(かんげん)・気海(きかい)

    • 場所: おへその下、指4本分下(関元)と、指2本分下(気海)。

    • 効果: いわゆる「丹田(たんでん)」のエリア。ここをカイロやお灸で温めると、全身のボイラーに着火したように温まります。

    ⑤ 足三里(あしさんり)

    • 場所: 膝のお皿の外下、くぼみから指4本分下がったところ。

    • 効果: 胃腸の働きを高め、食べたものから熱エネルギーを作る力を助けます。


    6. 鍼灸治療で「冷え体質」が変わる期間と頻度

    「どのくらい通えば治るの?」という疑問にお答えします。

    まずは「週1回」を3ヶ月

    体質改善には、細胞が入れ替わるサイクルが必要です。 個人差はありますが、週に1回の治療を3ヶ月続けてみてください。

    • 1ヶ月目: 治療直後はポカポカするが、数日で戻る(身体が良い状態を覚えようとしている)。

    • 2ヶ月目: 寝つきが良くなる、朝の辛さが減るなど、生活の変化を感じる。

    • 3ヶ月目: 「あれ?そういえば今年は霜焼けができていない」「カイロがいらなくなった」と、体質の変化を実感する。

    治療と併せて行うべき「セルフケア」

    治療院に来ていない時間の過ごし方も大切です。 当院では、あなたのタイプに合わせて「身体を温める食材(根菜など)」の選び方や、効果的な入浴法などもアドバイスし、二人三脚で改善を目指します。


    7. 冷えを放置するとどうなる?(未病の考え方)

    「たかが冷え」と甘く見てはいけません。東洋医学では**「冷えは万病の元」**と言われます。 冷えを放置すると、以下のようなリスクが高まります。

    • 免疫力の低下: 体温が1℃下がると、免疫力は30%下がると言われます。風邪やウイルスに弱い身体になります。

    • 慢性痛の悪化: 血流が悪いと、肩こりや腰痛、膝の痛みが治りにくくなります。

    • 婦人科系トラブル: 子宮や卵巣が冷えると、生理痛、生理不順、不妊症などの原因になります。

    冷えを感じている今は、身体からのSOSサイン(未病)です。本格的な病気になる前に、今ここで食い止めることが大切です。


    8. まとめ

    冷え性は、生まれつきの体質だからと諦める必要はありません。

    1. 自律神経を整えて、血管を開く。

    2. お灸で深部に熱を届ける。

    3. 内臓を元気にして、熱を作れる身体にする。

    鍼灸治療でこのサイクルを作れば、あなたの身体は必ず変わります。

    今年の冬こそ、「カイロなしでも過ごせる身体」を手に入れませんか? まずは一度、当院の「温活鍼灸」をご体験ください。身体の奥からポカポカする感覚を、ぜひ味わっていただきたいです。

  • 寝ても取れない疲れの原因と改善法|鍼灸・整体で自律神経を整える

    1. 「疲労」の正体と3つのタイプ

    「朝起きた瞬間から体が重い」「週末に寝溜めしたのに月曜からダルい」 もしあなたがそんな状態なら、それは単なる「怠け」ではなく、体が発している深刻なSOSサインかもしれません。

    医学的に「疲労」とは、痛み・発熱と並ぶ**「生体の3大アラーム」**の一つです。 「これ以上動くと体を壊しますよ」という警告を無視し続けると、心身に大きなダメージを残します。 まずは、あなたの疲れがどのタイプに当てはまるかチェックしてみましょう。

    ① 肉体的疲労(筋肉の疲れ)

    運動や重労働など、体を動かしたことによる疲れです。 筋肉に疲労物質(乳酸など)が溜まったり、エネルギー不足になったりする状態ですが、入浴やマッサージ、十分な睡眠で比較的回復しやすいのが特徴です。

    ② 精神的疲労(心の疲れ)

    人間関係の悩みやプレッシャーなど、精神的なストレスによる疲れです。 「心が折れる」ような感覚で、やる気が出ない、気分が落ち込むといったメンタル面の症状が強く出ます。

    ③ 神経的疲労(脳疲労)

    現代人に最も多いのがこのタイプです。 長時間のデスクワークやスマホの使いすぎにより、視神経と脳が休む間もなく情報を処理し続けてオーバーヒートしている状態です。 「体は動かしていないのに疲れる」のは、脳が大量のエネルギーを消費し、自律神経が疲れ切っているからです。

    2. なぜ「寝ても疲れが取れない」のか?主な5つの原因

    「睡眠時間は足りているはずなのに、なぜ?」 その原因は、単なる時間不足ではなく、体の内側の「質」の問題にあります。

    ① 自律神経の乱れ(交感神経の過活動)

    ストレス過多の状態が続くと、戦うモードである「交感神経」が常にオンになります。すると、寝ている間も体は緊張状態で、リラックスモード(副交感神経)に切り替わらないため、質の高い休息が取れません。

    ② 姿勢不良による「呼吸の浅さ」

    猫背やストレートネックの方は、胸(肺)が圧迫されて十分に広がりません。 呼吸が浅いと、体内に取り込める酸素の量が減り、全身の細胞が常に「酸欠状態」になるため、回復力が低下します。

    ③ 隠れ疲労(マスキング現象)

    エナジードリンクやカフェインを常飲していませんか? これらは一時的に脳を興奮させて疲れを感じなくさせているだけで、借金を先送りにしているようなものです(マスキング現象)。気づいた時には倒れてしまう危険な状態です。

    ④ 内臓機能の低下(栄養不足)

    胃腸が疲れていると、食事をしても栄養を十分に吸収できません。エネルギーの元となるビタミンB群や鉄分が不足し、ガス欠状態が続きます。

    ⑤ 睡眠の質の低下

    寝る直前までスマホを見ていると、ブルーライトの影響で睡眠ホルモン(メラトニン)が出にくくなり、脳が覚醒したまま眠ることになります。これでは脳の疲れ(神経的疲労)は取れません。

    3. 慢性疲労に対する「整体」のアプローチ

    「整体に行ったら疲れが取れた」という経験がある方は多いですが、それは単に筋肉を揉んだからだけではありません。整体は体の**「構造」**を整えることで、回復しやすい体を作ります。

    姿勢矯正で「呼吸」を深くする

    整体で肋骨や背骨の動きを良くし、丸まった猫背を矯正することで、肺が大きく膨らむようになります。 酸素摂取量が増えると、全身の血流が良くなり、寝ている間の疲労回復効率が劇的に上がります。

    筋膜リリースで老廃物を流す

    慢性疲労の方は、筋肉を包む「筋膜」が全身タイツのように癒着して固まっています。 特に骨盤や肩甲骨周りの筋膜をリリース(解放)することで、滞っていた血液やリンパの流れが一気に改善し、体に溜まった老廃物(疲労物質)が排出されやすくなります。

    脳脊髄液(のうせきずいえき)の循環

    脳から背骨の中を流れる「脳脊髄液」は、脳のゴミを洗い流す役割があります。 頭蓋骨や仙骨の歪みを整える整体の手技は、この体液の循環をスムーズにし、脳疲労の解消に役立ちます。

    4. 慢性疲労に対する「鍼灸」のアプローチ

    鍼灸(しんきゅう)治療は、WHO(世界保健機関)でも疲労回復効果が認められている伝統医学です。整体が「構造」なら、鍼灸は体の**「機能(神経・内臓)」**にアプローチします。

    強制的なリラックス効果(副交感神経へスイッチ)

    鍼の刺激は、皮膚や筋肉にあるセンサーを通じて脳に伝わり、セロトニンやオキシトシンといった**「癒やしホルモン」**の分泌を促します。 これにより、高ぶった交感神経を強制的に鎮め、体をリラックスモード(副交感神経優位)に切り替えることができます。治療中に眠くなってしまうのはこのためです。

    内臓機能の活性化(エネルギー産生)

    「足三里(あしさんり)」などのツボを刺激することで、胃腸の働きを活性化させます。 消化吸収力が高まれば、食べたものから効率よくエネルギー(気)を作り出すことができ、スタミナ切れしにくい体になります。

    東洋医学的視点「気虚(ききょ)」の改善

    東洋医学では、慢性疲労を「気(エネルギー)」が不足している**「気虚」**という状態と捉えます。 お灸の熱エネルギーで体を温め、減ってしまった「気」を補うことで、冷えを取り除き、底なしのダルさを改善へと導きます。

    5. 今日からできる!疲労回復のためのセルフケア

    治療院でのケアに加えて、自宅での習慣を見直すことで回復スピードは早まります。

    食事・栄養:抗疲労成分を摂る

    • 鶏胸肉: 渡り鳥のスタミナ源である「イミダペプチド」が豊富で、脳疲労に効くとされています。

    • 豚肉・うなぎ: 糖質をエネルギーに変える「ビタミンB1」が豊富です。

    • クエン酸: 梅干しやレモン。エネルギー回路を回す着火剤になります。

    入浴法:38〜40度で15分

    熱すぎるお湯は交感神経を刺激して逆効果です。ぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、深部体温が上がり、その後の睡眠の質(熟睡感)が高まります。

    デジタルデトックス

    これが最も重要かつ難しいケアです。 寝る1時間前はスマホやPCをオフにし、脳への情報入力を遮断しましょう。**「何もしない時間(ボーッとする時間)」**を作ることが、脳疲労にとって最高の薬です。

    慢性的な疲れは「そのうち治るだろう」と放置せず、早めに対処することが肝心です。 整体で体の歪みを、鍼灸で自律神経を整えるダブルアプローチで、スッキリ目覚める朝を取り戻しましょう。

  • ストレートネックの原因と症状|スマホ首を治す改善ストレッチと対策

    1. ストレートネック(スマホ首)とは?

    「肩こりが治らない」「頭痛がする」 その原因は、あなたが毎日使っているスマートフォンやパソコンによる**「ストレートネック(スマホ首)」**かもしれません。

    本来の首は「カーブ」している

    人間の頭は、ボウリングの球ほどの重さ(約4〜6kg)があります。 本来、首の骨(頚椎)は緩やかな**「前弯(ぜんわん)カーブ」**を描いており、このカーブがバネ(サスペンション)の役割を果たして頭の重さを分散させています。

    骨が真っ直ぐになると負担は激増

    ストレートネックとは、その名の通り**「首のカーブが失われ、骨が真っ直ぐになった状態」**のことです。 カーブというクッションがなくなると、頭の重さがダイレクトに首や肩の筋肉にかかります。

    • 0度(正しい姿勢): 首への負担は約5kg

    • 15度傾く: 負担は約12kg

    • 30度傾く: 負担は約18kg

    • 60度傾く(スマホを見る姿勢): 負担は約27kg(8歳児が首に乗っているのと同じ!)

    毎日何時間もこの負担をかけ続けることで、筋肉が固まり、骨格そのものが変形してしまうのです。

    2. 【セルフチェック】壁を使って1分で診断

    「自分はストレートネックなのかな?」と気になったら、壁を使って簡単にチェックできます。

    かかと・お尻・肩を壁につけて立つだけ

    1. 壁を背にして立ちます。

    2. 「かかと」「お尻」「肩甲骨」の3点を壁にピタリとつけます。

    3. そのままの姿勢で、**「後頭部」**が壁につくか確認してください。

    診断結果

    • 自然につく: 正常です(セーフ!)

    • 意識して頑張らないとつかない: ストレートネック予備軍の可能性あり

    • 全くつかない/つけると苦しい: ストレートネックの疑いが濃厚です

    また、横から鏡で見た時に**「耳の位置」が「肩」よりも前に出ている**場合も、ストレートネックの特徴的なサインです。

    3. ストレートネックの主な症状

    「ただ姿勢が悪いだけ」と軽く見ていると、身体のあちこちに深刻な不調が現れます。

    ① 慢性的な「こり」と「痛み」

    首や肩の筋肉が常に引っ張られた状態になるため、マッサージに行ってもすぐに戻ってしまうような頑固な首こり・肩こりに悩まされます。悪化すると背中の痛みや腰痛にも繋がります。

    ② 頭痛・めまい・吐き気

    首の筋肉が固まることで、脳への血流が悪くなったり、後頭部の神経が圧迫されたりして、緊張型頭痛やめまい、吐き気を引き起こします。

    ③ 手のしびれ(頚椎症・ヘルニア)

    ストレートネックが進行すると、首の骨の間にあるクッション(椎間板)が潰れ、神経を圧迫します。これにより、腕や手にしびれや力が入らないといった症状が出ることがあります(頚椎椎間板ヘルニアなど)。

    ④ 自律神経の乱れ(首こり病)

    首には自律神経の重要拠点が集中しています。首の緊張は自律神経のバランスを崩し、**不眠、イライラ、うつ状態(新型うつ)**などのメンタル不調の原因になることも知られています。

    ⑤ 美容面のデメリット

    顔が前に出ることで、二重あご、顔のたるみ、首のシワができやすくなります。また、猫背になることでバストの位置も下がってしまいます。

    4. ストレートネックの4大原因

    ストレートネックは遺伝ではなく、ほとんどが**「後天的な生活習慣」**によるものです。

    原因① 長時間のスマホ操作(最大の原因)

    うつむいて画面を見る姿勢は、首のカーブを逆方向に曲げるような強い力をかけ続けます。これが「スマホ首」と呼ばれる所以です。

    原因② デスクワーク・PC作業

    モニターの位置が低いと、自然と頭が前に出ます(亀のような姿勢)。集中すると猫背や巻き肩になりやすく、ストレートネックを助長します。

    原因③ 合わない枕(高すぎる枕)

    高すぎる枕を使って寝ると、寝ている間ずっと首が下を向いた状態(ストレッチされていない状態)になり、首のカーブが消失します。

    原因④ 骨盤の歪み(姿勢の連鎖)

    「首」だけの問題ではありません。座り方が悪く骨盤が後ろに倒れる(後傾する)と、背骨が丸くなり、バランスを取るために頭が前に出ます。骨盤から治さないと首が治らないケースも多いのです。

    5. ストレートネック改善・矯正ストレッチ

    固まった首を緩め、正しいカーブを取り戻すための簡単なセルフケアを紹介します。 ※痛みが強い場合は無理せず、専門家に相談してください。

    【基本】アゴ押し体操(チンイン)

    仕事の合間に座ったままできる、最も基本的な矯正運動です。

    1. 背筋を伸ばして正面を向きます。

    2. アゴに指を当て、頭全体を水平に後ろへスライドさせます(二重あごを作るイメージ)。

    3. 首の後ろが伸びるのを感じながら、そのままキープするか、ゆっくり戻す動きを繰り返します。

    【寝ながら】バスタオル枕ストレッチ

    寝る前の5分でできる、首のカーブを作る矯正法です。

    1. バスタオルを筒状に固く巻きます(直径10cmくらい)。

    2. 仰向けに寝て、そのタオルを**首の下(頭ではなく首のカーブ部分)**に入れます。

    3. 頭の重みで首が自然に反る状態で、5分〜10分ほどリラックスします。

      • ※長時間やると痛めることがあるので、そのまま寝ないように注意してください。

    【筋肉ケア】胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)ほぐし

    首の前側にある太い筋肉(耳の下から鎖骨につながる筋肉)をつまんでほぐします。ここが固いと頭が前に引っ張られるため、緩めることで頭が正しい位置に戻りやすくなります。

    ストレートネックは一日で治るものではありませんが、毎日のちょっとした意識とケアで必ず改善に向かいます。 「セルフケアでは限界」「手がしびれる」という場合は、無理せず鍼灸や整体などの専門家に相談し、根本的な姿勢改善を目指しましょう。

    ★ストレートネックに関する詳細はこちら

  • 「第2の心臓」を守る!転倒・寝たきりを防ぐ医療的フットケアの重要性

    なぜ今「フットケア」が重要視されるのか?3つの医学的理由

    フットケアとは、単に爪をきれいに整える美容目的だけではありません。医学的には**「身体機能を維持し、健康寿命を延ばすための治療・予防」**と位置づけられています。その理由は主に3つあります。

    1. 「第2の心臓」ポンプ機能の維持と血流改善

    心臓から送り出された血液は、重力に従って下半身に溜まりやすくなります。これを再び心臓へ押し戻す役割をしているのが、ふくらはぎや足裏の筋肉です。これが「第2の心臓」と呼ばれる所以です。

    足のケア(マッサージやストレッチ、正しい爪切りによる歩行)を怠り、足裏の筋肉が硬くなったり正しく使えなくなったりすると、このポンプ機能が低下します。その結果、足の冷え・むくみだけでなく、全身の血液循環が悪くなり、心臓への負担も増えてしまうのです。

    2. 転倒・骨折の予防(身体バランスの安定)

    足の裏には、地面の傾きや硬さを感知するセンサー(メカノレセプター)がたくさん集まっています。

    もし、タコやウオノメの痛みで足をかばって歩いたり、爪が伸びすぎて足指に力が入らなかったりすると、このセンサーが鈍くなります。 その結果、バランス感覚が崩れ、**「何もないところでつまずく」「転倒して骨折する」**といったリスクが急激に高まります。特に高齢の方にとって、フットケアは寝たきりを防ぐ命綱とも言えます。

    3. 重篤な病変の早期発見(糖尿病・動脈硬化)

    足は、内臓の病気のサインが最も現れやすい場所の一つです。

    特に注意が必要なのが**「糖尿病」「閉塞性動脈硬化症」**です。これらの病気が進行すると、足の感覚が鈍くなり、小さな傷に気づかず放置してしまいがちです。最悪の場合、そこから細菌が入って足が壊死(えそ)してしまうこともあります。 日頃から足を観察しケアすることは、こうした重大なトラブルを未然に防ぐことにつながります。


    放置すると怖い!代表的な足のトラブルとリスク

    「たかが爪、たかが皮膚」と侮ってはいけません。よくあるトラブルも、身体全体のバランスを崩す原因になります。

    爪のトラブル(巻き爪・肥厚爪)

    • 巻き爪(まきづめ): 爪の端が皮膚に食い込む状態。激しい痛みから「足を地面につけたくない」という心理が働き、姿勢が歪み、膝痛や腰痛を引き起こします。

    • 肥厚爪(ひこうそう): 爪が分厚くなる状態。普通の爪切りでは切れなくなり、靴に当たって痛むほか、転倒の原因になります。

    皮膚のトラブル(タコ・ウオノメ・乾燥)

    タコやウオノメは、単に皮膚が硬くなっただけではありません。「歩き方が悪い」「靴が合っていない」という身体からのSOSです。 また、かかとのひび割れ(乾燥)を放置すると、そこから菌が入り込み、足全体が赤く腫れ上がる**蜂窩織炎(ほうかしきえん)**などの感染症を引き起こすことがあります。

    足の変形(外反母趾・偏平足)

    足のアーチ構造(土踏まずなど)が崩れると、地面からの衝撃を吸収できなくなります。その衝撃はダイレクトに膝や腰へ伝わり、慢性的な関節痛の原因となります。


    今日からできる!正しいセルフフットケア「3つの基本」

    トラブルを防ぐために、ご自宅で意識していただきたいのは以下の3点です。

    1. 「観察」こそ最大のケア

    毎日お風呂上がりなど決まった時間に、自分の足を「見る」習慣をつけましょう。

    • チェックポイント: 皮膚の色は悪くないか? 傷はないか? 指の間がふやけていないか?

    • ポイント: 目が悪くて見えにくい方や、体が硬くて足裏が見えない方は、床に鏡を置いてチェックしたり、ご家族に見てもらうようにしましょう。

    2. 「清潔」と「保湿」

    • 清潔: 足の指の間は汚れが溜まりやすく、水虫菌(白癬菌)の温床になります。石鹸で丁寧に洗い、お風呂上がりは水分をしっかり拭き取りましょう。

    • 保湿: 足裏には皮脂腺がないため、非常に乾燥しやすい場所です。クリームを塗り、皮膚のバリア機能を保ちましょう(※指の間は蒸れやすいのでクリームは塗らないのがコツです)。

    3. 正しい「爪切り」のルール

    爪の切り方一つで、巻き爪のリスクは大きく変わります。

    • 基本は「スクエアオフ」: 爪の先端を真横に真っ直ぐ切り、角を少しヤスリで丸める形が理想です。

    • 深爪はNG: 白い部分を全部切ろうとせず、指の肉と同じくらいの長さを残しましょう。


    メディカルジャパン流・全身を整えるフットケア&リハビリ

    セルフケアでは対応しきれない痛みや変形、あるいは「自分でのケアが難しい」と感じる場合は、プロの手を頼ってください。 私たちメディカルジャパンでは、単なる足のマッサージにとどまらない、医療・リハビリ視点でのトータルケアを提供しています。

    鍼灸・マッサージによる循環・神経アプローチ

    硬くなった足裏やふくらはぎの筋肉を、マッサージや鍼灸治療で緩めます。 東洋医学には足に多くの重要なツボ(湧泉、三陰交など)があります。これらを刺激することで、足だけでなく自律神経を整え、内臓の働きを活性化させます。「足のケアをしたら、夜ぐっすり眠れるようになった」という患者様も多くいらっしゃいます。

    リハビリ視点での歩行・姿勢改善

    足のトラブルの根本原因は「歩き方」や「姿勢」にあることが多いです。 タコやウオノメを削るだけでなく、**「なぜそこにタコができるのか?」**を分析し、正しい重心のかけ方や歩行指導、インソールのアドバイスなど、再発を防ぐためのリハビリテーションを行います。

    プロに任せるべきサイン

    以下のような場合は、無理に自分で触らずにご相談ください。

    • 爪が分厚くて自分で切れない

    • ウオノメが痛くて歩くのが辛い

    • 糖尿病の診断を受けている(感覚が鈍くなっているため、怪我のリスクが高いです)


    まとめ

    フットケアは、美容のためだけに行うものではありません。**「一生自分の足で歩き続ける」**ための、最も基本的で重要な投資です。

    足元の不安は、そのまま全身の健康への不安につながります。 「最近、よくつまづく」「足が冷えて眠れない」「爪が切りにくい」など、少しでも気になることがあれば、私たちメディカルジャパンへお気軽にご相談ください。

    あなたの足を、「一生の相棒」として大切にするお手伝いをさせていただきます。

  • 【めまい・ふらつき】病院で治らない原因は首?鍼灸治療の効果と自律神経の関係

    1. あなたのめまいはどのタイプ?症状別チェック

    「めまい」と一言で言っても、その感じ方や原因は人それぞれ異なります。まずはあなたの症状がどのタイプに当てはまるか、チェックしてみましょう。

    ① 回転性めまい(グルグル目が回る)

    • 症状: 天井や壁がグルグル回っているように感じる、自分自身が回っている感じがする。

    • 特徴: 吐き気や嘔吐を伴うことが多く、突然発症します。

    • 疑われる原因: 耳(内耳)のトラブルが多いです。

      • 良性発作性頭位めまい症(BPPV): 寝返りや頭を動かした時に起きる。

      • メニエール病: 耳鳴りや難聴を伴い、発作を繰り返す。

    ② 浮動性めまい(フワフワ・ゆらゆらする)

    • 症状: 雲の上を歩いているようなフワフワ感、体が宙に浮いているような感覚、真っ直ぐ歩けない。

    • 特徴: 激しい回転ではなく、一日中船に乗っているような不快感が続きます。

    • 疑われる原因: 自律神経の乱れ、首・肩こり、眼精疲労などが深く関わっており、鍼灸治療が最も得意とするタイプです。

    ③ 立ちくらみ・失神性めまい(クラッとする)

    • 症状: 立ち上がった瞬間に目の前が暗くなる(ブラックアウト)、血の気が引く。

    • 特徴: 低血圧や貧血気味の方に多く見られます。

    • 疑われる原因: 起立性低血圧、貧血、自律神経失調症など。

    2. なぜめまいが起きるのか?西洋医学と東洋医学の視点

    「病院でMRIやCTを撮ったけれど『異常なし』と言われた」 「ストレスでしょう、と言われて薬を出されただけ」

    めまいで悩む方の多くが、このような経験をされています。なぜ病院では原因が見つからないのでしょうか?

    西洋医学(病院)の視点

    病院では主に**「画像や数値に現れる異常」**を探します。

    • 耳の異常: 三半規管や耳石のズレ、内耳のむくみ。

    • 脳の異常: 腫瘍や血管の詰まり。

    これらに異常がない場合、西洋医学的には「原因不明」や「自律神経失調症」という診断になり、抗めまい薬や安定剤による対症療法が中心となります。

    東洋医学(鍼灸)の視点

    東洋医学では、画像には映らない**「身体の機能的なバランス」**を診ます。特に以下の3つをめまいの原因と考えます。

    ① 「首こり」による血流障害(頚性めまい)

    これが最も多い原因です。内耳や脳に栄養を送る血管(椎骨動脈)は、首の骨と筋肉の間を通っています。スマホやデスクワークで首の筋肉がガチガチに固まると、ホースを踏んで水を止めるように、脳や耳への血流が悪くなり、めまいを引き起こします。

    ② 「水毒(すいどく)」による内耳のむくみ

    体内の水分代謝が悪く、体に余分な水が溜まっている状態です。内耳が水ぶくれ状態になり、平衡感覚が正常に働かなくなります。雨の日や台風の日にめまいが悪化するタイプです。

    ③ 「肝(かん)」の高ぶり

    ストレスやイライラが続くと、気が頭にのぼって熱を持ちます(頭熱足寒)。この熱が平衡感覚を狂わせ、フワフワしためまいやふらつきを生じさせます。

    3. 薬で治らないめまいに「鍼灸」が効く理由

    病院の薬(循環改善薬やビタミン剤)を飲んでも良くならない場合、それは薬の効果が**「患部(耳や脳)まで届いていない」**からかもしれません。

    鍼灸治療には、薬にはできない物理的なアプローチが可能です。

    理由①:首の深層筋を緩めて「血の通り道」を開く

    首の深い部分にある筋肉(後頭下筋群など)は、マッサージや指圧では届きにくい場所です。 鍼(はり)は体の奥にある筋肉に直接アプローチできるため、血管を締め付けている筋肉の緊張をピンポイントで緩めることができます。 その結果、遮断されていた血流が再開し、酸欠状態だった内耳や脳に酸素が届くようになります。

    理由②:自律神経を強制的にリラックスモードへ

    めまいが続くと、「また倒れるかもしれない」という不安から交感神経(興奮の神経)が常に張り詰めた状態になります。これでは血管が収縮し、治るものも治りません。 鍼灸刺激は、自律神経のスイッチを**「副交感神経(リラックス)」に切り替える効果**があることが科学的にも証明されています。過敏になった神経を鎮めることで、平衡感覚の誤作動をリセットします。

    理由③:全身の水分代謝を促進

    お灸や鍼で手足のツボを刺激し、全身の巡りを良くすることで、内耳に溜まった余分な水分(むくみ)を排出させます。これは東洋医学ならではの「根本治療」です。

    4. 自宅でできる!めまい改善セルフケア

    治療院に通う時間がない時や、急なめまいに備えて、自宅でできるケアを知っておきましょう。

    ① めまいに効く「ツボ」押し

    痛気持ちいい強さで、ゆっくり5秒押して5秒離す、を繰り返してください。

    • 翳風(えいふう): 耳たぶの裏側にある、骨とあごの間のくぼみ。耳の血流を良くする特効穴です。

    • 太衝(たいしょう): 足の親指と人差指の骨が交わる場所(足の甲)。のぼせた気を下げ、ストレス性のめまいを落ち着かせます。

    ② 首を冷やさない

    首の冷えは筋肉を固くし、めまいを悪化させます。夏場でもストールを巻く、冬はネックウォーマーをするなど、常に首周りを温めるようにしましょう。ホットタオルで首の後ろを温めるのも非常に効果的です。

    ③ 水分の摂り方に注意

    「水をたくさん飲むと健康に良い」と言われますが、めまい持ちの方(特に水毒タイプ)が水を飲みすぎると、かえってむくみを悪化させることがあります。 ガブ飲みは避け、**「喉が渇いたら、温かい飲み物を一口ずつ」**飲むように意識してください。

    めまいは「これ以上無理をしないで」という体からのSOSです。 薬だけで症状を抑え込むのではなく、鍼灸治療で血流と自律神経を整え、めまいが起きない身体作りを始めませんか?