• TOP > 
  • コラム
  • 【健康コラム】ひどい頭痛に悩まされる方は”肩甲挙筋”に注目!

    定期的に起こる片頭痛、低気圧で感じる頭痛…
    頭痛持ちの方がご自身のコンディションをうまく保つのはかなり難しいとされていますが、症状を軽減すること、長期的にみて克服することは可能です。
    そのために大切なことは、「ご自身の頭痛の原因」を知ることにあります。
    頭痛の種類はいくつかに分かれ、またその頭痛はどんな環境(きっかけ/要因)によって引き起こされているのか、これらによって治療法やご自身での対策方法が変わります。

    このコラムでは、頭痛持ちの方に起こりやすい”脳への血流障害”にフォーカスして紹介します。頭痛の種類や頭痛に関連する首の問題、頭痛の改善方法から治療方法まで詳しく解説していきます。

    記事内容
    • 1.頭痛の種類
    • 2.多くの頭痛持ちが抱える首の問題
    • 3.肩甲挙筋とは?
    • 4.頭痛改善ストレッチ
    • 5.首の運動はこんなメリットも!
    • 6.頭痛持ちのための超音波鍼灸

    1.頭痛の種類

    日本では、外来初診患者の約10%が頭痛を主訴とすると言うデータがあります。
    3〜4人に1人(約3000万人)が「頭痛持ち」と言われ、そのうち2200万人が緊張性頭痛、840万人が偏頭痛、1万人が群発頭痛といわれています。 さらに、くも膜下出血などによる頭痛は、毎年約 1万人〜 3万人に発生するとされています。
    また世界中で、日常生活に支障を及ぼす頭痛を、最低 40%の人が経験すると言われています。

    男性よりも女性のほうが頭痛の症状を訴えることが多く、その1つにPMS(生理前症候群)に伴うものがありますが、これは生理中にエストロゲンが血中から減少し、セロトニンに何らかの影響を与えて片頭痛を引き起こしやすくなるからではないかとも考えられています。

    ー頭痛には「一次性頭痛」と「二次性頭痛」があるー

    普段感じる頭痛の多くは、他に原因となる病気のない「一次性頭痛」です。
    よく頭痛に見舞われる人だったら、ストレスや生活習慣、姿勢などがきっかけで起こった際に「ああ、前と同じような頭痛だな」という感覚があるかもしれません。

    一方、病気などの原因によって引き起こされる頭痛は「二次性頭痛」といいます。
    特に見逃すと危険性が高い病気、また医師のもとできちんと治療を受ける必要がある病気としては、くも膜下出血、脳腫瘍、慢性硬膜下出血、高血圧性脳症、副鼻腔炎、うつ病などがあります。

    ー慢性的に起こる一次性頭痛についてー
    一次性頭痛には大きく分けると片頭痛・緊張型頭痛・群発性頭痛の3つのタイプがあり、それぞれ頭痛を誘発する要因や対処法が異なります。自分の頭痛はどのタイプにあたるのかを把握してそれに合った対策をとることが大切です。

    2.多くの頭痛持ちが抱える首の問題

    多くの頭痛持ちが共通して抱える問題の一つが、首の筋肉の緊張や姿勢の悪さです。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ↓Check!↓

    正常な姿勢の状態で、痛くない程度で頭を回してみましょう。

    この時、いずれかの角度で首に痛みを感じた方、頭で描く円が小さいと感じる方は首の筋肉が硬くなっている可能性があります。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    首や肩の筋肉が緊張しすると、血液循環が悪化し、脳内に届くはずの血流が不足してしまいやすくなります。これは、酸素や栄養が十分に脳に供給されないことを意味し、その結果、頭痛を引き起こしたり、気圧調整をする耳の機能が低下して不調を感じやすくなります。

    この背景は、現代社会の過ごし方にあります。

    長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、ストレスによって、姿勢の悪化や筋肉バランスの崩れが起こりやすい環境になっています。

    まずは、身体本来の正常機能を戻してあげることが大切です。

    次に、肩の緊張を解消するために重要な”肩甲挙筋”について紹介します。

    3.肩甲挙筋とは?

    肩甲挙筋は、肩甲骨と首の間に位置する筋肉で、主に肩を上に引き上げる動きや首に動きをサポートしている筋肉になります。緊張によって肩に力が入りやすい人や首を前に出した姿勢になりがちな人はこの筋肉が緊張し、硬くなりやすいです。

    この筋肉が緊張すると、首や肩に痛み・不快感が生じたり、それにらによって頭痛を引き起こす可能性があります。ですので、首こりや肩こりと頭痛は深い関係にあります。

    4.頭痛改善ストレッチ

    頭痛の症状緩和・予防対策には、肩首周りの血流改善がおすすめです。
    まずは、当院の国家資格保持臨床家によるご自身でできるストレッチを紹介します。

    肩甲挙筋のストレッチ①

    首全体の可動域を広げる肩甲挙筋のストレッチ

    肩甲挙筋のストレッチ②

    サイドに伸ばす肩甲挙筋のストレッチ

    ツボを刺激して行う頭痛改善

    太衝のツボ指圧

    上記は、頭痛を感じたときだけでなく、毎日定期的に行うことでより効果が期待できます。
    1分程度でできる内容ですので、ぜひ実践してみてくださいね♪

    5.首の運動はこんなメリットも!

    首の運動は、頭痛持ちだけでなく、誰にとっても重要です。
    以下に、首の運動が提供するさまざまなメリットについて詳しく説明します。

    1)首の可動域の改善
    首こりや痛み、寝違えを起こしやすい方は、痛みにより首の可動域が狭いことが多いです。
    筋肉を柔軟にすることで首の可動域が広がり快適になります。

    2)姿勢の改善
    首の運動は、正しい姿勢を維持するために重要です。
    首の筋力・柔軟性を高めることで、頭部をしっかり支え、猫背や姿勢の悪化を防ぎます。

    3)ストレスの軽減
    首の運動を呼吸と一緒に行うことでリラックス効果をもたらします。さらに、首の不快感が改善し、ストレス緩和に繋がります。

    4)脳の活性化
    首の運動により、首周りの血液循環が促進され、脳への酸素と栄養供給が向上します。これは脳の機能を改善し、集中力や認知機能を向上させる助けになります。

    以上のメリットからもわかるように、首の運動は身体と精神の健康に多くの利点をもたらします。頭痛持ちの方々だけでなく、誰もが日常的に首の運動を取り入れることで、健康を維持し、頭痛やその他の不快な症状を予防できます。

    6.頭痛持ちのための超音波鍼灸

    ご自身でのメンテナスで症状が改善しない方、治療をご検討されている方は、メディカルジャパンの頭痛プログラムをご検討ください。

    当院は、国家資格を取得した臨床家が、患者さんの生活習慣から症状、身体の状態を評価し、原因に直接働きかけるオーダーメイドの治療を行っています。

    主に、頭痛プログラムではそのような治療が行われているのか以下に紹介します。

    <脳血流量改善の介入ー胸鎖乳突筋など首回りの筋肉へのアプローチー>

    胸鎖乳突筋の筋緊張が常時高くなると、下を走行する頚動脈の絞扼障害が発生します。
    頚動脈の絞扼障害が発生すると、大脳や聴覚器に送られる血流のスムーズさがなくなります。脳は各部位が様々な領域に細分類され、それぞれ異なった機能を担っています。例えば大脳皮質は、細胞構築の差により52領域に細分類されています。このような機能局在は中枢神経の全領域に存在し、脊髄においては、分節ごとに手や足の体性感覚や運動機能を有する体部位局在を有しています。

    脳への酸素供給が減少すると、各細胞への栄養が滞り、機能低下を起こしかねません。

    ①2Dエコー(超音波検査)を用いて検査


    2Dエコー(超音波検査)を用いて検査をします。2Dエコーは筋肉、腱、靭帯などの軟部組織の観察に優れています。 レントゲンやCTには映らない痛みの原因、つまり観察が不可能なトリガーポイント、筋線維、靭帯、腱などの軟部組織が原因の場合、この2Dエコー(超音波検査)が大変有効です。

    ②呼吸法と姿勢改善

    首には、筋肉と神経が複雑に入り組み、そこに、脳に栄養を送る太い血管が通っています。呼吸法や姿勢矯正を行うことで、可動範囲の拡大や柔軟性の向上を目指します。早期の改善をめざすため、一人一人に合わせたカウンセリング、カスタマイズ施術、オーダーメード施術をご提供します。

    ③超音波治療


    ピンポイントで超音波を非温熱効果もしくは温熱効果のどちらかで照射します。
    超音波→深部熱による脊髄動脈及び動脈叢の血流増大。
    さらに高周波治療器・超音波治療器組合せ理学療法機器(アストロン)を使用し、高周波で筋肉の緊張の緩和し、痛みの伝達を抑制する効果を期待できます。

    メディカルジャパンでは、エコー、超音波医療器、徒手、リハビリ体操などをプログラムし、その方の頭痛の改善に取り組んでいます。

    まとめ
    頭痛改善には、肩甲挙筋の柔軟性を高め、脳内血流の改善を図ることが大切!正しいストレッチや運動、そして必要であれば専門家の助けを借りた治療方法を採用することで、頭痛を軽減し、日常生活の快適さを取り戻すことができます。頭痛から解放されるために、今日から肩甲挙筋に注目してみましょう。

  • 大動脈弁置換術後に “加圧トレーニングR” と BCAA の摂取を併用し良好な経過が得られた1例

    日本加圧トレーニング学会誌2018年

  • 【美容コラム】反り腰のせいだった!?|便秘・肌荒れと姿勢の関係性

    「昔から便秘がひどい、肌も荒れやすい…」
    そんなみなさんは“反り腰”にも悩んでいませんか?
    反り腰も便秘も特に女性に多い症状ですが、実はこの2つには深い関係があります。

    今回は反り腰が与える体内への影響と体内環境を整えるための姿勢づくりについて紹介していきます♪

    記事内容
    • 1.反り腰が与える内臓への影響
    • 2.反り腰が誘発する症状
    • 3.便秘と肌荒れ
    • 4.反り腰改善方法と治療

    1.反り腰が与える内臓への影響

    反り腰は、腰痛症状や見た目へのデメリットを感じやすいですが、実は腸内環境にも大きく影響しています。

    ー内臓圧迫ー

    骨盤は本来内臓の受け皿となるようにまっすぐ立っていますが、反り腰の姿勢の場合は、骨盤が前傾し内臓が圧迫されながら、斜め下前方へ出てきます。
    いわゆる”ぽっこりお腹”状態です。
    内臓が圧迫されると、特に大腸は腰椎や仙椎の圧力に敏感で、腸のパフォーマンスが低下する可能性があります。腸の適切な運動が阻害されることで、便秘のリスクが高まります。

    さらに、反り腰は背中の筋肉が緊張しお腹の筋肉が緩むことで骨盤が前傾しますが、これにより内臓を支えているインナーマッスルも低下し、胃下垂のように内臓の位置が変化してしまう可能性があります。

    したがって、反り腰の状態が持続することは、便秘のリスクを高める可能性があります。

    2.反り腰が誘発する症状

    反り腰が誘発する症状は多岐にわたり、それによって健康にさまざまな問題が引き起こされる可能性があります。内臓圧迫による便秘や胃下垂について紹介しまいたがそれ以外の症状についてもここで紹介します。

    ①腰痛

    反り腰は背骨周辺の筋肉に持続して力が入ったり、縮んだりした状態が続きます。 そのため、背中の筋肉や周辺の組織の血流が阻害され、痛みを引き起こす要因になります。 また反り腰の状態での動作は危険が伴います。常に背中の筋肉に負荷がかかっている状態なので、重いものを持った時など尚更に負担がかかります。慢性的な腰痛が治らない場合や、ぎっくり腰を繰り返す可能性があります。

    ②仙腸関節痛

    骨盤は複数の骨で構成されています。中心にある仙骨とその左右に腸骨がついており、仙骨と腸骨は関節となって動くようになっています。しかし前傾する腰椎に付随するそれらの下部に負担がかかり、痛みが出てしまいます。

    ③坐骨神経痛

    反り腰のように骨盤が前傾すると坐骨神経の上を通る”梨状筋”が緊張した状態になり、坐骨神経を圧迫、坐骨神経痛が生じます。

    ④姿勢の悪化・体型の変化

    反り腰は、正しい姿勢を保つのが難しくなります。結果として、肩の前傾、頭部の前の位置など、他の姿勢の問題が発生する可能性があります。また、反り腰は身体の筋肉のつき方にも影響します。主に背中の筋肉を使って骨盤を前傾させるので、腹筋の筋力は低下し、お腹が前に出て、お尻が後ろにでます。また、骨盤は身体の中でも最も大きく重要な骨の集まりなので、前傾してしまうと重心も前側に変化します。この状態で毎日過ごすと体を支えるために前腿が発達してしまいます。これらの姿勢悪化、体型変化により本来は太っていなくても、太ったように感じてしまう場合があります。

    ⑤歩行や運動の制限

    反り腰が進行すると痛みが発生し、日常生活に支障をきたすことがあります。

    ⑥肌荒れやむくみ

    内臓圧迫や姿勢の歪みは身体の循環機能に悪影響を及ぼじます。特に下半身のむくみは骨盤の歪みがある可能性があります。反り腰と肌荒れについては次で詳しく解説します。

    反り腰はさまざまな健康問題にも関与します。

    3.便秘と肌荒れ

    便秘と肌荒れの関係について説明します。これらの2つの健康問題は、身体の姿勢バランスと関連し相互に影響を及ぼすことがあります。反り腰は、腸を圧迫し、便秘を引き起こしやすくなります。便秘は以下の要因により肌荒れを引き起こします。

    ①毒素の蓄積

    便秘は、腸内の便が正常に排出されずに腸内に滞留する状態です。これにより、体内の毒素や不要物質が腸内に滞留しやすくなります。これらの毒素は血流を介して他の部分に拡散する可能性があり、これが肌荒れの一因となります。

    ②栄養吸収の低下

    便秘が長期間続くと、栄養吸収が低下する可能性があります。特に、ビタミンやミネラルの吸収が減少することが肌の健康に影響を及ぼすことがあります。

    ③ストレス

    便秘に苦しむ人は、体内の不快感や不調によりストレスを感じることがあります。ストレスは肌の状態に影響を及ぼし、肌荒れのリスクを高めることがあります。

    ④免疫機能

    腸内には免疫細胞が豊富に存在し、腸内環境が免疫機能に影響を与えます。便秘により腸内環境が乱れると、免疫機能が低下し、肌の健康に影響を及ぼす可能性があります。

    したがって、便秘が長期間続くと、肌荒れのリスクが高まることがあります。便秘を解消し、正常な腸内環境を維持することは、肌の健康をサポートするために重要です。姿勢を改善し、適切な食事、水分摂取、運動、ストレス管理など、便秘を予防または改善するための方法を採用することが肌荒れの予防に役立ちます。

    4.反り腰改善方法と治療

    反り腰を改善するための方法と治療オプションは、個人の状況に応じて異なる場合がありますので、まずは専門家を受診することが大切です。

    日常生活では、以下のことを試してみましょう!

    1)姿勢の改善
    反り腰を認識し、姿勢を整える必要があります。
    専門家の評価を得て、適切な姿勢改善を目指しましょう。

    2)筋力トレーニング
    腹部の筋肉を強化するための適切な筋力トレーニングが効果的です。これにより、背骨のサポートが強化され、反り腰の症状が改善されることがあります。

    3)体重管理
    過体重や肥満が反り腰の原因となることがあります。適切な体重を維持することは、反り腰のリスクを軽減するのに役立ちます。

    4)ストレッチと柔軟性の向上
    日常的なストレッチやヨガを通じて、背中や腰部の柔軟性を向上させることが重要です。柔軟な筋肉と関節は、正しい姿勢の維持に役立ちます。

    5)生活習慣の改善
    長時間の座り仕事を行う場合、適切な椅子やデスクの使用、定期的な休憩、座りすぎの防止が大切です。
    荷物を持つ際には、適切な姿勢で重量を分散させることが大切です。

    6) 治療院でのメンテナンス
    定期的に身体のバランスを整えることは大切です。
    治療院での整骨や、筋肉バランスの調整をおすすめします。

    特に腰痛を繰り返す場合はすぐに整骨院、治療院を受診しましょう。
    ご自身で改善を試みて怪我をする場合もあります。

    当院は国家資格を持つ臨床家が、患者さんの生活習慣と症状を丁寧にカウンセリングします。さらにAI姿勢診断を使用して、痛みを改善するための患部への直接的治療と、要因となる姿勢動作改善へのアプローチを行います。

    お困りの方はご相談ください。

  • 上下肢切断のリハビリテーション治療:加圧トレーニングの応用

    「上下肢切断のリハビリテーション治療における加圧トレーニングの応用」

    切断の原因と頻度

    日本では、糖尿病や末梢動脈疾患(PAD)などの病気、または外傷が上下肢の切断の主な原因です。医療技術の進歩や予防医学の改善により、外傷による切断は減少していますが、血管起因の切断は増加傾向にあります。

    リハビリテーション

    リハビリテーションの分野において、加圧トレーニングはその革新的なアプローチで注目を集めています。加圧トレーニングは、筋肉に適度な圧力をかけながら運動を行うことで、低強度のトレーニングでも高強度のトレーニングと同様の効果を得られるとされています。これは、血流を制限することで筋肉内の代謝ストレスを高め、筋肉成長に必要なホルモンの局所的な放出を促進することにより、筋力の向上を図ることができるためです。

    切断患者さんにとって、筋力の向上は義肢の使用において非常に重要です。義肢を効果的に使いこなすためには、残存する肢の筋肉を強化し、バランス能力を高める必要があります。加圧トレーニングは、これらの筋肉を効率的に鍛えることができるため、リハビリテーションプロセスにおいて重要な位置を占めています。

    加圧トレーニングは、切断患者さんの筋力回復、義肢の適応、そして全体的な生活の質の向上に寄与する可能性があるため、リハビリテーション治療において重要な役割を担っているのです。

    加圧トレーニング

    参考文献

  • 【健康コラム】慢性腰痛改善|柔軟な腸腰筋の重要性

    多くの人が感じる症状の中でも慢性腰痛は毎年上位に入っています。
    慢性症状は生活動作・姿勢・習慣から生まれるものがほとんどであり、同時に原因が人によって異なることで改善が難しく、繰り返したり長引く人が多くいらっしゃいます。
    このコラムでは、腰痛の要因の1つとして挙げられる”腸腰筋”にフォーカスし解説していきます。腸腰筋の役割や慢性腰痛の原因を理解し、腰痛を引き起こしにくい習慣を手に入れましょう!

    記事内容
    • 1.生活習慣チェック
    • 2.腸腰筋って?
    • 3.慢性腰痛の原因
    • 4.慢性腰痛対策と治療

    1.生活習慣チェック

    ↓腰痛がある方への生活習慣チェック↓

    ◻︎日常的にハイヒールをよく履く
    ◻︎ハイヒールを履いた後は腰回りが痛い
    ◻︎反り腰
    ◻︎デスクワーク仕事
    ◻︎仕事中あまり動かない
    ◻︎運動はほとんどしていない

    上記に心当たりがある方は、
    腸腰筋の緊張による腰痛の可能性が高いです。

    2.腸腰筋って?

    ①どこの筋肉?

    腸腰筋(ちょうようきん)は、腰部に存在する筋肉で、腰椎から大腿骨の上部についています。体幹と下肢をつなぐ唯一の筋肉で、腰部の安定性を提供し、姿勢の維持に重要な役割を果たす大切な筋肉の一つです。
    大腰筋・小腰筋・腸骨筋の3つの筋肉で構成されています。

    ②どんな役割?

    腸腰筋は主に、
    1)股関節を屈曲
    2)骨盤を前傾
    の2つの動作をサポートしていいます。

    生活動作では
    ・階段を登るとき
    ・歩く、走るとき
    ・靴下を履くとき
     (足を引き上げる動作)
    ・立位や歩行時の姿勢サポート …

    など、生活動作のあらゆる場面で使われています。
    腸腰筋は日常の動作や姿勢の維持において非常に重要な筋肉であり、その健康と柔軟性の維持は慢性腰痛の予防や改善に寄与します。

    ③腸腰筋が硬くなると…

    筋肉は、使える”筋力”を持つことと、可動域を広げる”柔軟性”の2面が大切ですが、生活の中ではどうしても偏りが出てしまい、運動不足による筋力低下や、長時間の圧迫姿勢や角の使用により柔軟性が低下してしまうことがあります。

    特に多いのは、後者の方です。デスクワークの普及により腰回りを長時間圧迫し続け、これをストレッチなどで解消せず毎日繰り返すことで筋肉の状態は慢性化してしまいます。

    腸腰筋か硬くなると以下のような問題が発生します。

    1)姿勢の悪化
    腸腰筋の硬直によって、体の正しい姿勢を維持するのが難しくなります。これにより負担がかかり、姿勢が悪化し、腰痛の原因となります。特に反り腰になったり悪化する場合があります。

    2)腰痛や不快感
    腸腰筋の硬直は、腰部の筋肉や関節に不快感や痛みをもたらすことがあります。

    3)運動の制約
    腸腰筋が硬くなると、腰部の柔軟性が低下し、運動や体の動きが制限されます。これは特にスポーツや身体活動を行う際に過度な負担を腰部にかける可能性が高まります。

    4)神経への圧迫
    腰部にある神経に圧迫がかかる可能性があります。この神経圧迫は放射痛やしびれを引き起こし、日常生活に大きな不便をもたらすことがあります。

    腸腰筋の硬直は、慢性腰痛の主要な原因の一つであり、その柔軟性を保つことは重要です。定期的なストレッチや適切なエクササイズを行い、腰部の筋肉を緩め、柔軟性を維持することが、腰痛の予防や改善に役立ちます。

    3.慢性腰痛の原因

    慢性腰痛の多くは、筋・筋膜性腰痛(筋肉性腰痛)と呼ばれ、しっかりとした治療をしなければ何度も繰り返してしまいます。 普段の姿勢や筋肉の疲労状態、筋力や柔軟性の低下が原因となり起こります。激痛ではなく、重だるく、張りや凝るような不快な痛みに悩まされるのが特徴です。

    そのほかに、先天異常や側弯症、腰椎分離症など主に成長に伴っておこるもの、変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症など主に加齢により生ずるもの、腰椎骨折や脱臼などの外傷、カリエスや化膿性脊椎炎などの感染や炎症によるもの、転移癌などの腫瘍によるものなどがあります。また、解離性大動脈瘤などの血管の病気、尿管結石などの泌尿器の病気、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の病気、胆嚢炎や十二指腸潰瘍などの消化器の病気、変形性股関節症などの腰以外の整形外科の病気によるものがあります。加えて身体表現性障害、統合失調などの精神疾患や精神的なストレスによる心理的な原因による場合もあります。

    1番代表的な筋・筋膜性腰痛については、大きく分けて3つのタイプに分かれます。
    * 01.屈曲型
    * 02.伸展型
    * 03.回旋型

    01. 屈曲型

    殿筋群やハムストリングスの短縮により体幹前屈動作における骨盤前傾が制限され、疲労・短縮した腰背部の筋が遠心性収縮を強いられて増悪するタイプを指します。日常生活での愁訴としては「靴下を履くときにいたむ」、「椅子に座るときに痛む」などと表現されます。

    02. 伸展型

    腸腰筋や大腿筋膜張筋など股関節屈筋の短縮や過緊張があり、体幹を伸展させる際に骨盤前傾・腰椎前弯が増強して疼痛が増悪するタイプの腰痛を指します。一般的な愁訴として、「椅子から立つときに腰が伸びない」などと表現されます。

    03. 回旋型

    体幹回旋により疼痛が増強されるタイプの腰痛で多くの場合腹筋の緊張が不十分なため回旋動作の際に骨盤前傾が増強し、腰椎に回旋・伸展ストレスが加わるため起こると考えられています。非回旋側では同側の腰方形筋の過緊張により、非回旋側では骨盤前傾が増強して伸展型腰痛と同様のメカニズムが一側に作用して疼痛が増強する例が多くみられます。野球やテニスなど回旋動作を多用するスポーツに多発します。

    それぞれどの動きで腰の痛みが増悪するのかによってどのタイプの腰痛か考えていくのが簡単な見極め方になります。例を挙げると、腰を左右に回した時に痛みが出やすい方だと回線型腰痛と判断できます。しかし、単純に腰だけの問題ではないことが多々あります。
    お尻の柔軟性や股関節の可動域はしっかりと確保されているか。お腹の筋力はどうか。普段の立ち姿勢や生活スタイルはどのようにしているのか。ゴルフやテニスなど、身体を頻繁に捻るスポーツをしているのか。など…

    慢性腰痛の原因は多岐にわたり個人によって異なりますので、症状を放置せず、まずは専門家を受診することが大切です。

    4.慢性腰痛対策と治療

    まずはストレッチやエクササイズから始めましょう。
    使いすぎた筋肉をストレッチしたり、逆に使わない筋肉をトレーニングしたりすることで、全身の筋肉をバランス良く保ち、綺麗な姿勢を維持しやすくなります。これにより、慢性症状の改善や怪我の予防につながります。

    慢性腰痛に効果的!腸腰筋のストレッチ

    次に生活習慣改善を試みましょう。
    姿勢改善や、負荷のかかる動作に気をつけること、体重管理も大切なポイントです。
    姿勢や動作は、自分が正しいと思っていても負荷のかかる姿勢だったりします。
    1度だけでも自分の正しいと思っている姿勢や歩行を専門家に見てもらうことは、長期的に大きなメリットになります。

    それでも腰痛を繰り返す場合は…
    すぐに整骨院、治療院を受診しましょう。
    ご自身で改善を試みて怪我をする場合もあります。

    当院は国家資格を持つ臨床家が、患者さんの生活習慣と症状を丁寧にカウンセリングします。さらにAI姿勢診断を使用して、痛みを改善するための患部への直接的治療と、要因となる姿勢動作改善へのアプローチを行います。

    お困りの方はご相談ください。