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  • Lempert法とは?(右外側半規管型BPPVの治療法)

    Lempert法は、良性発作性頭位めまい症(BPPV)の一種である「右外側半規管型BPPV」の治療法です。BPPVは、耳の中にある小さな結石が動いてしまうことで、突然のめまいを引き起こすことがあります。Lempert法は、この結石を元の位置に戻し、めまいを軽減するための手技です。

    手順

    仰向けに寝ます

    まず、仰向けに寝た状態で、頭を少し上に向けます。右側の耳に問題がある場合、右側を下にします。

    頭を左側に回転させます

    頭を左側に90度回転させます。この姿勢を約1分間保ち、めまいが収まるのを待ちます。

    体を左側に回転させます

    体全体を左側に180度回転させます。

    頭をさらに回転させます

    頭をさらに90度左側に回転させ、顔が下向きになるようにします。この姿勢を約1分間保ちます。

    座位に戻ります

    最後に、ゆっくりと上体を起こして座位に戻ります。

    Lempert法を行うことで、耳の中の結石を元の位置に戻し、めまいの症状を改善することが期待できます。この治療法は、専門家の指導のもとで行うことが重要です。

  • 【健康コラム】首こり解消!胸鎖乳突筋への正しいストレッチ

    首こりは、多くの人が経験する身近な問題です。デスクワークや不適切な姿勢、ストレス、運動不足などが原因で、首に痛みや不快感が生じることがあります。首こりが進むと、頭痛や肩こり、吐き気、めまいなど、他の症状も併発することがあります。

    このコラムでは、首こりの原因や、首こりと胸鎖乳突筋(首の筋肉)の関係、胸鎖乳突筋のストレッチ方法、専門家からのサポート、首こりを軽減する生活習慣などについて詳しく解説します。ここで紹介する情報が、皆さんの生活をもっと快適にする手助けになれば幸いです!

    記事内容
    • 1.胸鎖乳突筋とは?
    • 2.首こりと胸鎖乳突筋の関係
    • 3.胸鎖乳突筋のストレッチについて
    • 4.首こりを軽減する生活習慣
    • 5.当院でできるサポート
    • 6.まとめ

    1.胸鎖乳突筋とは?

    胸鎖乳突筋は、耳の後ろから首の側面を通り、鎖骨や胸骨に繋がる筋肉で、顔を横に向けた時に目立つ筋肉です。首を上下左右に動かすときに使われ、日常生活でとても重要な役割を果たしています。

    胸鎖乳突筋は人間の筋肉の中でも特に重要なものの一つで、重さ5キロ以上あるとされる頭を支える役割があります。

    また、胸鎖乳突筋は、頭を支えるといった体の疲れだけでなく、自律神経の乱れやストレスでも緊張しやすい筋肉です。この緊張が、さまざまな体の不調を引き起こす原因になります。

    胸鎖乳突筋が緊張すると起こる身体の不調

    胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)が緊張すると、以下のような不調に繋がりやすくなります。

    1.頭痛

    胸鎖乳突筋が緊張することで、頭痛を引き起こすことがあります。特に緊張型頭痛や片頭痛の原因となることが多いです。

    2. 首や肩のこり

    胸鎖乳突筋が硬くなると、首や肩のこりが強く感じられます。この筋肉は首の回旋や側屈に関与しており、日常生活で酷使されがちな部位です。

    3. めまい

    胸鎖乳突筋の緊張は、耳に近い部分に位置しているため、内耳への影響を及ぼし、平衡感覚の乱れやめまいを引き起こすことがあります。

    4. 顎関節症

    胸鎖乳突筋の緊張は顎周りの筋肉にも影響を与えるため、顎関節症を引き起こすリスクがあります。顎の動きが制限され、痛みや異音が出ることもあります。

    5. 呼吸の浅さ

    この筋肉が緊張すると、胸郭の動きが制限されるため、呼吸が浅くなり、疲れやすさを感じることがあります。

    6. 姿勢の悪化

    胸鎖乳突筋の緊張は、首や頭の位置を不自然な状態に保つため、姿勢が悪化し、猫背やストレートネックの原因となることがあります。

    このように、胸鎖乳突筋の緊張は多岐にわたる不調の原因となるため、適切なストレッチやマッサージでリラックスさせることが大切です。

    2.首こりと胸鎖乳突筋の関係

    首こりと胸鎖乳突筋の関係は深く、胸鎖乳突筋が首こりの一因となることがあります。以下にその関係を詳しく説明します。

    ○筋肉の緊張

    胸鎖乳突筋は、不適切な姿勢や過度のストレスによって緊張することがあります。特に、前かがみの姿勢や肩を前に突き出すような姿勢を長時間続けると、この筋肉が硬くなり、首の筋肉とのバランスが崩れます。

    ○制限された首の運動

    胸鎖乳突筋の緊張が増すと、首の自由な動きが制限されます。これにより、首が前に出しにくく、痛みやこりが生じやすくなります。

    ○血行不良による併発症状

    胸鎖乳突筋の緊張が首に影響を及ぼすだけでなく、周辺の組織や筋肉にも影響を及ぼすことがあります。このため、首こりが広がり、肩こりや頭痛といった症状が併発することがあります。

    ○循環障害

    胸鎖乳突筋の過度な緊張が、血液の正常な循環を妨げることがあり、吐き気やめまいの症状を引き起こすことがあります。

    首こりは個人によって異なる原因から発生し、その結果としてさまざまな症状が現れることがあるため、適切なケアと治療が必要です。

    3.胸鎖乳突筋のストレッチについて

    首の凝りを感じると、むやみに頭わ回したり、ポキポキ音を鳴らす方もいらっしゃいますが、怪我により悪化するリスクがあるので注意しましょう。

    今回紹介する胸鎖乳突筋のストレッチは、安全かつ、首こりや肩こりの軽減に効果的な方法の一つです。
    以下に、胸鎖乳突筋のストレッチ方法を紹介します。

    ①左鎖骨の上に右手を置き、右下に向いて軽く引っ張ります
    ②頭を後ろに倒し、少し右側に倒しましょう。この時、顎は高い位置に持っていきます。
    ③この状態で深呼吸を複数回行います。

    反対も同様です。

    ↓動画と一緒にやってみよう↓

    注意事項

    ・ストレッチ中に痛みを感じた場合、無理に引っ張らないようにしましょう。

    ・呼吸を忘れずに行い、ストレッチを行う際に深呼吸を心がけましょう。

    ・ストレッチは徐々に行い、急激な動きを避けましょう。

    4.首こりを軽減する生活習慣

    首こりを軽減・再発しないようにするためには、生活習慣が重要です。ご自身を労わる気持ちで以下のことを実践してみましょう!

    1.)適切な姿勢を保つ

    デスクワークは、背中をまっすぐに保ち、モニターの高さや椅子の高さを調整しましょう。
    スマートフォンやタブレットを使用する際には、首を前に出しすぎないように注意し、画面を目の高さに持ってきます。

    2.)運動とストレッチ

    今回のストレッチを毎日タイミングを決めて行ってみましょう。タイミングを決めると脳も毎日のルーティンとして行うものだと認識し、習慣化。「今日もやらなきゃ」というようなストレスがなくなり、快適に継続できるようになります。

    3.)ストレス管理

    ストレスは筋肉の緊張を引き起こすことがあるため、ストレス管理技術を学び、日常的なストレスを軽減します。瞑想や深呼吸などのリラクゼーション法が役立ちます。

    4.)定期的な休息とストレッチ

    長時間同じ姿勢で作業する際には、定期的な休息を取りましょう。 休憩中にストレッチや首の軽いマッサージを行うことで、筋肉の緊張を緩和できます。

    これらの生活習慣を取り入れることで、首こりのリスクを軽減し、健康な首と肩を維持できます。首こりが持続する場合や症状が悪化する場合は、医療専門家に相談し、適切な治療を受けることが大切です。

    5.当院でできるサポート

    新型コロナウイルス流行によるワクチン接種やマスク着用の影響で、身体の緊張が高まることにより、不定愁訴(※1)の症状を訴える方が増えています。

    特にマスクを着用することで口呼吸が習慣化し、胸鎖乳突筋の緊張が常に高くなる傾向があります。この筋肉が緊張し続けると、次のような問題が発生しやすくなります。

    疲労の蓄積
    血行不良による痛みや痺れ
    自律神経の乱れによる体調不良
    ただし、一概に胸鎖乳突筋の緊張だけがこれらの不調の原因とは言えません。不調の多くは複数の要因が絡み合っていることが多いため、全体的な身体のバランスや生活習慣、精神的な状態も重要な要素です。そのため、当院では胸鎖乳突筋だけでなく、全身にアプローチする包括的なケアを提供しています。

    2Dエコー(超音波検査)を用いて検査

    エコーを用いて出た数値は医療的な治療の指標となります。元となる数値と比較することでより的確な治療が可能です。

    胸鎖乳突筋のアプローチ手技治療

    首には、筋肉と神経が複雑に入り組み、そこに、脳に栄養を送る太い血管が通っています。呼吸法や姿勢矯正を行うことで、可動範囲の拡大や柔軟性の向上を目指します。早期の改善をめざすため、一人一人に合わせたカウンセリング、カスタマイズ施術、オーダーメード施術をご提供します。

    胸鎖乳突筋のアプローチ超音波治療

    ピンポイントで超音波を非温熱効果もしくは温熱効果のどちらかで照射します。 超音波→深部熱による脊髄動脈及び動脈叢の血流増大。 さらに高周波治療器・超音波治療器組合せ理学療法機器(アストロン)を使用し、高周波で筋肉の緊張の緩和し、痛みの伝達を抑制する効果を期待できます。

    首こり、頭痛、めまいなどの不定愁訴に
    ★初回限定メニュー★【胸鎖乳突筋プログラム】
    75分
    ¥3,850- (税込)
    ★通常料金6,600円⇒初回限定料金3,850円(税込)
    ★当院を初めてご利用いただく方へ、初回限定料金にてご提供しております。
    【メニュー内容】
    ①カウンセリング(15分)
    ②医療機ケア※全身の血流循環を向上させる医療機器(30分)
    ③お身体の状態チェック→施術→施術後のアドバイス(30分〜40分)

    ご予約時の注意事項

    ※メニュー内容のトータル所要時間が75分前後となります。お時間に制限がある方は先にお知らせください。
    ※来院時にスタッフへこちらの画面をご提示ください。
    ※ネットからご予約される方は施術メニュー項目『【初回限定】コリ・痛み・しびれ・体質改善 3850円』を選択してください。

    6.まとめ

    首こりは多くの人にとって日常的な問題であり、長時間のデスクワーク、不適切な姿勢、ストレス、運動不足などさまざまな要因が関与しています。首こりには頭痛、肩こり、吐き気、めまい、さらにはストレス症状などの症状が併発することがあります。胸鎖乳突筋は首こりの一因として重要であり、この筋肉の緊張が首の筋肉の不調を引き起こすことがあります。胸鎖乳突筋のストレッチを適切に行うことで、首こりの軽減が可能です。

    ぜひ今日の内容を実践し、首こりに悩む方々が快適な日常生活を送る手助けになることを願っています。お体の状態に合わせた適切な対策を取り入れ、健康な生活を送りましょう。

  • 【健康コラム】緊張による頭痛・肩こり|要因である自律神経の調整法について解説!

    自律神経のバランスを整えることは、日常生活において健康と幸福を追求するために欠かせない要素です。ストレスや緊張からくる肩こりや頭痛、不眠症、消化不良など、さまざまな不快な症状は、自律神経の乱れによって引き起こされることがほとんどです。

    このコラムでは、自律神経とそのバランスを整える方法に焦点を当て、健康的な生活を築くためのヒントを提供します。忙しく・ストレスの多い現代社会ですが、心と体の調和を取り戻し、より充実した日々を過ごすための知識を共有していきましょう。

    記事内容
    • 1.肩こり・頭痛と緊張の関係性
    • 2.今すぐ対処したい”肩こり”
    • 3.今すぐ対処したい”頭痛”
    • 4.自律神経のバランスを整える方法
    • 5.当院でできるサポート
    • 6.まとめ

    1.肩こり・頭痛と緊張の関係性

    肩こりや頭痛は、緊張やストレスが原因となって発生することが多い健康問題です。
    緊張とこれらの症状の関係性を理解することは、それらを効果的に管理し、改善するために不可欠です。
    この章では、肩こり、頭痛、そして緊張の関連性について探求します。

    ①なぜ緊張するの?

    私たちの生命維持活動(=呼吸・内臓機能・心臓・血流など)のすべては自律神経が支配しています。この自律神経は、リラックスの作用がある副交感神経とアクセルの役割がある交感神経の2つが交互にバランスよく働くことで自律神経はうまく作用します。詳しく解説すると2つの神経は以下の役割を持っています・

    ○交感神経
    これは「戦闘または逃避反応」を促進する役割を持ち、ストレス時に活発になり、心拍数や血圧を上昇させ、エネルギー供給を増加させます。

    ○副交感神経
    これは「休息と回復」を促進する役割を果たし、リラックス状態における体の機能を調整します。心拍数を下げ、消化機能や免疫機能を促進します。

    このうち、緊張しやすい場面やストレスを感じやすい場面が多いと、脳内でアクセルの役割のある交感神経が作用しすぎるとアドレナリン(=ノルアドレナリン)という神経伝達物質が多量に分泌されます。これが交感神経を優位にさせるメカニズムですが、あまりにも多量に分泌され副交感神経との切り替えがうまくいかなくなると、以下のような症状が出てしまいます。

    ・動機
    ・息切れ
    ・筋肉の緊張
    ・血流の制限  など

    ②緊張するとなぜ肩こりや頭痛が起こるの?

    緊張による肩こり・頭痛は、交感神経の過剰作用により体内では以下のことが起こります。

    筋肉の収縮: ストレスや緊張が続くと、肩や首の筋肉が過度に収縮し、これが肩こりの原因となります。筋肉が長時間にわたって緊張し続けることは、血流の制約や筋肉の硬直を招きます。

    血流の制約: 緊張が高まると、血管が収縮し、血液の流れが制約されます。特に頭部や首において、十分な酸素や栄養素が供給されなくなると、頭痛が起こりやすくなります。

    神経の過敏: ストレスは中枢神経系に影響を及ぼし、痛覚の感受性を高めることがあります。これにより、肩こりや頭痛がより強く感じられることがあります。

    ③緊張からくる肩こりと頭痛の特徴

    肩こりと頭痛が緊張によって引き起こされる場合、以下の特徴があります。

    ○頭痛
    頭痛は要因によって幾つかの種類に分けられます。この場合は<緊張型頭痛>と呼ばれ、通常、頭の両側にわたる鈍い痛みや圧迫感として現れます。この頭痛は、首や肩の筋肉の緊張からくるものであり、長時間にわたって持続することがあります。

    ○肩こり
    肩こりは、首、肩、背中の筋肉のこわばり、痛み、緊張感を伴います。緊張状態により、筋肉の緊張が血行不良を作ることはもちろんですが、これによる姿勢の悪化によってさらに状態が悪くなることがあります。また、肩こりは頭痛を悪化させる要因にもなります。

    2.今すぐ対処したい”肩こり”

    肩こりは、日常生活でよく経験する不快な症状の一つです。特に長時間のデスクワークやストレスが原因で、肩や首の筋肉がこわばり、痛みを引き起こすことがあります。ここでは、肩こりの即時の対処法を紹介します。

    1.休憩・ストレッチ

    長時間のデスクワークや作業後、肩こりを和らげるためには、定期的な休憩が重要です。休憩中に以下のストレッチを試してみましょう。

    ↓↓当院では国家資格者によるホームワーク指導動画もアップしていますのでご活用ください↓↓

    【巻き肩】肩こり・巻き肩改善!ストレッチ方法の紹介

    2. ホットパッドまたはアイシング

    慢性的な肩こりを和らげるために、ホットパッドを利用することができます。痛んでいる部位にホットパッドを当てることで筋肉がリラックスし、血流が促進されます。

    3. マッサージ

    肩こりの痛みを和らげるために、肩や首の筋肉をやさしくマッサージすることが有効です。指圧マッサージやローラーボールを使って、こわばった筋肉に圧をかけると、筋肉の緊張がほぐれます。

    4. 良い姿勢

    良い姿勢を維持することは、肩こりを予防および軽減するために重要です。デスクワーク中は、画面の高さや椅子の高さを調整し、背筋を伸ばすように心がけましょう。

    5. ストレス管理

    ストレスが肩こりの原因であることが多いため、ストレス管理が肩こりの対処に不可欠です。瞑想や深呼吸、ヨガなどのリラクゼーションテクニックを取り入れ、日常的にストレスを軽減しましょう。

    6. 適切な枕と寝具

    質の良い枕と寝具を使用することは、肩こりの予防に役立ちます。寝具が体に適しているか確認し、適切なサポートを提供するものを選びましょう。

    7. 適切な姿勢矯正

    必要に応じて、専門の整骨院や鍼灸院を訪れ、姿勢の矯正を受けることを検討しましょう。専門家による治療は肩こりの根本的な原因を特定し、効果的に対処する手助けをしてくれます。

    肩こりは痛みや不快感をもたらすことがあり、長期間続くと慢性化する可能性があるため、早めの対処が重要です。上記の方法を試し、肩こりの症状を軽減しましょう。

    3.今すぐ対処したい”頭痛”

    頭痛は突然現れ、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。特にストレスや緊張が原因となることが多いです。ここでは、頭痛の即時の対処法を紹介します。

    1. 休息とリラクゼーション

    頭痛が始まったら、できるだけ早く休息しましょう。静かな場所で目を閉じ、深呼吸や瞑想を試してみてください。これにより、緊張が緩和され、頭痛の軽減に寄与します。

    2. 適切な水分補給

    脱水は頭痛の原因の一つとなります。十分な水分を摂り、脱水を予防しましょう。特に暑い日や運動後は水分摂取に注意しましょう。

    3. カフェイン摂取

    カフェインは一部の頭痛症状を軽減するのに役立つことがあります。コーヒーや紅茶を摂り、注意深くカフェインの量を調整しましょう。過剰なカフェイン摂取も頭痛を引き起こす原因となります。

    4. 頭部マッサージ

    軽く頭部をマッサージすることで、筋肉の緊張を緩和し、頭痛を軽減できます。特にこめかみや首筋に焦点を当ててマッサージしましょう。

    頭痛は症状が不快で、日常生活に支障をきたすことがあります。上記の方法を試し、頭痛を和らげる手助けとしましょう。ただし、頭痛が慢性的なものである場合や、症状が悪化する場合には、医師の診察を受けることが大切です。

    4.自律神経のバランスを整える方法

    自律神経のバランスを整えることは、肩こりや頭痛などももちろんですが多くの症状の改善に有効です。以下は、自律神経のバランスを整えるための方法です。

    ー深呼吸と瞑想ー

    深呼吸は、副交感神経を活性化し、リラックス状態に導きます。日常的に深呼吸を行い、気分を穏やかにしましょう。また、瞑想や瞑想アプリを活用して、ストレスを軽減し、自律神経のバランスを整えることができます。

    ーヨガー

    これらの運動は深い呼吸とストレッチを組み合わせ、副交感神経を刺激し、筋肉の緊張を緩和します。

    ー適度な運動ー

    適度な運動は、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。有酸素運動やウォーキングなどの軽い運動は、ストレスホルモンの分泌を抑制し、心身のリラックスを促進します。

    ー良質な睡眠ー

    良質な睡眠は、副交感神経を活性化し、自律神経のバランスを整えるのに不可欠です。睡眠環境の改善や、睡眠サイクルの規則的なリズムを確立しましょう。

    ーストレス管理ー

    ストレスの管理は、自律神経のバランスを整えるうえで重要です。ストレスフルな状況に適切に対処し、ストレスを軽減する方法を見つけることが大切です。趣味やリラックス活動を楽しむこともストレスを軽減します。

    ー健康的な食事ー

    バランスの取れた食事は、自律神経の調整に重要です。特にビタミン、ミネラル、健康的な脂質を含む食事が、神経系の正常な機能をサポートします。過度なカフェインやアルコールの摂取は避けましょう。

    ー専門的なアプローチー

    ご自身での対処によって効果が得られない場合は専門家を頼ることも大切です。鍼灸、整骨院、またはカイロプラクティックなどの専門家のサポートを検討しましょう。

    5.当院でできるサポート

    当院では、鍼灸・整骨院・トレーニング・リハビリを目的とした施術を提供しています。

    肩こり治療の場合は、

    ・肩甲間部への鍼パルス治療
    鍼を硬くなった筋肉刺入して、そこに低周波を流すことで慢性的な痛み、筋肉のこりや血行不良に安定した効果を発揮する優れた治療法です。

    ・AI姿勢診断
    これによって、どこの筋肉を緩めたら良いのか、どこの筋肉をトレーニングしたら良いのかがわかります。自分の身体を認識すれば、何を改善すればよいのかがわかります。 もちろん、更に的確な施術も可能となります。そして、このような分析をもとにあなたに合ったトレーニング法と、ストレッチ法をお伝えすることができます。

    頭痛の場合は、
    ・超音波鍼灸
    2Dエコーを使用し、胸鎖乳突筋の緊張を診断、具体的な患部を明確にし直接アプローチします。

    など、国家資格者の技術と医療機器や診断機によって、より確実性の高い治療を可能にし、リハビリ・トレーニングによって再発のない体づくりをサポートするのが当院のプログラムです。

    6.まとめ

    緊張による肩こりと頭痛は適切な対処が必要であり、自律神経の調整が鍼灸や整骨院の施術によってサポートされることを強調します。健康な生活を取り戻し、緊張からくる不快な症状を克服しましょう。
    今回お伝えした、対処法や治療をぜひ参考にしてみてください🎵

  • 椎骨動脈および内頸動脈の血流と大脳への流入量に関する頸部痛に対する徒手療法介入

    執筆:首都大学東京 人間健康科学研究科(2014年掲載)

    背景

    頭部や頸部を様々な肢位に固定し行う頸椎への徒手療法は、一時的に脳血流が損なわれる可能性があり血管へのストレスを増大させ、神経血管の有害事象の一因になる可能性が示唆されている。超音波による先行研究で、特定の頸部の位置が頭頸部動脈の血流速度を変化させる可能性を示唆するものがあるが、一定の結果が得られていない。頸部位置が与える血流影響について理解し、より安全な治療法を提供可能と考える。

    目的

    健常者に対し磁気共鳴血管造影MRAを用いて、徒手療法時、一般的に使用される
    頭頸部の位置が与える頭頸部の動脈血流と脳への血液供給について調べる。

    方法

    対象者:無症状かつ正常な頸椎の関節可動域を有する健常成人20名(平均33歳)。
    対象者はスキャナー内でうつ伏せとなり、頭頸部を以下の実験条件に設定した。

    1.中間位
    2.左回旋位
    3.右回旋位
    4.牽引を加えた左回旋位
    5.牽引を加えた右回旋位
    6.C1-C2間に限局した左回旋位
    7.C1-C2間に限局した右回旋位
    8.中間位での牽引
    9.事後テストとして中間位

    結果

    すべての対象者が正常な血管構造を有しており、個人差があったが、中間位から実験肢位に変化させた時の4動脈の流入量に有意差はなかった。

    結論

    本研究の結果から徒手療法で一般的に使われる頭頸部の肢位が脳への血流量に対しリスクをもたらすことは示唆されなかった。頚椎に対する徒手療法の安全性、特に上位頸椎の回旋に関する安全性は疑問視されているが、本研究の結果からは頭頸部の肢位自体が血流に及ぼす影響は少ないということが示唆された。

    解説

    本研究は左右の椎骨動脈および内頸動脈の合計4本の動脈血流と脳への灌流を検討したものである。先行研究では超音波を用いているものが多く1)2)、特定の血管、特に椎骨動脈のみに着目しているものがほとんどである。よって全体的な脳循環に対する検討が行われておらず、本研究のようにMRAにて左右の椎骨動脈と内頸動脈の血流量と脳への灌流量を検討した研究はない。

    頸椎の回旋により1つの血管の血流が減少しても他の血管の血流が代償的に増加しており、総合的な脳灌流量はすべての肢位で一定に保たれ、脳灌流にも頸部の肢位による影響はなかったと考えられる。

    しかし、本研究では無症状な健常成人を対象としており、実際に頸部に問題を抱える患者においての検討も必要であると考える。また、頭頸部位置を変化させた時の血流についての検討しかされていないため、実際にモビライゼーションやマニュプレーションを実施した際の血流の変化についての検討も期待したい。

  • 良性発作性頭位めまい症(BPPV)の治療法「Epley法」

    Epley法は、耳石が内耳の半規管内で誤った位置に入り込むことで発生する「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」の治療に用いられます。以下は、右後半規管型のBPPVを対象としたEpley法の手順です。

    1. 初めの準備(第1頭位)

    患者さんは椅子に座り、頭を右側に45度向けます。これは、耳石が動きやすくなるように準備をするためのポジションです。

    2. 頭を後ろに倒す(第2頭位)

    次に、頭の向きを保ったまま、仰向けに寝かせます。この時、頭は後ろに30度倒します。これにより、耳石が半規管内で動き出します。

    3. 頭を左に回す(第3頭位)

    そのまま頭を左に90度回転させます。この際、頭はまだ後ろに倒れた状態を維持します。この動きによって、耳石がさらに移動します。

    4. 左向きに回転(第4頭位)

    次に、頭をさらに左に90度回転させ、患者さんは左側を向く形になります。この動きで、耳石を半規管から排出することを目指します。

    5. 座位に戻る(第5頭位)

    最後に、患者さんはゆっくりと座位に戻りますが、この時頭は前方に20度ほど傾けます。これが、耳石を完全に排出するための最終ステップです。