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  • 大動脈弁置換術後に “加圧トレーニングR” と BCAA の摂取を併用し良好な経過が得られた1例

    日本加圧トレーニング学会誌2018年

  • 【美容コラム】反り腰のせいだった!?|便秘・肌荒れと姿勢の関係性

    「昔から便秘がひどい、肌も荒れやすい…」
    そんなみなさんは“反り腰”にも悩んでいませんか?
    反り腰も便秘も特に女性に多い症状ですが、実はこの2つには深い関係があります。

    今回は反り腰が与える体内への影響と体内環境を整えるための姿勢づくりについて紹介していきます♪

    記事内容
    • 1.反り腰が与える内臓への影響
    • 2.反り腰が誘発する症状
    • 3.便秘と肌荒れ
    • 4.反り腰改善方法と治療

    1.反り腰が与える内臓への影響

    反り腰は、腰痛症状や見た目へのデメリットを感じやすいですが、実は腸内環境にも大きく影響しています。

    ー内臓圧迫ー

    骨盤は本来内臓の受け皿となるようにまっすぐ立っていますが、反り腰の姿勢の場合は、骨盤が前傾し内臓が圧迫されながら、斜め下前方へ出てきます。
    いわゆる”ぽっこりお腹”状態です。
    内臓が圧迫されると、特に大腸は腰椎や仙椎の圧力に敏感で、腸のパフォーマンスが低下する可能性があります。腸の適切な運動が阻害されることで、便秘のリスクが高まります。

    さらに、反り腰は背中の筋肉が緊張しお腹の筋肉が緩むことで骨盤が前傾しますが、これにより内臓を支えているインナーマッスルも低下し、胃下垂のように内臓の位置が変化してしまう可能性があります。

    したがって、反り腰の状態が持続することは、便秘のリスクを高める可能性があります。

    2.反り腰が誘発する症状

    反り腰が誘発する症状は多岐にわたり、それによって健康にさまざまな問題が引き起こされる可能性があります。内臓圧迫による便秘や胃下垂について紹介しまいたがそれ以外の症状についてもここで紹介します。

    ①腰痛

    反り腰は背骨周辺の筋肉に持続して力が入ったり、縮んだりした状態が続きます。 そのため、背中の筋肉や周辺の組織の血流が阻害され、痛みを引き起こす要因になります。 また反り腰の状態での動作は危険が伴います。常に背中の筋肉に負荷がかかっている状態なので、重いものを持った時など尚更に負担がかかります。慢性的な腰痛が治らない場合や、ぎっくり腰を繰り返す可能性があります。

    ②仙腸関節痛

    骨盤は複数の骨で構成されています。中心にある仙骨とその左右に腸骨がついており、仙骨と腸骨は関節となって動くようになっています。しかし前傾する腰椎に付随するそれらの下部に負担がかかり、痛みが出てしまいます。

    ③坐骨神経痛

    反り腰のように骨盤が前傾すると坐骨神経の上を通る”梨状筋”が緊張した状態になり、坐骨神経を圧迫、坐骨神経痛が生じます。

    ④姿勢の悪化・体型の変化

    反り腰は、正しい姿勢を保つのが難しくなります。結果として、肩の前傾、頭部の前の位置など、他の姿勢の問題が発生する可能性があります。また、反り腰は身体の筋肉のつき方にも影響します。主に背中の筋肉を使って骨盤を前傾させるので、腹筋の筋力は低下し、お腹が前に出て、お尻が後ろにでます。また、骨盤は身体の中でも最も大きく重要な骨の集まりなので、前傾してしまうと重心も前側に変化します。この状態で毎日過ごすと体を支えるために前腿が発達してしまいます。これらの姿勢悪化、体型変化により本来は太っていなくても、太ったように感じてしまう場合があります。

    ⑤歩行や運動の制限

    反り腰が進行すると痛みが発生し、日常生活に支障をきたすことがあります。

    ⑥肌荒れやむくみ

    内臓圧迫や姿勢の歪みは身体の循環機能に悪影響を及ぼじます。特に下半身のむくみは骨盤の歪みがある可能性があります。反り腰と肌荒れについては次で詳しく解説します。

    反り腰はさまざまな健康問題にも関与します。

    3.便秘と肌荒れ

    便秘と肌荒れの関係について説明します。これらの2つの健康問題は、身体の姿勢バランスと関連し相互に影響を及ぼすことがあります。反り腰は、腸を圧迫し、便秘を引き起こしやすくなります。便秘は以下の要因により肌荒れを引き起こします。

    ①毒素の蓄積

    便秘は、腸内の便が正常に排出されずに腸内に滞留する状態です。これにより、体内の毒素や不要物質が腸内に滞留しやすくなります。これらの毒素は血流を介して他の部分に拡散する可能性があり、これが肌荒れの一因となります。

    ②栄養吸収の低下

    便秘が長期間続くと、栄養吸収が低下する可能性があります。特に、ビタミンやミネラルの吸収が減少することが肌の健康に影響を及ぼすことがあります。

    ③ストレス

    便秘に苦しむ人は、体内の不快感や不調によりストレスを感じることがあります。ストレスは肌の状態に影響を及ぼし、肌荒れのリスクを高めることがあります。

    ④免疫機能

    腸内には免疫細胞が豊富に存在し、腸内環境が免疫機能に影響を与えます。便秘により腸内環境が乱れると、免疫機能が低下し、肌の健康に影響を及ぼす可能性があります。

    したがって、便秘が長期間続くと、肌荒れのリスクが高まることがあります。便秘を解消し、正常な腸内環境を維持することは、肌の健康をサポートするために重要です。姿勢を改善し、適切な食事、水分摂取、運動、ストレス管理など、便秘を予防または改善するための方法を採用することが肌荒れの予防に役立ちます。

    4.反り腰改善方法と治療

    反り腰を改善するための方法と治療オプションは、個人の状況に応じて異なる場合がありますので、まずは専門家を受診することが大切です。

    日常生活では、以下のことを試してみましょう!

    1)姿勢の改善
    反り腰を認識し、姿勢を整える必要があります。
    専門家の評価を得て、適切な姿勢改善を目指しましょう。

    2)筋力トレーニング
    腹部の筋肉を強化するための適切な筋力トレーニングが効果的です。これにより、背骨のサポートが強化され、反り腰の症状が改善されることがあります。

    3)体重管理
    過体重や肥満が反り腰の原因となることがあります。適切な体重を維持することは、反り腰のリスクを軽減するのに役立ちます。

    4)ストレッチと柔軟性の向上
    日常的なストレッチやヨガを通じて、背中や腰部の柔軟性を向上させることが重要です。柔軟な筋肉と関節は、正しい姿勢の維持に役立ちます。

    5)生活習慣の改善
    長時間の座り仕事を行う場合、適切な椅子やデスクの使用、定期的な休憩、座りすぎの防止が大切です。
    荷物を持つ際には、適切な姿勢で重量を分散させることが大切です。

    6) 治療院でのメンテナンス
    定期的に身体のバランスを整えることは大切です。
    治療院での整骨や、筋肉バランスの調整をおすすめします。

    特に腰痛を繰り返す場合はすぐに整骨院、治療院を受診しましょう。
    ご自身で改善を試みて怪我をする場合もあります。

    当院は国家資格を持つ臨床家が、患者さんの生活習慣と症状を丁寧にカウンセリングします。さらにAI姿勢診断を使用して、痛みを改善するための患部への直接的治療と、要因となる姿勢動作改善へのアプローチを行います。

    お困りの方はご相談ください。

  • 上下肢切断のリハビリテーション治療:加圧トレーニングの応用

    「上下肢切断のリハビリテーション治療における加圧トレーニングの応用」

    切断の原因と頻度

    日本では、糖尿病や末梢動脈疾患(PAD)などの病気、または外傷が上下肢の切断の主な原因です。医療技術の進歩や予防医学の改善により、外傷による切断は減少していますが、血管起因の切断は増加傾向にあります。

    リハビリテーション

    リハビリテーションの分野において、加圧トレーニングはその革新的なアプローチで注目を集めています。加圧トレーニングは、筋肉に適度な圧力をかけながら運動を行うことで、低強度のトレーニングでも高強度のトレーニングと同様の効果を得られるとされています。これは、血流を制限することで筋肉内の代謝ストレスを高め、筋肉成長に必要なホルモンの局所的な放出を促進することにより、筋力の向上を図ることができるためです。

    切断患者さんにとって、筋力の向上は義肢の使用において非常に重要です。義肢を効果的に使いこなすためには、残存する肢の筋肉を強化し、バランス能力を高める必要があります。加圧トレーニングは、これらの筋肉を効率的に鍛えることができるため、リハビリテーションプロセスにおいて重要な位置を占めています。

    加圧トレーニングは、切断患者さんの筋力回復、義肢の適応、そして全体的な生活の質の向上に寄与する可能性があるため、リハビリテーション治療において重要な役割を担っているのです。

    加圧トレーニング

    参考文献

  • 【健康コラム】慢性腰痛改善|柔軟な腸腰筋の重要性

    多くの人が感じる症状の中でも慢性腰痛は毎年上位に入っています。
    慢性症状は生活動作・姿勢・習慣から生まれるものがほとんどであり、同時に原因が人によって異なることで改善が難しく、繰り返したり長引く人が多くいらっしゃいます。
    このコラムでは、腰痛の要因の1つとして挙げられる”腸腰筋”にフォーカスし解説していきます。腸腰筋の役割や慢性腰痛の原因を理解し、腰痛を引き起こしにくい習慣を手に入れましょう!

    記事内容
    • 1.生活習慣チェック
    • 2.腸腰筋って?
    • 3.慢性腰痛の原因
    • 4.慢性腰痛対策と治療

    1.生活習慣チェック

    ↓腰痛がある方への生活習慣チェック↓

    ◻︎日常的にハイヒールをよく履く
    ◻︎ハイヒールを履いた後は腰回りが痛い
    ◻︎反り腰
    ◻︎デスクワーク仕事
    ◻︎仕事中あまり動かない
    ◻︎運動はほとんどしていない

    上記に心当たりがある方は、
    腸腰筋の緊張による腰痛の可能性が高いです。

    2.腸腰筋って?

    ①どこの筋肉?

    腸腰筋(ちょうようきん)は、腰部に存在する筋肉で、腰椎から大腿骨の上部についています。体幹と下肢をつなぐ唯一の筋肉で、腰部の安定性を提供し、姿勢の維持に重要な役割を果たす大切な筋肉の一つです。
    大腰筋・小腰筋・腸骨筋の3つの筋肉で構成されています。

    ②どんな役割?

    腸腰筋は主に、
    1)股関節を屈曲
    2)骨盤を前傾
    の2つの動作をサポートしていいます。

    生活動作では
    ・階段を登るとき
    ・歩く、走るとき
    ・靴下を履くとき
     (足を引き上げる動作)
    ・立位や歩行時の姿勢サポート …

    など、生活動作のあらゆる場面で使われています。
    腸腰筋は日常の動作や姿勢の維持において非常に重要な筋肉であり、その健康と柔軟性の維持は慢性腰痛の予防や改善に寄与します。

    ③腸腰筋が硬くなると…

    筋肉は、使える”筋力”を持つことと、可動域を広げる”柔軟性”の2面が大切ですが、生活の中ではどうしても偏りが出てしまい、運動不足による筋力低下や、長時間の圧迫姿勢や角の使用により柔軟性が低下してしまうことがあります。

    特に多いのは、後者の方です。デスクワークの普及により腰回りを長時間圧迫し続け、これをストレッチなどで解消せず毎日繰り返すことで筋肉の状態は慢性化してしまいます。

    腸腰筋か硬くなると以下のような問題が発生します。

    1)姿勢の悪化
    腸腰筋の硬直によって、体の正しい姿勢を維持するのが難しくなります。これにより負担がかかり、姿勢が悪化し、腰痛の原因となります。特に反り腰になったり悪化する場合があります。

    2)腰痛や不快感
    腸腰筋の硬直は、腰部の筋肉や関節に不快感や痛みをもたらすことがあります。

    3)運動の制約
    腸腰筋が硬くなると、腰部の柔軟性が低下し、運動や体の動きが制限されます。これは特にスポーツや身体活動を行う際に過度な負担を腰部にかける可能性が高まります。

    4)神経への圧迫
    腰部にある神経に圧迫がかかる可能性があります。この神経圧迫は放射痛やしびれを引き起こし、日常生活に大きな不便をもたらすことがあります。

    腸腰筋の硬直は、慢性腰痛の主要な原因の一つであり、その柔軟性を保つことは重要です。定期的なストレッチや適切なエクササイズを行い、腰部の筋肉を緩め、柔軟性を維持することが、腰痛の予防や改善に役立ちます。

    3.慢性腰痛の原因

    慢性腰痛の多くは、筋・筋膜性腰痛(筋肉性腰痛)と呼ばれ、しっかりとした治療をしなければ何度も繰り返してしまいます。 普段の姿勢や筋肉の疲労状態、筋力や柔軟性の低下が原因となり起こります。激痛ではなく、重だるく、張りや凝るような不快な痛みに悩まされるのが特徴です。

    そのほかに、先天異常や側弯症、腰椎分離症など主に成長に伴っておこるもの、変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症など主に加齢により生ずるもの、腰椎骨折や脱臼などの外傷、カリエスや化膿性脊椎炎などの感染や炎症によるもの、転移癌などの腫瘍によるものなどがあります。また、解離性大動脈瘤などの血管の病気、尿管結石などの泌尿器の病気、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の病気、胆嚢炎や十二指腸潰瘍などの消化器の病気、変形性股関節症などの腰以外の整形外科の病気によるものがあります。加えて身体表現性障害、統合失調などの精神疾患や精神的なストレスによる心理的な原因による場合もあります。

    1番代表的な筋・筋膜性腰痛については、大きく分けて3つのタイプに分かれます。
    * 01.屈曲型
    * 02.伸展型
    * 03.回旋型

    01. 屈曲型

    殿筋群やハムストリングスの短縮により体幹前屈動作における骨盤前傾が制限され、疲労・短縮した腰背部の筋が遠心性収縮を強いられて増悪するタイプを指します。日常生活での愁訴としては「靴下を履くときにいたむ」、「椅子に座るときに痛む」などと表現されます。

    02. 伸展型

    腸腰筋や大腿筋膜張筋など股関節屈筋の短縮や過緊張があり、体幹を伸展させる際に骨盤前傾・腰椎前弯が増強して疼痛が増悪するタイプの腰痛を指します。一般的な愁訴として、「椅子から立つときに腰が伸びない」などと表現されます。

    03. 回旋型

    体幹回旋により疼痛が増強されるタイプの腰痛で多くの場合腹筋の緊張が不十分なため回旋動作の際に骨盤前傾が増強し、腰椎に回旋・伸展ストレスが加わるため起こると考えられています。非回旋側では同側の腰方形筋の過緊張により、非回旋側では骨盤前傾が増強して伸展型腰痛と同様のメカニズムが一側に作用して疼痛が増強する例が多くみられます。野球やテニスなど回旋動作を多用するスポーツに多発します。

    それぞれどの動きで腰の痛みが増悪するのかによってどのタイプの腰痛か考えていくのが簡単な見極め方になります。例を挙げると、腰を左右に回した時に痛みが出やすい方だと回線型腰痛と判断できます。しかし、単純に腰だけの問題ではないことが多々あります。
    お尻の柔軟性や股関節の可動域はしっかりと確保されているか。お腹の筋力はどうか。普段の立ち姿勢や生活スタイルはどのようにしているのか。ゴルフやテニスなど、身体を頻繁に捻るスポーツをしているのか。など…

    慢性腰痛の原因は多岐にわたり個人によって異なりますので、症状を放置せず、まずは専門家を受診することが大切です。

    4.慢性腰痛対策と治療

    まずはストレッチやエクササイズから始めましょう。
    使いすぎた筋肉をストレッチしたり、逆に使わない筋肉をトレーニングしたりすることで、全身の筋肉をバランス良く保ち、綺麗な姿勢を維持しやすくなります。これにより、慢性症状の改善や怪我の予防につながります。

    慢性腰痛に効果的!腸腰筋のストレッチ

    次に生活習慣改善を試みましょう。
    姿勢改善や、負荷のかかる動作に気をつけること、体重管理も大切なポイントです。
    姿勢や動作は、自分が正しいと思っていても負荷のかかる姿勢だったりします。
    1度だけでも自分の正しいと思っている姿勢や歩行を専門家に見てもらうことは、長期的に大きなメリットになります。

    それでも腰痛を繰り返す場合は…
    すぐに整骨院、治療院を受診しましょう。
    ご自身で改善を試みて怪我をする場合もあります。

    当院は国家資格を持つ臨床家が、患者さんの生活習慣と症状を丁寧にカウンセリングします。さらにAI姿勢診断を使用して、痛みを改善するための患部への直接的治療と、要因となる姿勢動作改善へのアプローチを行います。

    お困りの方はご相談ください。

  • 【健康コラム】冷え性対策(血流改善)に”運動”が有効な理由

    冷え性は、万病の元と言われているほど昔から危険視されています。女性の方に多くみられる症状ですが、運動量の低下を感じる方が増加している近年では、老若男女かかわらずこの症状に悩む人が増えています。

    今回は、冷え性の原因「血行不良」について深掘り解説しながら、その対策までを紹介していきます!

    記事内容
    • 1.運動しないと体は冷える?
    • 2.血液はどうやって全身を巡っているの?
    • 3.冷え性対策

    1.運動しないと体は冷える?

    その答えは、「はい」です。
    運動と冷えには密接なつながりがあり、運動をしないと、体は冷えやすくなる傾向があります。これは、冷え性が血行不良によって引き起こされるからです。

    しかし、近年多くの人が運動量低下を感じている背景として、現代社会では自動車、バス、電車などの交通手段の普及、エレベーターやエスカレーターを利用して階段を使わないこと、そして、スマートフォン、タブレット、PCなどのデジタルテクノロジーが普及し、多くの人々が座ったままで長時間過ごすという生活の変化が挙げられます。同時に、現代社会の忙しさにより、運動時間を確保できないというのも原因の一つかもしれません。

    ”運動”は、健康において必要不可欠と言われますが、その大きな理由として、
    「血流促進」と「体を支える筋肉を作る」という2つのことが挙げられます。

    ①血液の役割

    血液は体内の生命維持に不可欠な液体で、多くの重要な役割を果たしています。
    1)酸素供給
    血液は肺で取り込まれた酸素を体の各組織と細胞に運び、酸素供給を担います。ヘモグロビンと呼ばれる分子が酸素を結合し、酸素運搬を助けます。

    2)栄養供給
    血液は腸から吸収された栄養物や消化された栄養物を体内の細胞に運びます。これにより、細胞は必要なエネルギーや栄養素を得ることができます。

    3)体温調節
    血管収縮と拡張により、皮膚の表面と内部の血管の血液流量が調整され、体温が調節されます。また、血液は体内で熱を運ぶ重要な媒体です。代謝過程や筋肉の収縮などで生じた熱は、血液によって体内全体に分散されます。この熱の分散により、体内の温度が均等に保たれ、急激な体温の変化が防がれます。

    4)免疫機能のサポート
    血液には白血球が含まれており、これらの細胞は免疫系の一部として働き、体を感染症や病原体から守る役割を果たします。白血球は異物や病原体を攻撃し、体の防御メカニズムを支援します。

    5)廃棄物の排出
    血液は体内で生成された代謝産物や老廃物を運び、主要な排泄器官である腎臓や肝臓にこれらの廃棄物を排出するのに役立ちます。

    上記のように、血流は健康を作る基礎と言っても良いほどの役割を担っています。冷え性の場合は、この体温調節機能を持つ血流の役割が何らかの原因によってうまく機能していない可能性があります。

    ②筋肉の必要性

    私たちは、体にあるいくつもの筋肉が支え合うことで柔軟に動き、真っ直ぐに姿勢を維持することができています。また体を動かすと、筋肉が収縮することで血流を押し上げ、全身への血流促進に貢献しています。筋肉は使えば肥大(成長)しますが、使わなければ2〜3週間程度で筋力が低下すると言われています。健康の基盤である血行促進を助けるためにも運動し筋肉を使うことが重要です。

    2.血液はどうやって全身を巡っているの?

    血流の働きは、主に心臓と自律神経、そして筋ポンプの3つで成り立っています。
    心臓は血液ポンプとして収縮と拡張を繰り返し、血液を体内に送り出します。自律神経は、交感神経と副交感神経の2つの役割を交互に作用させ血管の収縮や拡張に影響しています。
    しかしながら、私たちの住む地球には重力があるため、心臓から送り出される血流はスムーズでも、心臓に押し返される血流にはさらに勢いが必要だったりします。例えば、指先や、足先から戻ってくる血流です。これらを助けるのが、”筋ポンプ”の役割です。

    筋ポンプは、筋肉の収縮と弛緩によって、血管を収縮・拡張させ血流を助ける役割のことです。これは、運動するときに起こる作用なので、デスクワークなど体を動かさず一定の姿勢でいる場合に末端の冷えを感じることがあります。

    3.冷え性対策

    冷え性対策は、「血流促進」を意識することが大切です。

    大きなポイントとして

    運動・・・筋肉の力で血流促進
    入浴・・・体温上昇
    食事・・・内臓の体温上昇
    衣類・・・体温低下を防ぐ

    この4つが挙げられます。

    生活をどう過ごすかによって体の健康状態は変わっていきますので、冷え性対策で最も重要なのはこれらを取り入れるような生活改善ですが、自分では改善できないほどの重症な症状に悩む方はプロに頼ることも大切です。また、健康な方も定期的にメンテナンスを入れることでより健康状態を維持しやすくなります。

    当院では、体質改善の鍼灸治療や、血行不良を防ぐための姿勢改善、加圧トレーニングやオイルマッサージなど、様々なプログラムがあります。患者さんの症状と生活について丁寧にヒアリングし、オーダーメイドの治療プログラムを行うのが当院の治療です。

    また、SNSにて国家資格を保持する臨床家がお家でできる対策や運動を紹介していますので、ぜひお役立てください!

    【むくみ・冷え性】湧泉のツボ指圧〜方法と効果〜