胸郭出口症候群は、鎖骨周囲にある胸郭出口で神経(腕神経叢:C5~T1の神経根)や血管(鎖骨下動脈・鎖骨下静脈)が、圧迫されることで起こる症状の総称です。圧迫の原因や影響を受ける組織によって、「神経性」「動脈性」「静脈性」に分類されます。
特に「神経性」によるものが全体の約90〜95%を占めていると報告されており、「動脈性」は1〜2%、「静脈性」は3〜5%と比較的まれです。
胸郭出口のいずれかの部位で神経・血管が圧迫され発生しますが、その病態は部位によって異なります。
病型 | 発生頻度 | 病態 | 主な症状 |
---|---|---|---|
神経性TOS | 90~95% | 腕神経叢が圧迫される | 上肢のしびれ、感覚異常、筋力低下、肩や首のこり |
動脈性TOS | 1~2% | 鎖骨下動脈が圧迫される | 上肢の蒼白化、冷感、動脈腫瘍の形成、血流低下 |
静脈性TOS | 3~5% | 鎖骨下静脈が圧迫される | 腕の浮腫(むくみ)、静脈うっ滞、血栓形成 |
胸郭出口症候群の症状は軽度の場合、生活習慣の改善や適切なリハビリで緩和されることが多い病状です。ただし、症状が進行すると上肢の機能障害や血管障害(血栓症・動脈腫瘍)があり、適切な治療が必要となります。
特に動脈性TOSや静脈性TOSは血流障害を伴うため、早期診断と治療が重要です。
保存療法(リハビリ・物理療法)、鍼灸・徒手療法、神経ブロック、外科的治療(第一肋骨切除、斜角筋切除など)があり、症状や病型に応じて選択されます。
胸郭出口症候群は、首から腕に向かう神経(腕神経叢)血管(鎖骨下動脈・鎖骨下静脈)が、解剖学的な狭窄部位で圧迫されることによって発症します。
胸郭出口部には当初狭さがある程度起こりやすい解剖学的な特徴がありますが、特定の解剖学的異常が存在する場合、TOSのリスクが大幅に上昇します。
TOSの多くは、生活習慣や職業・スポーツによる影響でその後天的に発症します。
過去の外傷や病気がTOSの引き金となるケースもあります。
神経性、血管性の症状が混在する場合もあります。
項目 | 神経性TOS | 動脈性TOS | 静脈性TOS |
---|---|---|---|
発生頻度 | 90~95% | 1~2% | 3~5% |
原因 | 腕神経叢(C5-T1)の圧迫 | 鎖骨下動脈の圧迫 | 鎖骨下静脈の圧迫 |
主な症状 |
・長時間のデスクワークで悪化 ・腕を上げるとしびれや痛み ・肩や首のこり 感覚異常(しびれ・チクチク感・灼熱感) ・手や腕のしびれ(特に小指・薬指側) ・針で刺されたようなチクチク感 ・燃えるような痛みや違和感 筋力低下・運動障害 ・握力低下(物を落としやすい) ・細かい作業がしにくい ・腕を上げる動作が困難 首・肩・腕の痛みやこり ・肩や首のこりが慢性化 ・腕を上げると痛みが増す ・肩甲骨周囲の違和感(特に内側) |
・手や腕の冷え(温めても改善せず) ・手が蒼白化 ・脈拍が弱くなる 血流不足による症状(上肢虚血) ・腕や手が青白くなる(チアノーゼ) ・動くとすぐに疲れる、握力が落ちる ・指先の冷感や皮膚の温度低下 動脈血流の乱れによる異常 ・脈が弱くなる、痛みが出る(橈骨動脈の脈拍減少) ・長時間同じ姿勢で腕がだるくなる ・血圧の左右差(患者側が低下) 重度の場合(血栓形成や動脈腫瘍) ・手指に壊死や潰瘍(レイノー現象類似) ・血栓が詰まり塞栓症を引き起こす |
・腕のむくみ(浮腫) ・長時間の運転で悪化 ・血栓リスクが高い 鬱血による腕のむくみ(浮腫) ・朝起きると腕がパンパンに腫れる ・腕の重だるさが続く指輪がきつくなる ・手を下げるとむくみが悪化 血行障害による静脈鬱血症状 ・腕全体が紫色または青白くなる(チアノーゼ) ・血管が浮き出る(静脈怒張) ・手や指の皮膚温度が下がり冷感がある 血栓症(パジェット-シュロエッター症候群) ・突然の腕の腫れと痛み(急性血栓症) ・手を動かすと痛みが起こる ・皮膚の色が暗紫色になり、圧迫すると軽く戻る |
手のしびれ | ◎(特に小指・薬指) | △(血流低下による) | △(血行滞留による) |
手や指の冷感 | △(交感神経の影響) | ◎(動脈圧迫による虚血) | ◎(静脈圧迫による血流障害) |
肩や首のこり | ◎ | △ | △ |
手のむくみ | △ | △ | ◎(静脈圧迫による浮腫) |
頭痛・めまい | ◎(自律神経症状) | △ | △ |
手を上げた時の症状 | ◎ | ◎ | ◎ |
重度の場合の 症状 |
・握力低下、細かい作業が難しい ・腕を上げる動作が困難 |
・手指に壊死や潰瘍(レイノー現象似) ・血栓が飛び塞がる(塞栓症) |
・腕の紫色変化(チアノーゼ) ・突然の腕の腫れと痛み(急性血栓症) |
Mキューブ波グローブ治療では、電気刺激を流しながら指先を使って筋肉を引っ張る動きを取り入れています。これにより、単に電気を流すだけではなく、手技を加えることで筋肉のリリース効果が高まります。
首の深い部分にある「斜角筋」という筋肉にアプローチしながら、指先で筋肉を軽く引っ張る動きを加えることで、より深層に働きかけることができ、筋肉の緊張を効果的に解消します。
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体に合ったインソールをいれることで足本来の機能を引き出し、足のアーチがしっかりサポートされ、正しい重心がかけやすくなります。パフォーマンスアップ、持久力向上、疲労軽減、筋肉や人体へのストレスも軽減され、普段の歩き方も楽になります。
神経血管束が圧迫されていると思われる部位の筋緊張緩和や頸肩部筋のスパズム除去
【処方例】天鼎(てんてい)、屋翳(おくえい)、中府、天柱、肩井
・京都大学工学部物理工学科 卒業
・ハーバード大学医学部 特別研修修了
・奈良県立医科大学 卒業
・美容外科医、美容皮膚科医、整形外科医
私は東京美専クリニック渋谷院で院長を務めております、医師の土田 諒平です。当院では、整形外科の専門知識を基に、さまざまな運動器の症状に対応しています。レントゲン室も完備し、精度の高い診断を行っています。
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